新説 狼と香辛料 狼と羊皮紙(Ⅱ) の商品レビュー
信仰をめぐるアティフでの騒動を終え、続いてウィンフィール王国北部の島嶼部に向かうコルとミューリの話。 コルにとって、価値観やミューリとの関係を見つめ直す大事な話になっていたと思います。
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1の最後の方でやっと出てきたウィンフィール王国のハイランド王子(プリンセス)の依頼で北方の教会を視察。黒聖母の謎(?)を解く。人ならぬ精霊がやっとこさでてくるが、これがまたイマイチなキャラでノレなかった(涙)。コルとミューリはサブキャラとしては良いが、主役をするにはパンチがない(...
1の最後の方でやっと出てきたウィンフィール王国のハイランド王子(プリンセス)の依頼で北方の教会を視察。黒聖母の謎(?)を解く。人ならぬ精霊がやっとこさでてくるが、これがまたイマイチなキャラでノレなかった(涙)。コルとミューリはサブキャラとしては良いが、主役をするにはパンチがない(設定の問題)。あとは、宗教がメインシームなので、辛気臭さがまとわりつく。ホロのスピンオフという意味では楽しめるが、もうちょっとなんか欲しい。
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ミューリのここがすごい! ・獣耳と尻尾がある ・変身できる ・「灰に銀粉を混ぜたような不思議な色合い」の毛 ・しかも父譲り ・自分から告白する肉食系 ・元気いっぱい ・悪知恵も働く ・涙を流すときは必ず計算ずく ・主人公の呼び方が「兄様」 ミューリのここがダメ! ・好きになった...
ミューリのここがすごい! ・獣耳と尻尾がある ・変身できる ・「灰に銀粉を混ぜたような不思議な色合い」の毛 ・しかも父譲り ・自分から告白する肉食系 ・元気いっぱい ・悪知恵も働く ・涙を流すときは必ず計算ずく ・主人公の呼び方が「兄様」 ミューリのここがダメ! ・好きになった相手がダメンズ 2ヶ月前くらいに流行ってたのを使ってみましたw ということで、新シリーズ2冊目。 相変わらずミューリは「夜寝る前に手に取って、どのページを開いても可愛いもふもふが飛び跳ねている」という作者の意図どおり、元気いっぱい飛び跳ねています。 対「兄様」ではない場面であっても、例えば教会に女性は入れないと遮った門番への対応とか、2回目にその門番と会ったときの対応とか、食べ物を目の前にしたときの食いつきっぷりとか、とにかく出番があればあっただけミューリの微笑ましい一面を見ることができるのに加え、禁欲の誓いを立てている朴念仁の「兄様」に対しては容赦なく好き好き攻撃を加え続けていて、たまにそれをコル坊にあっさりかわされて、それでも懲りないところまで、とにかく読んでいてうれしくなってきます。 ホロがいろいろと面倒くさい性格だったのと比べると、その元気いっぱいさは余計に際立ちます。自分たちのような存在は広い世界にもほとんどいないことを知っており、さらに人ならざるものと人とのハイブリッドである彼女は母よりなお寄る辺ない思いをしているに違いありませんが、そんな事情はめったに表に出しません。 その事情を知り、ミューリを世界で一人ぼっちにさせない存在が「兄様」。ですが、ホロと出会ったときはすでに一端の行商人だったロレンスとは違い、コル坊はまだまだワナビーです。頭でっかちで、ミューリに言わせると「世界の四分の一しか見えていない」。男性の、善意しかわからない、と指摘されています。今のところは優しいだけが取り柄の、夢見がちなダメンズです。 この巻では優しさは解決策につながりましたが、でも同時にミューリを生命の危機にさらすことにもなりました。「人ならざるもの」の力を神の奇跡に見せかける、というやり方しかソリューションを持っていないことも弱点です。今回は世界の四分の一だけを見て前向きな解法を思いつきましたが、このままではいずれは行き詰りそうです。 ミューリの「兄様」がダメンズで終わってしまわないよう、旅で経験を積んで成長した姿を見届けたいものです。
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互いに弱さや甘えが見え隠れするところは、前作よりも主人公達が若いことに起因するかもしれない。焦りや苛立ちで自分を見失ってしまうシーンからは(『香辛料』でロレンスがやってしまった「お前さえ・・・!」とか。あれもⅡだっただろうか)、人の繋がりの尊さや不思議さを感じる。 焦燥感や...
互いに弱さや甘えが見え隠れするところは、前作よりも主人公達が若いことに起因するかもしれない。焦りや苛立ちで自分を見失ってしまうシーンからは(『香辛料』でロレンスがやってしまった「お前さえ・・・!」とか。あれもⅡだっただろうか)、人の繋がりの尊さや不思議さを感じる。 焦燥感や緊張感は前作ほどでなくエンジン全開でない感はある。また、主人公の交代によるものか、経済小説的側面は後退しているかも。政治・経済・宗教的側面の入り交じった大きなうねりがこれから起こることは1巻で感じたので、引き続き続編を楽しみに。
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ホロの娘ミューリとコルの旅2巻目。 狼と香辛料の世界の続きを今回もまた楽しく読んだ。 ……のだけど、お話としてはかなりシリアス成分多めで途中苦しかった。 その大きな要因は、確かに貧しい島で奴隷売買せざるをえないというどうしようもない現実の厳しさはあるのだけど、それ以上に、ちょっ...
ホロの娘ミューリとコルの旅2巻目。 狼と香辛料の世界の続きを今回もまた楽しく読んだ。 ……のだけど、お話としてはかなりシリアス成分多めで途中苦しかった。 その大きな要因は、確かに貧しい島で奴隷売買せざるをえないというどうしようもない現実の厳しさはあるのだけど、それ以上に、ちょっとコルがボンクラすぎて、情け無くて、もっとしっかりしろよと言いたくなった。 いや、コルってこんなにヘタレだったかなあ。 子供の頃はもうちょっと機転も機知もあったような気がするんだけど。 なので、ホロとロレンスの旅にあった困難をその才覚でどうやって切り抜けていくんだろうと言うワクワク感がなくて、ちょっと苦しかった。 これじゃあ、ミューリに釣り合わないとまで思ってしまった。 でも、この頭を打ち付けられた辛い経験がこれからのコルの覚悟や生き方の糧になっていくと良いなと思う。 少なくとももうちょっとしっかりして欲しい。 なので、ラストの望外の幸福感はちょっと予想外だった。 でも、やっぱり嬉しいな。 ちなみにオータムの正体はミューリが獣の匂いじゃなくて海の匂いがするといった時に大体分かった。 むしろ大海蛇か何かかと。 それにしても、ミューリが思い出す言葉はホロばかり。少しはロレンスの言葉も思い出してやれよ(笑)
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後半の盛り上がりと緊張感が伝わってくる内容で、読み応えのある作品だった。 修道士が主人公ということで、中世の宗教観もしっかりと調べて書かれていて、異世界ファンタジーと言いつつも、中世ヨーロッパの雰囲気がよく描かれていると思う。 次回作にも期待したい。
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港町アティフでの聖書騒動を終え、海賊がいるという北の群島へ向かうコルとミューリ。 貧しい島では黒聖母像の信仰があり、奴隷を売ることも珍しくはないところであった。 孤島に住む修道士オータム、巨大な船舶でやってきた大司教、過去に起こった噴火の溶岩をせき止めた巨大な鯨、、、
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メインは信仰。主人公が旅商人から見習い聖職者になったから仕方ないかな。理想を追う宗教家にはよくある融通の利かない感じに陥ってるのはコルらしくも感じるけど、ホロ・ロレンス夫婦の下にいたら多少は現実を見る眼もありそうな気もするんだがなぁ。そういった足りない部分はさすが賢狼の娘と思える...
メインは信仰。主人公が旅商人から見習い聖職者になったから仕方ないかな。理想を追う宗教家にはよくある融通の利かない感じに陥ってるのはコルらしくも感じるけど、ホロ・ロレンス夫婦の下にいたら多少は現実を見る眼もありそうな気もするんだがなぁ。そういった足りない部分はさすが賢狼の娘と思えるミューリが補ってバランスは取れてるのかな。何にせよ今後も当分はミューリが主導権を握りそうですね。というかこの作者さんの主役男性陣は女の尻に敷かれすぎやしませんか(笑)女性側が強かすぎるというのもあるが。
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狼と香辛料の知恵と多少のイカサマで乗り切るスタイル健在。父親世代は落ち着いたので、もう続刊はないのかなあ。
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ホロとロレンスはお互いの気持ちを察しつつも、ある種のタブーとして本音を交わし合うことを避けてきたのよね。そこに生まれるホロのいじらしさだったり、虚勢張っちゃう姿がべらぼうに可愛くてもう虜だったんだけど。新シリーズ「羊皮紙」のミューリは見てくれ通りの年齢で、酸いも甘いも経験したホロ...
ホロとロレンスはお互いの気持ちを察しつつも、ある種のタブーとして本音を交わし合うことを避けてきたのよね。そこに生まれるホロのいじらしさだったり、虚勢張っちゃう姿がべらぼうに可愛くてもう虜だったんだけど。新シリーズ「羊皮紙」のミューリは見てくれ通りの年齢で、酸いも甘いも経験したホロとは違って、いい意味で真っ直ぐな女の子。お利口さんだから、人ならざる者である自分の立場を理解はしている。だからこそ“今が大事”だと言ってコル坊への気持ちを公言することを憚らない。これが「香辛料」とは違う部分で、伝えないことが歪みを生むのではなく、伝えることがいつかきっと哀しみを連れくる。その哀しみの中で“今”の幸せを必死に掴む。きっと「羊皮紙」はそんな物語になっていくんだと思う。 なーんて真面目に書いてみたけど、うん!ミューリ可愛いよ!もう目の中に入れても痛くないくらい! そんで、文中にホロの描写が少しでも出てきただけでにやけちゃう。「香辛料」好きな人なら垂涎ものだよこのシリーズ。 とにかく3巻早くしてくれい!
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