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蘇我の娘の古事記 の商品レビュー

3.6

17件のお客様レビュー

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2023/02/25

「こんなに面白い物語はそうそうあるものではない」という言葉に釣られて読んだが、最後までノルことができなかった。

Posted byブクログ

2022/01/26
  • ネタバレ

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飛鳥時代の朝廷を取り巻く物語。 蘇我蝦夷に蘇我入鹿、斉明天皇、中大兄皇子、中臣鎌足…。この時代の、日本史の教科書に登場する人物名や事柄などはなんとなく覚えてはいるけれど、それぞれの関係性はあまり知らなかった、という程度の知識で読んだ。 素直に、面白い。 みなさん、裏で密かにこんな血みどろの駆け引きを繰り広げていたなんて。 名声を得るためなら、血を分けた兄弟、親子、親戚なんて関係ない。裏で…なんてのは序の口で陰謀がだだ漏れしようとお構いなし。騙し騙され呪い呪われ…、と映画を観ているような展開でワクワクした。 各章に挟まれる神話も、物語と巧くリンクされていて面白いし分かりやすい。 兄妹の許されぬ恋なんて、なんとも雅で素敵。現代ならあり得ない設定もこの時代だからこそ。優雅な気分を存分に楽しめた。 周防さんの作品はこれからも追いかけたい。

Posted byブクログ

2019/07/27

『高天原ーー厩戸皇子の神話』の後に読んだのでその続編として読め、「古事記」が完成されて良かったなと思えた。まぁ1300年も昔の話なので、のちに「序文」が書き加えられた経緯も”然もありなん”で面白かったし、そもそも古典文学全般にそういったことがあったのだろうに現在まで脈々と受け継が...

『高天原ーー厩戸皇子の神話』の後に読んだのでその続編として読め、「古事記」が完成されて良かったなと思えた。まぁ1300年も昔の話なので、のちに「序文」が書き加えられた経緯も”然もありなん”で面白かったし、そもそも古典文学全般にそういったことがあったのだろうに現在まで脈々と受け継がれてきたのは本当に素晴らしいことだと思う。にしても当時、渡来人の存在感て今思う以上に大きかったのだろうなぁ…私が大和和紀の名作『天の果て地の限り』を読んでいた頃より学術的研究も進んだのだろうし。おかげで近頃じゃ、中大兄皇子や大海人皇子のイメージ像が随分変わりましたよ(^^; ヤマドリとコダマの物語は美しくも哀しかったけど、古代の人々が生き生きと感じられて良かったです。また奈良に行きたくなった~。

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2019/05/04
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古代を題材とする歴史物。 大化の改新ではなく、乙巳の変なんだ。 当時の風俗、地理に疎い身に、丁寧な描写はありがたい。

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2019/04/29
  • ネタバレ

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大好きな時代だし、古事記や日本書紀も好きなので、すごく期待して読んだ。 壮大な物語をきれいに編んでいるのはよかった。ドラマチックな事件が多い時代なのに終始淡々としているのは、歴史を記録する、ということをテーマにしているからか。 擬音語擬態語が多いのは、古事記を意識しているのかな? でも、バリバリバリッ ドーン! とかはもうちょっといい音欲しかった。あと、のちの持統天皇に対して、死んだら「ただ、灰になって」と言うのも、火葬が一般的でないとされる時代にどうかな、と(初の火葬された天皇というのを予知とも取れるけど)。 ハードル爆上がりの中で読んでしまったのであれなのですが、ゆったりした時間の流れる古代物だったと思います。

Posted byブクログ

2019/01/04

「高天原 厩戸皇子の神話」の続編。 とはいえ、年代がぐっと下るので別物として読んでも問題なし。 個人的には蘇我氏には興味があるところなので、そっちの方を中心にして読んだ。残念ながら蘇我氏が滅ぼされたところからのスタートだったので、作品中にはほとんど蘇我氏は触れられていなかったが、...

「高天原 厩戸皇子の神話」の続編。 とはいえ、年代がぐっと下るので別物として読んでも問題なし。 個人的には蘇我氏には興味があるところなので、そっちの方を中心にして読んだ。残念ながら蘇我氏が滅ぼされたところからのスタートだったので、作品中にはほとんど蘇我氏は触れられていなかったが、こういうファンタジー設定を織り交ぜても違和感を感じられないのが古代史の良いところ。 想像の余地が十分にあるというのは作家さんにとっても書き甲斐のあるものかも知れない。 数々の神話にどんな側面があるのか、どんな真実が隠されているのか、当時の人々、特に渡来人と呼ばれた人々を中心にいろいろと妄想を膨らませて改めて古事記を読むのも一興。

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2018/10/21

蘇我入鹿の娘を主人公として、大化の改新から壬申の乱までを描き、その主人公が古事記を記したとした歴史小説。歴史の事実を詳細に調べつつ、面白い展開になっている。楽しく読めた。

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2018/09/02

古事記を口伝したとされる稗田阿礼の原型となる少女の物語。蘇我滅亡から持統天皇の時代までに、百済から渡った船の一族がどのように生きてきたかを感じることができる。 渡来人の立ち位置の難しさや、その時代の政変の意味とか、 神話にみる人間の本質とか、色々な側面から物語を見られて興味深かっ...

古事記を口伝したとされる稗田阿礼の原型となる少女の物語。蘇我滅亡から持統天皇の時代までに、百済から渡った船の一族がどのように生きてきたかを感じることができる。 渡来人の立ち位置の難しさや、その時代の政変の意味とか、 神話にみる人間の本質とか、色々な側面から物語を見られて興味深かった。 物語そのものは一人の少女の成長を追っていく感じで、そこに対する感動までは正直感じられなかったのだけど、久々に読む歴史物の良さになんだかほっこりした。

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2018/01/27

乙巳の変から壬申の乱までを描いた奈良時代のお話。古事記がどうやって成立したのか、蘇我氏や大王のことを、渡来の一族の兄妹の視点から描かれている。昔語りとして古事記の内容にも多く触れている。自分もその時代に生きているかのように感じることができる。 2018/1/27

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2018/01/22
  • ネタバレ

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乙巳の変で暗殺された蘇我入鹿の娘を助け、我が子として育てた百済出身の渡来人一族の長・船恵尺。父の代から蘇我氏の命によりこの国初の国史編纂にたずさり、それをきっかけに入鹿と親しくなり、赤子だったその子を助けることになる。コダマと名付け我が子として育てるも、なんの因果か、コダマは目が見えない。だが、次男・ヤマドリが片時も離れず、コダマを守っている。月日がたち、コダマの出生の秘密を知る中臣鎌足により命の危機があったり、コダマ・ヤマドリが夫婦になり、幸せな時間が過ぎていく中、またも時代が不穏なものに…壬申の乱である。またも争いのために人生を狂わされるコダマ。いろんな語り部から聞く神話なども合わせて載っていてストーリーもどちらも読みごたえあり。

Posted byブクログ