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敵の名は、宮本武蔵 の商品レビュー

3.9

32件のお客様レビュー

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2021/01/02

非常に良かった。武蔵と6人の剣との出会いと仕合い。武蔵が鮮やかな黒へ変わっていく様子。武蔵だけでない、一人一人の人生が書かれてる。吉岡憲法の爽やかさ。シシドの切なさ。無二もやるせない。剣戟も観れて音がするようだ。

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2020/03/24

http://denki.txt-nifty.com/mitamond/2017/05/post-f5f3.html

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2020/01/18

剣豪宮本武蔵の小説。視点が宮本武蔵ではなく、その相手の視線から描く。 日本史は高校のときに勉強したが、宮本武蔵といえば巌流島の佐々木小次郎との決闘くらいしかの知識はなかった自分。井上雄彦のバガボンドも読んだことがないので、ほぼ知識ゼロの状態で読んだ。 時代が行ったり来たりを繰り返...

剣豪宮本武蔵の小説。視点が宮本武蔵ではなく、その相手の視線から描く。 日本史は高校のときに勉強したが、宮本武蔵といえば巌流島の佐々木小次郎との決闘くらいしかの知識はなかった自分。井上雄彦のバガボンドも読んだことがないので、ほぼ知識ゼロの状態で読んだ。 時代が行ったり来たりを繰り返し、その中で登場人物の関係性が徐々に明らかになる。宮本武蔵の出自がサスペンス調に浮かび上がりページをめくる手が止まらない。 もし宮本武蔵をよく知っている読者ならばネタバレでそうはならないかもしれないが、十二分に楽しめる歴史小説。

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2019/06/14

題名通り、武蔵と一戦を交えた人達から見た武蔵を連作短編の形で紡ぎ出します。描写が細やかで切なく痛々しい。登場人物たちのモノクロの画にパッと鮮血が散る様を頭の中に何度も見ました。描き出される武蔵は相手により違った一面を見せるのですが、読み手にはパズルを埋めるように少しずつ武蔵の人と...

題名通り、武蔵と一戦を交えた人達から見た武蔵を連作短編の形で紡ぎ出します。描写が細やかで切なく痛々しい。登場人物たちのモノクロの画にパッと鮮血が散る様を頭の中に何度も見ました。描き出される武蔵は相手により違った一面を見せるのですが、読み手にはパズルを埋めるように少しずつ武蔵の人となりが見えてくるのが見事です。そして読了後私が見てきたのは武蔵だけのストーリーではなかったことに改めて気づきます。書き下ろされた最後の一編が映画のラストシーンを見るようで、沢山のことを想像し胸が痛くなりました。読んで良かったです。

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2019/07/07

宮本武蔵の敵側から見た姿を描いた小説。 見る者の視点、その時々の武蔵の心情から同じ人物でも大きく描写が異なる。それによって、人間を描けていると感じたしそれぞれの章を集約する鍵になっていたと思う。父親の無二斎の業を感じるとともに武蔵という人物を再考する上でも一読の価値があった。

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2018/11/06

面白かった。武蔵本人に、じぶんの人生を振り返って印象に残っている剣士を挙げろと尋ねたとしても、これらを挙げるんじゃないだろうか。史実にほどよくifが混ざっていて、しかも父親の無二斎の描き方がよかった。ある意味すごく斬新な仮説を、武蔵の出自にブッコんでいるから、生粋の武蔵フリークの...

面白かった。武蔵本人に、じぶんの人生を振り返って印象に残っている剣士を挙げろと尋ねたとしても、これらを挙げるんじゃないだろうか。史実にほどよくifが混ざっていて、しかも父親の無二斎の描き方がよかった。ある意味すごく斬新な仮説を、武蔵の出自にブッコんでいるから、生粋の武蔵フリークの方には受け入れがたいかなあ。でも私はものすごく惹き込まれたし、ラストに出てきた、吉岡憲法が目にする実在の武蔵の雁の絵、これを、読了後すぐに観にいけたこともよかった。現時点で熊本県の島田美術館が所蔵展示しております。 短編それぞれお相手となるは 鹿島新当流 有馬喜兵衛/伊賀国宍戸/吉岡流 吉岡憲法/柳生新陰流 辻風と大瀬戸/巌流 津田小次郎/無二の背負う過去( 本位田外記との因縁) /壮年の吉岡が武蔵を尋ね、、 備忘録がてら、それぞれのざっくり鍵はそんなかんじ。この方の想像力というか創造性はすばらしいなあ。まだ3冊しか拝読させていただいてないが、史実×もしこうだったら?の切り口が素晴らしい、こういうのがプロなんだなあって惚れ惚れする。すこしずつ今後も読んでみたい注目の作家さん。満足の1冊。

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2018/05/17

宮本武蔵と闘った者たちからの視点で描かれた宮本武蔵の物語だけど、仕組みが凝っていて、一人につき一つの短編かと思ったら、どんどん話が繋がっていき、そうきたかーって展開の面白さがある。詳しく言うとつまらないから言わないけど、その展開の発想はさすが面白いんだけど、細かい設定に無理があり...

宮本武蔵と闘った者たちからの視点で描かれた宮本武蔵の物語だけど、仕組みが凝っていて、一人につき一つの短編かと思ったら、どんどん話が繋がっていき、そうきたかーって展開の面白さがある。詳しく言うとつまらないから言わないけど、その展開の発想はさすが面白いんだけど、細かい設定に無理があり、ちょっと話がうますぎるところが感じられてしまった。巻末に、短編を組み合わせて、大幅に加筆訂正したとあったので、一冊の本にまとめるにあたっての、仕方のないことだったのかもしれない。ほぼ★4つに近い★3つです(by.マチャアキ)

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2018/03/18

臨場感ある歴史や心理描写はさすが。ただ、禍々しき存在と描かれていた無二の位置づけが後半の話とあまりマッチしないように感じた。

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2018/02/13

面白い上に読みやすい文章で一気でした。木下昌輝氏の持ち味は宮本無二のような非情で下劣なキャラの造型ですね。彼が出てくるシーンで物語は面白くなります。ただ、今回は彼の前日譚を書いて本性を明かします。物語の完成度を優先したのでしょうが、あのキャラを損ねるのは惜しい気持ちです。

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2018/02/04

宮本武蔵関連本を多く読んだがこの本が一番面白かった。武蔵の父親無二の弟子本位田外記が師匠の無二以上の腕を上げ一流派で巌流を起きす。無二が妹と外記そしてその子が無二の主新免家から追っ手として外記と妹を殺害して残った子(武蔵)を自分の子として育てる。武蔵は剣豪として育ち吉岡憲法を破り...

宮本武蔵関連本を多く読んだがこの本が一番面白かった。武蔵の父親無二の弟子本位田外記が師匠の無二以上の腕を上げ一流派で巌流を起きす。無二が妹と外記そしてその子が無二の主新免家から追っ手として外記と妹を殺害して残った子(武蔵)を自分の子として育てる。武蔵は剣豪として育ち吉岡憲法を破り、道場で落ち着いた日々を送る中、無二の策略で絵仲間を殺害され仇を津田小次郎と思い込まされる。方や津田小次郎は武者修行中の剣豪仲間の遠山と外記を無二に殺害されその仇を武蔵と思い込まされる。小次郎は無二を越す武芸者となり外記の巌流を注ぎ2人の仇として武蔵との戦いに挑む。この宿命の元武蔵と小次郎が舟島で戦い武芸者で凌駕する小次郎の一振を放つ、その時武蔵の足の痣で外記の子と悟り武者として追い続けた「飛刀の間を制し」剣の軌道を変え武蔵に敗れる。全てが無二の策略と知り武蔵は無二と勝負をし武蔵も「飛刀の間」を 得とくし殺さず無二の剣の道を絶つ、最後は武蔵に敗れ染物屋として一流を極めた吉岡憲法が20年の時を重ね武蔵に会いに行き会わず落ちた無二の姿を見て且つ、無二の弟子で武蔵の修行に付き添った青木から武蔵の生き様を語られ腑に落ちて帰する、武蔵の剣豪修行を中心に周りの因縁で関係した其々の人達の生き様を描きとても面白かった。

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