宇宙に「終わり」はあるのか の商品レビュー
最新の宇宙論を簡単に、ということで久し振りのブルーバックスです。宇宙とて無限ではなく、10の100乗年くらい後にはほぼ全ての素粒子がバラバラになり消滅、ブラックホールも蒸発して膨張し続ける空間にうすーくエネルギーの広がった、何も起きない空間になるよんという物理モデルの紹介でした。...
最新の宇宙論を簡単に、ということで久し振りのブルーバックスです。宇宙とて無限ではなく、10の100乗年くらい後にはほぼ全ての素粒子がバラバラになり消滅、ブラックホールも蒸発して膨張し続ける空間にうすーくエネルギーの広がった、何も起きない空間になるよんという物理モデルの紹介でした。ブラックホールの蒸発byスティーブンホーキング、がどういう理論なのか初めて何となく知りましたが、なかなか無茶な理屈なんやね。でもとにかく久し振りに宇宙の話に触れられて楽しかったです。
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138億年前の宇宙の始まりから「10の100乗年」後にやってくるかもしれない終焉までを最新科学に基づいて見渡す壮大な科学読物。「宇宙の始まり」を中心とした宇宙論の本は何冊か読んだことはありますが、「終焉」を記した本は初めて。なんと言っても1無量大数(10の68乗)という数詞を超え...
138億年前の宇宙の始まりから「10の100乗年」後にやってくるかもしれない終焉までを最新科学に基づいて見渡す壮大な科学読物。「宇宙の始まり」を中心とした宇宙論の本は何冊か読んだことはありますが、「終焉」を記した本は初めて。なんと言っても1無量大数(10の68乗)という数詞を超えた世界に魅力を感じました。 著者の吉田伸夫さんの専攻は量子論。宇宙の一生の後半以降は天体の歴史よりも物質の歴史となり、量子論から宇宙の終焉を描きます。 宇宙の一生を概観すると 数百億年後、銀河は老化(星形成率の減少) 1兆年後、長寿命の恒星の死 100兆年後、宇宙の第2の暗黒時代(第1の暗黒時代はビッグバンから100万年後の最初の星の誕生時に終了) 10の20乗年後、ブラックホールが銀河を飲み込む 10の40乗年後、物質の消滅。陽子や中性子は宇宙空間から完全に姿を消し、電子、陽電子、ニュートリノ、光子が薄く漂うだけとなる 10の100乗年後、宇宙の終焉。最も大質量のブラックホールがホーキング放射により消滅。新たな構造の形成が失われる。 本書は難解な数式は登場しませんが、後半以降はフェルミオン素粒子、W粒子、反クォーク、反粒子、ホーキング放射等の難解な概念が説明されていて、かなり歯応えのある本です。 それでも、宇宙論の基本的なポイントを見直すことができました。 -ビッグバンは、巨大な爆発などではない。異常な高温状態にある一様な空間が整然と膨張を始めたものである。整然とした膨張だからこそ、その後に続く宇宙の進化が可能になったのである。 -E=mc2という式についていろいろな説明がなされるが、ここでは、「ある領域に閉じ込められた内部エネルギーは、外から見ると、その領域の質量として観測される」と言っておこう。 -素粒子、複合粒子、原子核、原子、分子の「物質の構成図」 -温度が4000度以上で電子が自由に動き回っているときには、光は電子に散乱されてまっすぐには進めない(電子の2000倍近く重い陽子は光の振動に追随できないため、影響は小さい)。ところが、宇宙空間が膨張して温度が下がり、電子と陽子が結合して電気的に中性な水素原子に変化し始めると、光はしだいに散乱されにくくなる。宇宙暦338万年頃、温度が3000度付近まで低下すると、宇宙空間はほぼ透明になって、光はまっすぐ進むようになる。 -最も重要な知見は、背景放射が、全天のどの方位でも絶対温度2・73度の熱放射とほぼ完全に一致する点だろう。 -暗黒物質は、まず複雑に絡み合ったフィラメント状に凝集し、フィラメントが交差する地点に、特に密度の高いハローが形成される。こうしてできた太陽質量の10万倍から100万倍の暗黒物質ハローが、恒星や銀河などの種”となる。 -本書で扱ってきた宇宙史は、かなり信憑性の高い理論に基づいてはいるものの、確実というわけではない。これ以外の可能性を主張する研究者も少なくない。現代宇宙論における最大の謎は、暗黒エネルギーの正体である。 本書が扱うテーマは難解ですが、壮大なテーマであり、好奇心を刺激するという点では、ブルーバックスの中でも最強の1冊です。巻末にある「宇宙を統べる法」を読んでから、本書を読むことをおすすめします。
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星の誕生から消滅、そして物質への理解を含めてから宇宙論全体を論じる構成により、非現実的かつ天文学的な範囲の仮説が現実味を帯びて理解できる1冊でした。
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前書きで「2ページで語る宇宙全史」、付録で年表と概観しやすい構成。 宇宙の終焉(ビッグバンから10の100乗年後、ビッグウィンパー)の時間スケールから見れば、138億年前のビッグバンは「ついさっきのこと」 以下、宇宙暦(ビッグバン以後の時間経過)を基準に 10分後、100万年...
前書きで「2ページで語る宇宙全史」、付録で年表と概観しやすい構成。 宇宙の終焉(ビッグバンから10の100乗年後、ビッグウィンパー)の時間スケールから見れば、138億年前のビッグバンは「ついさっきのこと」 以下、宇宙暦(ビッグバン以後の時間経過)を基準に 10分後、100万年まで、10億年まで、138億年まで(現在)、数百億年まで、1兆年まで、…10の100乗年以降と段階別に解説 ■4章 宇宙歴10億年まで 近年の研究によると、第1世代の恒星は種族IとIIのいずれとも異なる性質を示し、種族IIIと呼ぶべきものべあることがわかってきた。種族IIの古い恒星にも微量ながらヘリウムより重い元素が含まれているが、最初の恒星が誕生する前に重い元素を合成するメカニズムは存在しないので、種族IIIの恒星には、重い元素は全く含まれない。この組成の違いによって、種族IIIの一生は、種族IやIIとはかなり異なったものになる。93
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雑誌プレジデントか何かで、「新社会人向けの本」で紹介されていた記憶。それを覚えつつ、何かのきっかけで書店購入。 宇宙の誕生から終焉まで、ダイナミックな宇宙論を学ぶことができる本。 この本の良い所は、「最新研究で確かに分かっている事」「イマイチ解明されていない事」をハッキリ書き分...
雑誌プレジデントか何かで、「新社会人向けの本」で紹介されていた記憶。それを覚えつつ、何かのきっかけで書店購入。 宇宙の誕生から終焉まで、ダイナミックな宇宙論を学ぶことができる本。 この本の良い所は、「最新研究で確かに分かっている事」「イマイチ解明されていない事」をハッキリ書き分けていること。
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https://elib.maruzen.co.jp/elib/html/BookDetail/Id/3000057436
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宇宙ベースの経過年数で数えるの、ビックバンから始まりビッグウィンパーまでの行程は10の100乗年かかる。そう考えると我々の存在する現在はたかだかビッグバンから138億年しか経っていないという時間軸になる。 その中で人生100年と考えると、いかに小さな時間を過ごしていてるのかと考え...
宇宙ベースの経過年数で数えるの、ビックバンから始まりビッグウィンパーまでの行程は10の100乗年かかる。そう考えると我々の存在する現在はたかだかビッグバンから138億年しか経っていないという時間軸になる。 その中で人生100年と考えると、いかに小さな時間を過ごしていてるのかと考えさせられる。
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やや高度な思考をいとわなければ、宇宙の始まりから終わりまで統一的な見方が得られる。天文学的スケールという言葉すら、陳腐に思えてしまうほど、大きな数を想定することを恐れなければ、物理学はこの宇宙ですら最初と最後まで推定してしまう。いかに人間中心の尺度が陳腐か。ワクワクを打ち消す科学...
やや高度な思考をいとわなければ、宇宙の始まりから終わりまで統一的な見方が得られる。天文学的スケールという言葉すら、陳腐に思えてしまうほど、大きな数を想定することを恐れなければ、物理学はこの宇宙ですら最初と最後まで推定してしまう。いかに人間中心の尺度が陳腐か。ワクワクを打ち消す科学の威力を思い知った。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
宇宙の始まりから終焉予想までを非常に分かりやすく説明した本。インフレーションの前の状態といのうが今まで良くわからなかったが、はじめてスッキリと分かった。以前、NHKスペシャルで宇宙の始まりのようなことをやっていたが、やはりブルーバックスの方が断然分かりやすい。場のエネルギーのちょっとした偏りから宇宙が始まり、その膨大なエネルギーが物質に変わっていくなど、想像もできない現象だが138億年という途方もない時間と、それよりはるかに広大な宇宙空間が存在していることを考えると人間の想像などは及ばないようなことが起きているのだろう。宇宙背景放射、対称性の破れ、宇宙の晴れ上がり、ダークエネルギー、ダークマターなど、科学番組でよく聞くことが時系列的に書かれているのでとても分かりやすい。宇宙の終焉がビッグウィンパーと呼ばれていることは初めて知った。いずれは全てのエネルギー=物質がエントロピーが増大する方向に向かい熱力学的な死を迎えることになる。う~ん。こんな話を読んでいると所詮80年くらいの人生なんて取るに足らないものに思えてくる。。。
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