テクノロジーは貧困を救わない の商品レビュー
書きたいこと、いっぱいあるな。 まずはやたらICT導入とか言っちゃって、人の予算削ってまで機械にお金注ぎ込む能無し自治体へ、爆弾のように投げてやりたい。 といっても、そんな能無し野郎どもはこれを読むだけの能力もないかも、だけど。 翻訳文で、かなり厚いよ。 とはいえ、4分の1は参考...
書きたいこと、いっぱいあるな。 まずはやたらICT導入とか言っちゃって、人の予算削ってまで機械にお金注ぎ込む能無し自治体へ、爆弾のように投げてやりたい。 といっても、そんな能無し野郎どもはこれを読むだけの能力もないかも、だけど。 翻訳文で、かなり厚いよ。 とはいえ、4分の1は参考文献と原注と索引だけどね(笑) とにかく自治体の物事を見通す力のなさを呪いたくなる1冊でありましょう。 テクノロジーの作用というのは人間の生活を良くする効能があるのではなく、今ある現象を増幅させる(レバレッジを効かせる)作用があるということ。 昔の人は偉かった、こういう事象をちゃんとすでにことわざにしてる。 「馬鹿とハサミは使いよう」 使う方に能力があれば素晴らしい結果が生まれるし、残念な人はさらに残念なことに。 格差があれば、それを増幅してしまうに過ぎない。 それともう一つは、本書で介入パッケージと呼ばれる様々な取り組み(ICT機器導入に代表されるような)が、ほぼ壊滅的に機能しない原理が嫌というほど理解できる。 全国で広まった朝読書運動なんかもこの介入パッケージに該当するのだろう。 単に、なんかいいらしいからうちでもやるか、先生は丸つけするのに丁度いい時間にもなるしね、などという導入は何の解決策にもならないということ。 読書マラソンしかり、読書郵便しかり、ランニングデーしかり、なんちゃらウィークしかり、人権週間しかり、あらゆるパッケージは導入しただけでは、全く機能しないということに今更ながら強烈に気づかされる。 介入パッケージが劇的な効果をもたらすのは現場でそれを推進する側の心と知性と意思である。 もうそこまで心血を注げない、注ぐ余裕のないパッケージは、いったんやめにしませんか、学校さん。 どんなユートピアを描こうと機械はそこにあるだけだ。 それを使う人をこそ育てなければ、ドブにお金を捨てるのと大差ない。
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