深い穴に落ちてしまった の商品レビュー
うーん、難しい(苦笑)。 寓話なので、何がしかの教訓めいたものを提示しているし、書かれている文章や内容はそれ程には難しくないのだけれど、それをどう受け止めていいのか混乱してしまう。 兄と弟が穴に落ちて、虫や雨水で飢えや乾きを凌ぎながら数か月を共に生活する。 その間に弟が錯乱状態に...
うーん、難しい(苦笑)。 寓話なので、何がしかの教訓めいたものを提示しているし、書かれている文章や内容はそれ程には難しくないのだけれど、それをどう受け止めていいのか混乱してしまう。 兄と弟が穴に落ちて、虫や雨水で飢えや乾きを凌ぎながら数か月を共に生活する。 その間に弟が錯乱状態になり、哲学的とも宗教的とも預言者的とも言えるような言葉を発する。 最終的にどうなるかはネタばれになっちゃうので書かないけれど、いやはややはり読み手としては混乱する。 穴そのものがピラミッドのような空洞になっているので、穴の底に落ちた二人は社会の底辺で苦しむ、といったヒエラルキー的な教訓ともとれる。 事実、「上の連中には権力があるんだよ」なんてセリフも出てくるし。 あるいは単純に復讐劇として捕えることも出来る(ネタばれになるので、詳しくは書かない)。 とにかく僕は読後に混乱してしまった。 うーん、どう受け止めればいいんだろう……。 読んでいる間は、かなり悲惨で少しグロい表現も出てくるのだけれど、ページをめくる手が止まらなかった。 面白いかつまらないか、で判断するのなら、これはかなり面白い作品。 まぁ、明るく爽やかな作品ではないですが。 それと作品内に暗号が隠されている。 頭の悪い僕は解けなかったのでググって答えを確認した。 その答えから察するに、社会情勢への不安、不満とそこからの脱却への激励、みたいなメッセージが作品に込められているのかな、と思った。 まぁ、どう受け取るかは人それぞれだし、僕みたいに混乱するのも、それはそれで一つの正解なのかも知れない。
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感受性の強い年ごろに読んでいたらバイブルになってたかもしれないなぁ。読み返すたびに感じ取るものが違ってくるような。面白い読書体験でした。
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兄弟愛を感じさせられるシーンでは胸が熱くなりました。一つ一つの描写がとてもリアルで弟が狂っていく様子がすばらしかったです。 自分の読解力が未熟で解けなかった謎もあるのでいつかまた挑戦したいです。
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海外版の山椒魚?と思って購入しましたが、山椒魚とはまた違った暗澹とした物語でした。 文章に仕掛けがあり、とても計算されて良く作り込んまれた作品だと思います。自分の能力では読み解けなかった部分も多いので、そこは自分に残念です。 グロテスクな部分もありますが、個人的には嫌いではありま...
海外版の山椒魚?と思って購入しましたが、山椒魚とはまた違った暗澹とした物語でした。 文章に仕掛けがあり、とても計算されて良く作り込んまれた作品だと思います。自分の能力では読み解けなかった部分も多いので、そこは自分に残念です。 グロテスクな部分もありますが、個人的には嫌いではありません。自分にとって、時折ハッとするような美しい言葉回しや印象的なシーンがあります。 先に太陽と痛みを読んでいたので、現代スペイン文学はこんなにもナイフの切っ先のような鋭さを持つのかと、偏見を持ってしまいそうです。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
久しぶりにすごい本にあたった感じ。 深い穴に落ちてしまった2人の兄弟が 力を合わせて地上に出るおとぎ話的な イメージで読み進めると、とんでもない。 非常に生々しい描写で、ある意味 非現実的な物語だった。 文中には謎めいた部分や意味不明な表現が 出てきて、なんなんだろう?と思っていたら あとがきで訳者が見解やヒントを載せていた。 それを読んでもわからなかった部分は グーグル先生に聞いて答えを知ったりした。 オチとしてはありがちな感じであったが、 大人の寓話と謳われるだけあって、 作品が描かれた時代背景に重ねると 見えてくる裏のメッセージがあったりして 凝った作品なのだな、と感じた。
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ジメッとした寓話だったなあ、となんとなく読了......と思いきや、あとがきで「暗号」の存在を仄めかされゾワっと鳥肌。 こわい話ではないけれど、やっぱり「こわい」としか言いようがない、胸の奥がザワつく感じ。忍び寄るような異形の不安に取り憑かれる、そんな後引く余韻(嫌いじゃない)。...
ジメッとした寓話だったなあ、となんとなく読了......と思いきや、あとがきで「暗号」の存在を仄めかされゾワっと鳥肌。 こわい話ではないけれど、やっぱり「こわい」としか言いようがない、胸の奥がザワつく感じ。忍び寄るような異形の不安に取り憑かれる、そんな後引く余韻(嫌いじゃない)。 暗号解読や解釈的深読みはギブアップ! 再読したら新しい発見がありそう。それでも、本当の意味で「読み終える」ことなど、きっとできないだろう。
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正直難解すぎた気がする。 これは日本語で読んでいるからこう感じるのか、それとも原書でもこの印象なのか。 なんとも形容しがたいジャンルである。 言いたいことはわかるような気もするし、 本当にこれで合っているのかと不安になる。 意図が汲み取れていなくても感じたままでいいと言われても、...
正直難解すぎた気がする。 これは日本語で読んでいるからこう感じるのか、それとも原書でもこの印象なのか。 なんとも形容しがたいジャンルである。 言いたいことはわかるような気もするし、 本当にこれで合っているのかと不安になる。 意図が汲み取れていなくても感じたままでいいと言われても、 本当にそれでいいのかなぁとおもってしまう。 せめて読んだ後に解説がついてたらいいのにと思ってしまうけれど、 それじゃあつまらないのかなぁ。 平和な日本で生活してる自分としては多分このヒエラルキーのようなものをありありと実感し理解することは難しいのだと思う。 でも、その平和ボケがいつ崩れ去るのかもわからないし、 こういう切り込むタイプのストーリーも時に読んで見て面白いなと感じた。
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自分の読解力が未熟だからでしょうが、いまいち理解できませんでした。またいずれ読んでみたいと思います。 著者が言及していない内容に関して、翻訳者があれこれ解説するのはどうかと思いました。
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言うほど面白く感じず。 どこで感動すべきだったのか? 暗号は面倒で解かなかったけど 原語じゃないとあんまりしみじみ来なそう。 ただいっちゃってる弟の言葉が詩的で 結構好きだった。
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すごい本を読んでしまった。難しいことは語れないが、久々に読んでいて胸が苦しく、熱くなるような物語だった。読み終えた今、しばし放心状態である…。全くの予備知識なしに軽い気持ちで手に取ってしまったので、「ん?なんで穴に落ちたの?」など疑問を持ちつつもどんどん読むにつれ、瞬きの回数が減...
すごい本を読んでしまった。難しいことは語れないが、久々に読んでいて胸が苦しく、熱くなるような物語だった。読み終えた今、しばし放心状態である…。全くの予備知識なしに軽い気持ちで手に取ってしまったので、「ん?なんで穴に落ちたの?」など疑問を持ちつつもどんどん読むにつれ、瞬きの回数が減り、眼球が乾くほどに文章から目が離せないまま一気に最後まで読みきりました。この余韻、しばらく引きずりそうです。
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