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あさきゆめみし(完全版)(ハードカバー版)(7) の商品レビュー

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2022/08/18

柏木が三の宮と寝てしまい、子どももできる。源氏も今までの報いかと苦しむが、結局はその子ども薫を愛する。柏木は源氏への申し訳なさから死に、三の宮は出家。紫の上は六条の御息所の死霊に呪い殺されそうになるがなんとか命をとりとめる。今度は夕霧が柏木に先立たれた二の宮のところに通い始め、雲...

柏木が三の宮と寝てしまい、子どももできる。源氏も今までの報いかと苦しむが、結局はその子ども薫を愛する。柏木は源氏への申し訳なさから死に、三の宮は出家。紫の上は六条の御息所の死霊に呪い殺されそうになるがなんとか命をとりとめる。今度は夕霧が柏木に先立たれた二の宮のところに通い始め、雲居の雁と隔たりができる。柏木の大事にしていた横笛は夕霧の夢に現れた柏木によって薫に渡ることとなった。

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2020/11/06

見ずもあらず  見もせぬ人の恋しくは   あやなく今日や    ながめ暮らさむ --見ないというのでもなく    見たというのでもない   ただ簾のすきまからほのかに見た    あなたが忘れられずに     一日を過ごしています-- いまさらに色にな出でそ山桜  およばぬ枝に...

見ずもあらず  見もせぬ人の恋しくは   あやなく今日や    ながめ暮らさむ --見ないというのでもなく    見たというのでもない   ただ簾のすきまからほのかに見た    あなたが忘れられずに     一日を過ごしています-- いまさらに色にな出でそ山桜  およばぬ枝に心かけきと --いまさらお顔の色にもおだしになさいますな    手のとどかぬ山桜の枝のようなおかたに     恋してしまったなどと-- 親子ほど年の離れた女三の宮と源氏は、夫婦として心打ち解け合うことができない。 その埋められぬ心の溝に入ってきたのは、息子のように可愛がってきた柏木。 源氏と次男として生まれた薫は、柏木と三の宮の不義の子。 柏木を許せぬ源氏。 苦しみもだえる柏木と三の宮。 その薫を抱きながら源氏はある思いに至る。 自分自身も父に不義を働いた。 父は知ってか知らずか、大きな愛で包んでくれていた。 今更ながら、己の業に苦しむ源氏。 そして、幼子を抱えてある思いに至る。 盃を持ちて祈り  願ふことや   他の語なし 慎んで頑なに  愚かなること   汝が爺(ちち)に    似ること勿(なか)れ --汝が父に似ることなかれ……    そなたは誰にも似てはならぬ     強くかしこい男であれ-- 病に苦しむ時、言いようのない宿命に立ち向かう時、仏に祈りを捧げるシーンが随所に登場する。 因果応報(いんがおうほう)--あらゆるものごとには三世にわたって因果律が貫かれており、悪因には必ず苦果、善因には必ず楽果が生ずること。 「この子の瞳のなんと無垢なことか……。憎しみにも悲しみにも、汚されぬ心がここにある……。私はこの子を愛することができる……!」 源氏の悩み深き、そして美しき人生のドラマは続いていく。

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2018/03/27

この巻は、表紙にあるように女三の宮が中心。 美形の上や姫は、ほとんど見分けがつかないけれど、 この宮は目元に特徴があるので分かる。 不義のお相手の柏木も少しクセ毛なので見分けがつく。 二人の関係が三の宮を成長させた。 源氏もこうなって初めて愛おしく思い、 手放したくなくなった。...

この巻は、表紙にあるように女三の宮が中心。 美形の上や姫は、ほとんど見分けがつかないけれど、 この宮は目元に特徴があるので分かる。 不義のお相手の柏木も少しクセ毛なので見分けがつく。 二人の関係が三の宮を成長させた。 源氏もこうなって初めて愛おしく思い、 手放したくなくなった。勝手なものだ。 紫の上も一時は命が危なかったけれど、取り留めた。 正妻に子ができたのだから、以前ならとても動揺して いただろうけど、そのような描写は出てこない。 出家もさせてもらえず、ある意味一番過酷な立場。 そして、六条の御息所。この方の想いは誰より強い。 さて、薫にはどんな将来が待っているのだろう。

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2018/03/11

前巻から半年くらい空いてしまったのもあって、そろそろ誰が誰だか分からなくなってきた。序盤で、女三の宮が三の宮(匂の宮)なのかと思って勘違いをしていて(つまり男女も間違えていた)、この不思議ちゃんが宇治十帖でメインを張るのかと思いきや、そうではなかった。大和和紀の描く子どもはほんと...

前巻から半年くらい空いてしまったのもあって、そろそろ誰が誰だか分からなくなってきた。序盤で、女三の宮が三の宮(匂の宮)なのかと思って勘違いをしていて(つまり男女も間違えていた)、この不思議ちゃんが宇治十帖でメインを張るのかと思いきや、そうではなかった。大和和紀の描く子どもはほんとかわいい(匂の宮)。後半、出家や死去などばたばたとした展開には光源氏の人生の「秋」を感じさせる。

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