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カフカはなぜ自殺しなかったのか? の商品レビュー

3.5

18件のお客様レビュー

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2019/08/05
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

カフカの残した多くの書簡から「自殺念慮をいつも口にしていたカフカが、なぜ病死するまで自殺せずに生きたのか」を読み解こうとする。 書簡の情報の豊富さはすごいと思うのだが、結局、表題の「カフカはなぜ自殺しなかったのか?」ということへの考察は最後に少しあるだけで、正直に言うと期待はずれだった。 ただ、著者が述べる「大いに葛藤するが決断はしない、それがカフカという人だったのではないか」という考察は相応に納得感がある。 不可逆性と苦痛を回避している間に病で人生を終えることになった。 自殺念慮を口にすることで生きていくバランスを取っていた。 そういうことなのかもしれない。

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2019/03/30

カフカがヤンデレであることは分かったが、何故自殺しなかったのかどころかどの位強い希死念慮があったのかすら分からなかった

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2019/01/16

結核になるまでの、日記や手紙などをもとに、カフカの人生を追った一冊。…いや、関わりあった(主に女性)は大変だわ…と思うけど、それ以上に作品を生み出す原動力となっており、彼女たちや親友の存在が、今あの作品を読めることにつながると思うとなんとも。面倒な人!それに尽きます。

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2018/12/28

カフカはなぜ自殺しなかったのか?: 弱いからこそわかること。頭木弘樹先生の著書。将来に悲観的、絶望的、孤立無援で生きる気力もないという状態に置かれている弱者だからこそ見えてくるものは決して少なくないと思います。順風満帆で自信満々の強者には決して見えないことでも弱者だからこそ見える...

カフカはなぜ自殺しなかったのか?: 弱いからこそわかること。頭木弘樹先生の著書。将来に悲観的、絶望的、孤立無援で生きる気力もないという状態に置かれている弱者だからこそ見えてくるものは決して少なくないと思います。順風満帆で自信満々の強者には決して見えないことでも弱者だからこそ見える。そしてそれが人生の糧になることだってあるはず。

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2018/09/28

どこまでも曖昧で、矛盾した2つの気持ちを抱えているカフカ 私もそうですが、HSPの人に、こんな生き方もあるんだと発見できる一冊だと思います。 (内容の中で彼がHSPだと明言されているわけではありません。他所で、彼がそうだと知ってその先入観をもって読んだ私の感想です)

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2018/09/10
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

「本を出版したいけど、出版したくない」 「結婚したいけど、結婚したくない」 「死にたいけど、死にたくない」 矛盾だらけで優柔不断なカフカ。 エピローグで著者も書いていますが、多くの人が曖昧さ、矛盾を嫌い、最終的に、えいやっと飛び越えてしまうところ、カフカは肯定の気持ちと否定の気持ちがやじろべいのようにバランスを取っていたため、その範囲外に踏み出すことがなかったのではないかと思います。 非常に面倒くさいカフカに辛抱強く付き合った親友と恋人の存在もカフカが一線を越えなかった理由のひとつだと思いました。

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2017/04/21

あれほど死ぬことに安息を期待し、しょっちゅう自殺を仄めかしていたカフカが、どうして自ら命を絶たなかったのか?ということを、恋人や友人に宛てた手紙、あるいは日記の文面などから解き明かしてみようというのが本書のテーマです。なるほど。自殺した人のことを、あの人はどうして自ら命を絶ってし...

あれほど死ぬことに安息を期待し、しょっちゅう自殺を仄めかしていたカフカが、どうして自ら命を絶たなかったのか?ということを、恋人や友人に宛てた手紙、あるいは日記の文面などから解き明かしてみようというのが本書のテーマです。なるほど。自殺した人のことを、あの人はどうして自ら命を絶ってしまったんだろうと、あれこれ詮索することはあっても、自殺しなかった人のことを、どうしてあの人は自殺しなかったんだろうなんて、普通考えたりしないですもんねぇ。 結局カフカは、若くして結核で亡くなるのですが、自ら命を絶とうとしたことはありませんでした。明らかに彼は心の病を患っていたと思われます。優柔不断で我儘な、シャキッとしない性格といってしまえばそれまでですが、矛盾を抱えたまま、人生を正直に生きた苦悩の人といえなくもありません。 いずれにせよ、あれだけ周りの人々を振り回しておきながら、それでも見捨てられることがなかったのは、まだ無名であった彼の小説家としての才能、そして作品の素晴らしさを、きちんと見抜いていた人が身近にいてくれたからでしょうネ。そういった意味で、カフカは恵まれた人だったと思います。芸術家には才能だけでなく、運も必要ですもんネ。 カフカの小説を読んだことのない人でも、充分楽しめる内容ですヨッ。 べそかきアルルカンの詩的日常 http://blog.goo.ne.jp/b-arlequin/ べそかきアルルカンの“銀幕の向こうがわ” http://booklog.jp/users/besokaki-arlequin2

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2017/01/22

カフカの日記や手紙、確かに面白い。 そこでそれを言うか、と何回か笑ってしまいました。 自殺を示唆する文章は多いけど、実際に自殺しようとは思ってなさそうですね。自分に自信がないというか、自分を悪く言うことで、それをも自分の自信にしていってる感じですね。 何事に関しても、決断を急がず...

カフカの日記や手紙、確かに面白い。 そこでそれを言うか、と何回か笑ってしまいました。 自殺を示唆する文章は多いけど、実際に自殺しようとは思ってなさそうですね。自分に自信がないというか、自分を悪く言うことで、それをも自分の自信にしていってる感じですね。 何事に関しても、決断を急がず悩みぬき、誠実な姿勢を感じますね。私は共感できましたが、他の方はどう感じるでしょうか。

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