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幻庵(下) の商品レビュー

3.6

33件のお客様レビュー

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2021/04/29
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※このレビューにはネタバレを含みます

文化文政から幕末にかけて当時の碁打ちたちを恐れさせた一代の風雲児「幻庵因碩」である。という謳い文句が、今一つその凄さが感じられなかったのは、残念です。ただ、私の読解力が足らなかったせいですが…。 一番油が乗り切っている時期に、対局を避けた丈和の態度だったり、名人を取るために策略として弟弟子を対戦させた幻庵の姿だったり、モヤモヤする感じがぬぐえません。 結局、名人になれなかった幻庵は最後に「人はどう生きたかがすべてである。勝負には敗れたが、満足のいく碁であった。」と語るが、「浜の砂から一粒の砂金を見出す」ことができたのでしょうか?それが、気になります。 また、裏切った幻庵に対して、「碁打ちたる者、戦いは盤上で決着をつけるのが本道。盤外の勝利に喜ぶは兵法家であって、碁打ちではないと心得よ」安井知徳のこの言葉が重く、この時点で、幻庵の名人はないのかも?と、感じさせる。 碁打ちの中心人物、桜井知達、奥貫智策、赤星因徹といった天才棋士が、結核で命を落とすが、最後まで石を握り続ける姿に悲壮感と無念さを感じる。それもまた、満足した人生だったのでしょうか。 気になったフレーズは以下: ★「碁は生きることと同じでした」「打ちながら常に心にあったのは――最善の手は何かということです。無限とも思える盤上に、ただ一転、真理があるのです。…。敢えて言えば、浜の砂から一粒の砂金を見出すようなものでしょうか」

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2021/01/31

幻庵は結局名人碁所にはなれず、無念だったと思うが、一時を除いては正々堂々と碁に向き合っていて感服。 また囲碁だけでなく諸外国関係にも関心を持ち、自分の意見を持っていたところが、他の碁打ちとは違ったところ。すごい。 ノンフィクションが基の物語であるから仕方ないが、丈和に勝負を避けら...

幻庵は結局名人碁所にはなれず、無念だったと思うが、一時を除いては正々堂々と碁に向き合っていて感服。 また囲碁だけでなく諸外国関係にも関心を持ち、自分の意見を持っていたところが、他の碁打ちとは違ったところ。すごい。 ノンフィクションが基の物語であるから仕方ないが、丈和に勝負を避けられてから1局も打ってない。最期にもう1局うってほしかった。

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2020/12/09

百田さんの本は、ほぼ面白いことが保証されてるはずなのですが 今まで読んだ百田作品中最も面白くない本でした ぐんぐん読めないのです 上下2冊の特に上は辛かった~ 読めども読めども入ってこない お話が入ってこないのです まあ言ってしまえば記録でしたからね 登場人物やその先人、ライバル...

百田さんの本は、ほぼ面白いことが保証されてるはずなのですが 今まで読んだ百田作品中最も面白くない本でした ぐんぐん読めないのです 上下2冊の特に上は辛かった~ 読めども読めども入ってこない お話が入ってこないのです まあ言ってしまえば記録でしたからね 登場人物やその先人、ライバル、弟子など江戸の碁界の史実や時代背景のお話でした 更に登場人物の殆どが漢字2文字 かつ生涯に何度も名前が変わる かつ襲名制度で同じ名前で別人が多数出てくる(因碩、仙知、算知、因徹など) かつ囲碁のルール、用語、勘所、極みや巧みがわからない など物語を見失う要素満載でした (私の記憶能力にも多分に問題はあったと思います) 物語は、世界に誇る日本の江戸時代末期の碁の世界のお話 (ゲームの王様「GO」が、発祥の地中国の言葉でなく日本の碁なのはこの時代に発展したから) 主人公は、江戸時代の碁打ち玄庵 本因坊丈和との碁界の頂点たる名人碁所を巡るお話 判りやすく言えば幽遊白書、ドラゴンボール、ワンピースの「碁」版ですかね 判る人には面白く興味深くワクワクするお話ではないかと思います 歴史を知り、碁界の有名人の名を知り、碁に精通した人にはとても楽しいお話に違いないのでした

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2020/04/15

過酷な名人争奪戦。十年おきに現れる天才たちの戦い、結核という病の残酷性、運命に翻弄されつつ、懸命に生きる過酷な世界を知ることができる。

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2019/03/10

名人争いが面白いが、明確な基準がないないから混乱するんだろう。人生はタイミングが重要だということか。

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2018/10/09

江戸時代の囲碁界の人間模様を描いた百田尚樹らしい歴史小説。囲碁のルールをもう少し知っていたらかなり面白いであろう。囲碁を知らなくても楽しめる。長編だが最後まで読ませてくれる。

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2018/06/16

名人にはならなかったが、碁界一世代を築いた玄庵の生涯にこの本を通して触れられたことに感謝。 幕末の勝海舟も碁の家元の門をくぐっていたことも、当時の碁界を取り巻く時代背景を彷彿させる。

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2018/05/20

囲碁は全くわかりませんが… 江戸時代、プロの碁士として頂点を目指す人、頂点に登り詰めた人、それぞれの精神的な描写が面白い。 私も仕事はそれなりに頑張っていますが、人生を捧げるほどでも、死ぬほど努力するほどでもなく、それなりに楽しくやっています。 でも、もっとできるできることがある...

囲碁は全くわかりませんが… 江戸時代、プロの碁士として頂点を目指す人、頂点に登り詰めた人、それぞれの精神的な描写が面白い。 私も仕事はそれなりに頑張っていますが、人生を捧げるほどでも、死ぬほど努力するほどでもなく、それなりに楽しくやっています。 でも、もっとできるできることがあるんではないか、と。こういった人たちを見ていると思います。 限りある人生、もっと豊かに充実させたいと思いました。 内容(「BOOK」データベースより) ともに家元当主となった幻庵と丈和。頂点の座をめぐり、凄絶な闘いを繰り広げていく。

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2018/02/15

最近注目の囲碁の世界。 囲碁が政治色が強く、今以上に重要だった江戸時代に大活躍した偉人達の物語ではあるけれど、囲碁そのものの解説部分も多く、小説としては少し読み辛かったです。 囲碁をよく知っていれば、もっと面白く読めたと思うので少々残念。囲碁の政治的な駆け引きと戦いを描いたと言う...

最近注目の囲碁の世界。 囲碁が政治色が強く、今以上に重要だった江戸時代に大活躍した偉人達の物語ではあるけれど、囲碁そのものの解説部分も多く、小説としては少し読み辛かったです。 囲碁をよく知っていれば、もっと面白く読めたと思うので少々残念。囲碁の政治的な駆け引きと戦いを描いたと言う意味では面白かったです。

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2017/12/13

江戸末期の囲碁界の状況がひしひしと伝わる力作。 囲碁の対戦を描くのは、音楽演奏を描くくらい難しいのだろうと思う。 いかんせん、幻庵や丈和の人間的魅力が刺さらなかった。

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