桜のような僕の恋人 の商品レビュー
美容師の美咲。ひたむきで一生懸命で、何より可愛い美咲に一目惚れした晴人。 一度は諦めた夢、カメラマンを目指しながら、彼女との時間を積み重ねていく。 儚い表題のままに儚い運命に散った少女の物語。 人は産まれたら死ぬ。 生は性に繋がり、子は死へ繋がる。 そんな当たり前の生き方ができ...
美容師の美咲。ひたむきで一生懸命で、何より可愛い美咲に一目惚れした晴人。 一度は諦めた夢、カメラマンを目指しながら、彼女との時間を積み重ねていく。 儚い表題のままに儚い運命に散った少女の物語。 人は産まれたら死ぬ。 生は性に繋がり、子は死へ繋がる。 そんな当たり前の生き方ができない人生が待ち受けているとは誰も知らない。誰も思わない。 だけど、それが現実の人たちがいる。 早老症…人の何十倍もの早さで老いて死んで行く難病におかされた女性。 同じ女性として、耐えがたい…辛い、哀しい。 神様は誰の上にも時は平等に与えてくださっているものだと思っていたけど、そうじゃないみたいだ。 切ない2人の切ない時間。 無情でやるせない。 散りゆくストーリーはいつだって美しく描かれているけど、純愛仕立てになっているけど、プラトニックに綴られているけど…人は本当はもっと生々しい。 今年の2冊目 2018.01.13
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内容とタイトルがすごいマッチしている! 人よりもはやく歳をとる病気になってしまった 美咲が本当に桜のようで… 最後の方はずっと泣いてました。 (私は涙もろい方なので…) 泣ける小説が読みたい人にオススメです!
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前半は、正直つまらないなと思いながら読み進めてた。ホントどうでもいいと思えるような二人のやりとり。 ただ、そんなどうでもいいやりとりが、病気にかかり残り少なくなって行く彼女には大切だったんだと、読み進めて行くと分かってきて、どうしようもなく悲しい気持ちになった。
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涙が恋人が病気になって生き別れるという、ありがちな設定ながらもお互いの想いのすれ違いに涙が止まりませんでした。 ただ、病気を発症してから死ぬまでの進行がいくらなんでも早すぎな気が・・。
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急速に老いる病にかかった女性と冴えない男性の恋愛を描いた作品です。 この作品に感動したのは、置いていく自分を見られたくないと思い泣く泣く別れを告げた彼女の気持ちに共感したからですね。 恋人2人と彼らを取り巻く人々の視点を通して、悲しみや苦悩をひしひしと感じることができました。 最後のすれ違いの場面は切ないことこの上ですね・・・
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気になってた『桜のような僕の恋人』を読んだ。ベタな恋愛小説だし結末はあらすじから読み取れたけど 最後は悲しかった。脚本家さんだからか、セリフの言い回しやノベルのような軽い文体だった。その分あまりキャラが深く掘り下げられておらず展開も早かった。本好きとしては物足りなさを感じた。 たぶん思い切りハードカバー小説や文庫を読むなら。なんでそーなるの?と腑に落ちなかったり、序盤から男性主人公のキャラにどうしても付いていけず共感がしづらかったのもある。ただ彼女の立場に立つとかなり泣けるし女性にとってはリアリティのある話だった。好みでは無かったため評価低め。
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寂しさをこらえ すべてが優しくて切なくて 誰も悪くなくて 報われて欲しくて 時間が止まって欲しくて仕方なかった。 大好きな1冊になりました。 きっと何度も読み返して 私は私の大切な人を、時間を大事にしようと思う。
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読み終わったとき、自然にポロポロと涙が出てしまいました。 すごく切なくて、すごく優しいお話でした。 会いたいけど、会えない。会いたくない。 でも、やっぱり会いたい。 美咲の女心の切なさと 晴人の美咲を思う一途さ、 綾乃の優しさ、 貴司の妹への親心が素敵でした。 美咲がもし晴人に伝えられていたら。 晴人が強引な男だったら。 晴人が美咲に気づいたら。 どんな展開だったのか。
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変わらないもである写真と、変わっていってしまうヒロイン。中盤からは涙が止まらなかった。登場人物がみんなあたたかいのと対照に現実があまりにも無常だったから。でもそのキセキの起こらないリアリティこそがこの物語の良さなんだろうとも思う。 闘病の心理描写がとても丁寧に描かれており著者がどのようにこの病について書いたのかとても気になった。急激に老いていく美咲ちゃんを文字で追いながら、思わず自分の目尻や首に触れて皺がないか確認してしまった。読後、鏡で自分自身を見るのが少し怖かった。もちろんそこには年相応の自分がいて、安心したのと同時に美咲ちゃんを思ってまた涙が出た。 わたしには妹がいて仲もわりと良いと思う。同性ならではの話もたくさん出来るので妹と姉妹で良かったと思うことが多い。でもこの作品の場合、美咲ちゃんの兄妹が兄で本当に良かったんだと思う。同性だったら最後まで穏やかに寄り添えなかったと…。綾乃さんがそうであったように自分が老いていく中で年相応の見た目をした女性を見続けるのは辛かったはず…。こういうこともあるのだと知った。綾乃さんが美咲ちゃんのことを思うシーンには妹を持つ姉としてとても感情移入して辛かった。でもそれ以上に両親を早くに亡くし、妹を何より大切に思い生きていた、貴司さんの思いに胸が苦しくてしかたなかった。 桜は散りたくないから美しい…それでも散っていく…。終盤の再開シーン、晴人くんに「気がついてもらいたい」「もう一度かわいいと言われたい」美咲ちゃんの願いが叶えられず、それでも微笑んださまが儚く美しく散っていく桜の花と重なり涙が止まりませんでした。 物語の最後はきちんと前を向いて終わるけれど、同じ女性として過酷過ぎる展開に今後読み返すことは出来ないとさえ思っています。なので星は3つ。 非情な現実が描かれておりとても辛い。そんな中でさえ登場人物はみんなあたたかく、そして美咲ちゃんが生き抜く様が強く儚く美しい…桜のように…素適な作品でした。
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