二つの政権交代 の商品レビュー
本書を読んで「民主党政権の3年間」の評価が全く変わった。目から鱗である。 期待が大きかっただけに、政権を取った民主党の小沢・反小沢の抗争には呆れた。民主党とは組織の体を成していないと多くの人々も考えたからこそ2012年の安倍自民党の衆院選大勝があるのだろう。3年間の民主党政権の評...
本書を読んで「民主党政権の3年間」の評価が全く変わった。目から鱗である。 期待が大きかっただけに、政権を取った民主党の小沢・反小沢の抗争には呆れた。民主党とは組織の体を成していないと多くの人々も考えたからこそ2012年の安倍自民党の衆院選大勝があるのだろう。3年間の民主党政権の評価は現在でも最低である。 しかし本書で冷静に政策の変遷を検証すると全く違う風景が見えてくる。2009年の民主党政権が大きく政策を転換した課題のうち、その後の自民党復活後もそのまま継続されている政策が最も多いとは! もちろん社会状況の変容もあるだろうし、産業構造の変化もあるのだろう。しかし二大政党制とは何処の国でも政策の振れ幅は小さいという事か。そういえば安倍政権も経団連に賃上げを要請するなど社民党と見紛うばかりの発言を繰り返している。 だとすれば、やはり政権交代は積極的に評価できる。昨今の加計学園をめぐる安倍政権の醜態をみるように長期政権は腐敗しやすい。 最近は政治もバラエティー番組の題材となっているが、本書のような冷静な政策の検証は極めて重要と思えた。 2017年6月読了。
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