目に見える世界は幻想か? の商品レビュー
物理学を敬遠してきた人に物理学を紹介するコンセプト。敬遠する理由として難解な計算があるからだ、として、この本には計算式は一切出てこない。 そのコンセプトはポリシーがあって良いが、やはり計算式や適切な図表抜きでは説明が難しい内容もあるのではないか。 読了60分
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数式と図表が1つもない新しい物理学概論。これまでの歴史を俯瞰できる良書。天動説・地動説から、ニュートン力学、マクスウェル電磁気学といった古典物理学、量子論、相対性理論といった現代物理学、そして、未知の物理法則を探る手段が宇宙に向かうところまで、存分に楽しめる。学生の頃に読んでみた...
数式と図表が1つもない新しい物理学概論。これまでの歴史を俯瞰できる良書。天動説・地動説から、ニュートン力学、マクスウェル電磁気学といった古典物理学、量子論、相対性理論といった現代物理学、そして、未知の物理法則を探る手段が宇宙に向かうところまで、存分に楽しめる。学生の頃に読んでみたかった一冊。
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量子力学が、人間の常識の通用しない世界であるということがとても印象的であった。 また、人間の意識があるせいで、本来の世界を捉えられないということも衝撃だ。 ますます理系分野の本を読んでいこうと考えた次第である。
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松原先生の本は2作目だが、説明がうまくて面白い。 物理学の発展を俯瞰的にざっと説明した内容だが、今一度復習するのにちょうど良い
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
うーん、数式と図表を用いないことに固執して却って分かりにくいのかも。 一番衝撃的だったのは、2015年以降の新課程の高校数学で行列を教えなくなったことと、ホイットニー・ヒューストンがマックス・ボルンの孫だったってこと。すみません、全く本題と関係ないっすね(笑)
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物理学という学問に縁のなかった人に向けて書いたという入門書です。できるだけ数式を排し、言葉だけで表現することを心がけて下さっています。 著書は、そもそもの物理学の目的から、時代とともに変わっていく各種理論、研究者たちの偉業や苦悩、微小な世界から量子力学、時間と空間、重力、クォー...
物理学という学問に縁のなかった人に向けて書いたという入門書です。できるだけ数式を排し、言葉だけで表現することを心がけて下さっています。 著書は、そもそもの物理学の目的から、時代とともに変わっていく各種理論、研究者たちの偉業や苦悩、微小な世界から量子力学、時間と空間、重力、クォークと進み…ああ!ごめんなさい!もう勘弁して! そう、物理学という学問に縁のなかった人です。とはいえ、せっかく学んでみようと借りてきた本ですからね。最後まで頑張って読みました。 一般相対性理論、量子力学など。ここに至るまでにどれだけの苦労があったのか。学者の方々には頭が下がる思いです。一方、人類には解明できていない現象も多く、今後の研究次第で過去の研究成果が覆ってしまうかも知れない危うさ。そして、宇宙誕生の謎など。 わたしや子孫が生きている間に解明できるのかどうかあやしいものですが、ぜひ研究を続けていただき、新しい世界をみせて欲しいものです。 ところで、 ===引用ここから=== エヴァレットの解釈は、人間が観測すると、そのあり得る結果の数だけ、別々の結果を見ている観測者が現れてしまうことを意味する。これは人間が観測するたびに世界が分裂するとも解釈できる。世界がたくさんあるという意味で、「多世界解釈」と呼ばれている。 ===引用ここまで=== 物理学の本なのに、こんなオカルトめいた話まで出てくるなんて!(失礼) 楽しく読ませてもらいました。
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物理を苦手と思っている人のための数式を使わない物理学の本ということですが、物理学を学びながらも全く畑違いの分野に進んだ元理系オヤジの原点回帰読書として速攻読み!正月で緩んだ頭が少しはシャキッとしたかな?でも、計算が有ろうが無かろうが、学生時代に引っかかったところは、今でもムムムで...
物理を苦手と思っている人のための数式を使わない物理学の本ということですが、物理学を学びながらも全く畑違いの分野に進んだ元理系オヤジの原点回帰読書として速攻読み!正月で緩んだ頭が少しはシャキッとしたかな?でも、計算が有ろうが無かろうが、学生時代に引っかかったところは、今でもムムムです。それは「シュレジンガーの猫」にあたる波束の収縮の瞬間の解釈のあたりから…でも、ここら辺が、物理の面白いところです。コペンハーゲン解釈の現実主義が、昨今の量子コンピュータに繋がることも改めて。著者は、もしかしたらサイエンス・コミュニケーター役を買って出てるかも。人工知能に負けるな、物理学!と、言いつつ、結局、普遍を考えるということは、考えている人間を考えること、と宇宙論における人間原理にも思いを馳せ、シャキッどころかモヤモヤの正月明けでした…
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物理学の歴史を、その誕生から万物の理論まで通史的に浅く書いた本。切り口がなく、のっぺりした感じで、どれも聞いたことのある話しばかりだった。 用途としては、辞典的に使うか、頭の整理に使うか。または、物理学略史を学ぶためか。 記述は数式は出てこないものの、この手の本にありがちな逸...
物理学の歴史を、その誕生から万物の理論まで通史的に浅く書いた本。切り口がなく、のっぺりした感じで、どれも聞いたことのある話しばかりだった。 用途としては、辞典的に使うか、頭の整理に使うか。または、物理学略史を学ぶためか。 記述は数式は出てこないものの、この手の本にありがちな逸脱した喩えなどなく、正確を期している。
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スピ系の話を読むとよく「人間の思考が現実の世界をかえる。それは最近の量子力学では常識となっている」といった趣旨のことが書かれている。では最新の量子力学とはなんだ、ということでわかりやすい本を探していたら良書に巡り合えた。 数式も難しい計算もいっさい出さずに、ニュートン力学から相対...
スピ系の話を読むとよく「人間の思考が現実の世界をかえる。それは最近の量子力学では常識となっている」といった趣旨のことが書かれている。では最新の量子力学とはなんだ、ということでわかりやすい本を探していたら良書に巡り合えた。 数式も難しい計算もいっさい出さずに、ニュートン力学から相対性理論、量子物理学などの考え方が出てきた背景やその意味をわかりやすく書いている。 なんとなくわかっているつもりだった相対性理論についてもニュートン力学との対比などとても腹落ちする説明。 スピ系の本の言う「思考」(この本では観察という言葉で表している)が物理的現象を固定することについても記載あり。その不思議さとまだまだわからないことの多さ、通常の世界観では理解できない現象があることが改めて認識できる。
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著者の松原隆彦氏は、統計的宇宙論を専門とし、宇宙に関する一般向け書籍も多数著している科学者。 著者は冒頭で、本書について「主に文系出身者など、これまでほとんど物理学には縁がなかったという人々に向けて書かれた物理学の入門書である。・・・物理学とはどのようなものなのか、数式だけでなく...
著者の松原隆彦氏は、統計的宇宙論を専門とし、宇宙に関する一般向け書籍も多数著している科学者。 著者は冒頭で、本書について「主に文系出身者など、これまでほとんど物理学には縁がなかったという人々に向けて書かれた物理学の入門書である。・・・物理学とはどのようなものなのか、数式だけでなく難しい図表も一切使わず、ひたすら言葉だけで書くことにした」と語っている。 そして、まず、物理学の目的(本質)を「複雑で予測不可能にも思える現実の現象について、そこに秩序を見出すことにある」とし、物理学の研究・進歩の歴史を辿る形で、コペルニクスの地動説に始まり、ガリレオの天体観測、ニュートンの運動法則、原子論と更に微小な世界、ハイゼンベルクの行列力学、シュレディンガー方程式と波動力学、量子力学に対するコペンハーゲン解釈、アインシュタインの相対性理論、マックスウェル方程式、未完成の量子重力理論等々、物理学がこれまでに何を解明してきたのかを解説している。 そして、最後に、「本書で最も伝えたかったことは、この世界が人間の常識的な感覚で思うようなものにはなっていない、という事実だ。・・・その理由は物理学者にもよくわかっていないのだが、自然はなぜか美しい理論によって説明できるように作られているようなのだ。・・・人間の見た目通りの世界は、本当の世界の姿なのではなく、そうではない何か別の世界のようなものから現れ出てきたようなのだ。そうでなければ、見た目通りの雑多な世界の中に、どこでも成り立つ物理法則というものを見つけることはできないだろう」とし、“目に見える世界は幻想か?”と言っているのである。 私はまさに著者がターゲットとした文系出身者であり、これまでに佐藤勝彦氏らの物理学・宇宙論関係の新書を数冊読んでいる程度で、正直なところ本書の説明についていけない部分は多々あったが、物理学の歴史の大きな流れを掴み、著者が物理学の未来に期するものを感じることはできたように思う。 (2017年4月了)
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