英語の「なぜ?」に答える はじめての英語史 の商品レビュー
意外と英語史に関するインプットってこれまで無かったなと思い、図書館で借りてみた。一言で言うと最高。 小学校から英語を触れてきた・学んできたのに、その言葉の歴史について何も知っていなかった。賢者に近づけるように、何かを学ぶには、歴史を学ばなければならない(日本語も)。 英語がブリテ...
意外と英語史に関するインプットってこれまで無かったなと思い、図書館で借りてみた。一言で言うと最高。 小学校から英語を触れてきた・学んできたのに、その言葉の歴史について何も知っていなかった。賢者に近づけるように、何かを学ぶには、歴史を学ばなければならない(日本語も)。 英語がブリテン島とそれを取り巻くヨーロッパ大陸の民族の入り交じりの中で形成されてきたことや、英語非ネイティブが(もしかしたらネイティブも)感じる数々の疑問点、例えば、三単現のs(実は-sが付くのが本来正しい用法で、三単現以外の文法で-sが脱落していった)、fiveの序数詞がfifthの理由、anとaの区別(実はこれも、anが正しくて、子音が続くときにaになったなど)、非常に学びが多かった。 英語史や英語という言語そのものに対する学びではなくて、自分の常識がいかに思い込みに囚われているのか、いかに狭い視野で物事を捉えているのかということに気づかされた。英語史を学ぶ中で英語スキルも思考力も鍛えていきたい。
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言われてみれば、たしかに初学者の時は抱いていたかもしれない素朴な疑問は、英語史を遡って見ていくと答えのヒントが見つかる。たとえば、なぜ不定冠詞は母音で始まる単語にはanになるのか。母音が続くと発音しづらいから、でなんとなく説明された気になっていたけれど、母音が続く言葉なんていくらでもあるし、nがつく必然性もない。これはもともとoneだったものが変化してanになったもので、むしろanの方が本来の形に近く、子音で始まる言葉につくときに、子音連続を避けるために、あるいは意味的に弱い不定冠詞の語末音が弱化したからaになった、という説明が、通時的に見ればなされる。同じように、なぜ三単現のsがつくのか?という疑問も、むしろ三単現以外の語尾の屈折はなぜなくなったのか?を問う方が本質的であり、もともと屈折で(活用、との違いはよく分からなかったけど)性数格を表していた英語の語尾がどんどん水平化され、統合的な言語から分析的な言語に変わったけれど、三単現の語尾sは弱化したり脱落したりしにくい音だった、ということに起因しているようだ。過去形などの不規則変化は高頻出語ほど多く、それは規則にそって修正する以前に人々の使用頻度が高いのでそういうものとして受容され、使用され続けているから。そういうのって他の言語にもあると思う。ノルマンコンクエスト後のフランス語の流入や、ルネサンス期のラテン語ギリシャ語の流入など、他言語からの流入が多い点も、本来語よりも外来語の方が堅い言い方になる点も日本語と似ていて面白い。(日本語は漢語は堅いけどカタカナ語はものによる…という差は置いておいて)
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非常に面白かった! 英語という言語が遂げたユニークな歴史、その変遷、そして昔英語を学び始めた時に感じた数々の「なぜ?」に対する回答(仮説)を知ることができる良著。 なぜ、綴りと発音が一致しない語が多いのか、逆に綴りが同じで発音が異なる語があるのか、三単現のsはなぜ付けるのか、不規...
非常に面白かった! 英語という言語が遂げたユニークな歴史、その変遷、そして昔英語を学び始めた時に感じた数々の「なぜ?」に対する回答(仮説)を知ることができる良著。 なぜ、綴りと発音が一致しない語が多いのか、逆に綴りが同じで発音が異なる語があるのか、三単現のsはなぜ付けるのか、不規則動詞や不規則な複数形はなぜ存在するのか、なぜSVOの語順なのか、などかつて自分の中にあった疑問の数々が解き明かされる心地よい読書体験。 そして、「なぜ英語だけ」と感じていた自分の勘違いにも気づけた。上に挙げたいくつかのなぜは日本語やその他の言語にも当然にある事象だったのだ、ということを知れたのはとても良かった。 英語を学び始めの時に出会いたかった(中学生には取っ付きにくい本だけど)
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英語の歴史を通じて現代英語を学習するにあたって感じる疑問を解消してくれる。 特に印象的だったのは「なぜ〇〇は〇〇という表現をするのか」を考えるより「なぜ〇〇は〇〇という表現をしないのか」という視点が重要であるということ。 例えば不定冠詞「a」は母音で始まる単語の前では「an」にな...
英語の歴史を通じて現代英語を学習するにあたって感じる疑問を解消してくれる。 特に印象的だったのは「なぜ〇〇は〇〇という表現をするのか」を考えるより「なぜ〇〇は〇〇という表現をしないのか」という視点が重要であるということ。 例えば不定冠詞「a」は母音で始まる単語の前では「an」になるがそちらが特別なのではなく「a」の方が元々あったnの音が抜けた特殊な形であるというのは初めて知った。 日本語で和語、漢語、カタカナ語の分類があるように英語も本来語、フランス語、ラテン・ギリシャ語で分かれていて、類義語の中でもそれぞれお硬い雰囲気を醸し出したり逆に親しみやすさを出したりとニュアンスが違うそう。 これを意識すると表現の幅が広がりそうだ。
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目次にあるような、なぜ “a aplple” ではなくて “an apple” なのか、なぜ3単現に -s が付くのか、というような素朴な疑問は歴史的経緯が丁寧に説明されていて腹落ちする。そういう細かい疑問を解いていくうちに英語の歴史に触れることができる。 また、時代と場所に応じ...
目次にあるような、なぜ “a aplple” ではなくて “an apple” なのか、なぜ3単現に -s が付くのか、というような素朴な疑問は歴史的経緯が丁寧に説明されていて腹落ちする。そういう細かい疑問を解いていくうちに英語の歴史に触れることができる。 また、時代と場所に応じて動く動的な言語として、道具としてではなく学習対象として英語を見られるようになる。
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説明が難しくて理解が追いつかない部分も少しありましたが、楽しく読めました。 学生時代の英語の授業のときに「なんでこれってこうなの?」と疑問に思ってた人は読んだ方がいいと思います。
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著者の堀田先生がゲストでご出演されたYouTube、ゆる言語学ラジオを見て。こと人気シリーズ「カタルシス英文法」に関してはパーソナリティ水野さんの今までのネタ元がほぼ本書だということに気づく。本書は英語の納得いかない文法に英語史の形から回答を出していく形式の本となっている。しかし...
著者の堀田先生がゲストでご出演されたYouTube、ゆる言語学ラジオを見て。こと人気シリーズ「カタルシス英文法」に関してはパーソナリティ水野さんの今までのネタ元がほぼ本書だということに気づく。本書は英語の納得いかない文法に英語史の形から回答を出していく形式の本となっている。しかし、本書を読んだからと言って別に英語が上達したりするわけではない。ただ貪欲に知識欲を満たしてくれるだけである。でもそれって最高の贅沢ではないだろうか。
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英語を学習した者であれば疑問を持つであろうトピックについて,英語史の観点から説明を試みている。「〜と思われているが実はーだ」という論法が多いのは好みが分かれそうだが。
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英語という仕組みも人と歴史が作ったものツッコミどころが沢山ある。 英語を身近に感じさせてくれる本。 ただ、もうちょっとだけ、専門用語を抑えて欲しい。
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言語学習の際、こういうことになってますんで、と天から与えられた不変の言語法則のように教えられるが、なぜそうなのか? と立ち止まることで、過去から現在にいたる言語の実は連続的な変化とその不思議について思いを馳せることができる。
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