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毛沢東の対日戦犯裁判 の商品レビュー

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2017/06/25

山西省太原では残留日本兵が国民党側で共産党と戦った。 その時日本軍は帰国が促されていたため、軍をやめて自主的に残るという形をとったため、帰国後の恩給の資格がないとされた。 日本赤十字社が戦犯帰国には大きく寄与していた。もともとは日中友好協会と日本平和連絡委員会の民間三団体での交渉...

山西省太原では残留日本兵が国民党側で共産党と戦った。 その時日本軍は帰国が促されていたため、軍をやめて自主的に残るという形をとったため、帰国後の恩給の資格がないとされた。 日本赤十字社が戦犯帰国には大きく寄与していた。もともとは日中友好協会と日本平和連絡委員会の民間三団体での交渉を中国側は望んでいたが、中国側に近い二団体は外された。

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2017/03/02

先の戦争における中国での日本軍について90年代ごろに左右の勢力による論争が続いた。結局のところイデオロギーが背景にあるだけにドロ沼となったのだが、日本においては未だにこの問題はときどき吹き出す。 要は「歴史」になっていないということなのだろう。「学問的には決着がついている」と言う...

先の戦争における中国での日本軍について90年代ごろに左右の勢力による論争が続いた。結局のところイデオロギーが背景にあるだけにドロ沼となったのだが、日本においては未だにこの問題はときどき吹き出す。 要は「歴史」になっていないということなのだろう。「学問的には決着がついている」と言う論者もいれば「未来志向で」と言い淀む政治家も多いが、国民的な合意には程遠い。 本書はその中で冷静に事実を集約した歴史考察といえると思う。戦後この課題がどのような推移を辿ったのかがよくわかるが内容は硬い。いまだに日本にとっては重い歴史的課題であることを再認識させてくれる重苦しい読後感が残った。 2017年3月読了。

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2017/02/10

毛沢東が日本人戦犯をどのように扱ったかについて、詳細に書いてある。撫順組と太原組の戦犯である。朝日新聞の夕刊にもちょうどこの本が取り上げられている。

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2017/01/07

筆者は中国帰還者連絡会の理事であった国友氏の「中国政府の我々戦犯に対する政策には道理がある。人を人として扱わず残酷な手段で殺傷し、手柄を立てたと思って高笑いするような思想を捨て、侵略戦争の罪を認め、被害者に謝罪して、再び人殺しの銃剣をとらないことを誓うことこそ、人間の尊厳を知った...

筆者は中国帰還者連絡会の理事であった国友氏の「中国政府の我々戦犯に対する政策には道理がある。人を人として扱わず残酷な手段で殺傷し、手柄を立てたと思って高笑いするような思想を捨て、侵略戦争の罪を認め、被害者に謝罪して、再び人殺しの銃剣をとらないことを誓うことこそ、人間の尊厳を知った者の正しい行為ではないだろうか。」を引用している。日中友好を貫いた国友氏であったが、この思いは私としては納得できない。毛沢東は中国人民をどれだけ情け容赦なく殺したことか。毛沢東は人間の尊厳など思いもつかない極悪人であったと想う。

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2016/11/16

1950年代、満洲国や日中戦争などに関与した日本人1526名が、建国直後の中国で戦争犯罪人とされた。戦犯管理所では5年間に3段階の思想改造が行われた結果、裁判での死刑はなく、東京裁判やBC級戦犯裁判と比べ、極めて寛大な判決が下される。その背後には何があったのか。新たに公開された史...

1950年代、満洲国や日中戦争などに関与した日本人1526名が、建国直後の中国で戦争犯罪人とされた。戦犯管理所では5年間に3段階の思想改造が行われた結果、裁判での死刑はなく、東京裁判やBC級戦犯裁判と比べ、極めて寛大な判決が下される。その背後には何があったのか。新たに公開された史料から、戦犯らの犯罪行為、思想改造、日本人への怨嗟が渦巻く中、毛沢東や周恩来ら指導者が抱いた思想と戦略を明らかにする。

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