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鯖猫長屋ふしぎ草紙 の商品レビュー

3.7

40件のお客様レビュー

  1. 5つ

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  2. 4つ

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  3. 3つ

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2021/07/02

鯖猫長屋といつしか呼ばれるようになった長屋。 というのも、鯖柄の賢い猫・サバが一番偉いから。 何かと起きる事件に画師・拾楽が巻き込まれては、サバが事件を解決? 連作短編集、1作目です。 あまり売れてない画師・拾楽。 長屋の部屋に住んでいるサバは、朝から爪を立てて堂々と世話を要求...

鯖猫長屋といつしか呼ばれるようになった長屋。 というのも、鯖柄の賢い猫・サバが一番偉いから。 何かと起きる事件に画師・拾楽が巻き込まれては、サバが事件を解決? 連作短編集、1作目です。 あまり売れてない画師・拾楽。 長屋の部屋に住んでいるサバは、朝から爪を立てて堂々と世話を要求してくるのでした。 近所中の猫を従えることもできる、長屋の住人に危機を教えたこともあるため、今ではサバの大将と尊敬されているという。 新しい住人のお智がやってきた理由は? 美人で気が強いお智がそれなりに気を使った恋のさや当てとは。 魚屋の貫八は、甘い考えで妙なことに手を出しがち。 高値で売ったうちわが元で…? しっかり者の妹を悲しませちゃいけませんね。 読売本の作者・豊山に起きた怪異の謎は? サバを譲ってほしいという申し出の意味は。 物腰柔らかな新入り・主水介と、「成田屋」とあだ名される同心の狙いとは。 大晦日に現れた犬のアジ。 猫のサバの弟分ということになったから、アジなのです。 犬の不可思議な行動の理由を解き明かす拾楽。 犬もいいですよね…哀しいけれど、いい話でした。 謎の人物のモノローグが最初に出てきて、何度もさしはさまれ、次々に登場する人物のどれとどう関係するのか? ひょうひょうとして覇気がない拾楽の正体含め、やや暗い面があり、事件がらみの話は必ず出てきそう。 ふしぎ草紙ってぐらいですから、怪異めいた不思議な出来事もあるのかな… 何よりも、並みはずれた猫のサバの存在感が素晴らしく、猫にはそういうところあるよねと猫歴が長いとけっこう実感もあるのです。 楽しみなシリーズ☆

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2021/03/02

猫・江戸の長屋・ミステリーもの。お猫様の飼い主である主人公の過去とか、いなせな同心とか、とにかく登場人物が魅力的。続きがあるのでしばらく楽しめそう。

Posted byブクログ

2020/10/18

登場する猫も犬も、とっても賢く、かわいい。犬は健気で、猫は孤高。 二つの顔を持つ主人公と長屋の面々の物語。 秘密が少しずつ明かされていくごとに、物語がどこへ向かうのかドキドキ。

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2020/08/13
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

三十半ば、青白い瓜実顔に目尻の下がった糸目、紅を差したような唇は目と同じに上も下も細い。売れない絵師の拾楽。 今日も彼の手の甲に、ぐいと食い込む小さな牙。 拾楽が世話をする雄の三毛猫サバが、朝飯の催促をする。 なんて事のないような長屋の風景だけど、サバの大将が幅を利かす「鯖猫長屋」に何やら不穏な出来事が。 三角関係から逃げてきた気の強いお嬢さん。 温和な態度とは裏腹に隙のない浪人。 「鯖猫長屋」の秘密とは。 猫に長屋にふしぎ草紙、ほっこりした人情話と思ったら、のっけから義賊の語りに死人の伝言。 微笑ましいサバとのやりとりに、ほっこりする長屋の面々、なのにだんだんと緊張感が増してくる。 拾楽さんはどうするのか、サバの大将の活躍は? もう少しのんびりしたお話を期待していたので、びっくりしたけど、最後もほっこりと終わって一件落着!

Posted byブクログ

2020/06/21

鯖猫長屋の画師・拾楽と長屋を仕切る猫のサバ。 人情あり、怪異あり、ミステリーありの時代劇連作短編集。 其の一 猫描き拾楽・・・長屋に越してきたお智がもたらす、         恋の騒動。その落としどころはどこにある? 其の二 開運うちわ・・・魚屋の貫八が高値で売ったうちわが、  ...

鯖猫長屋の画師・拾楽と長屋を仕切る猫のサバ。 人情あり、怪異あり、ミステリーありの時代劇連作短編集。 其の一 猫描き拾楽・・・長屋に越してきたお智がもたらす、         恋の騒動。その落としどころはどこにある? 其の二 開運うちわ・・・魚屋の貫八が高値で売ったうちわが、        強請まがいの事件に。拾楽の話が解決へ導く。 其の三 いたずら幽霊・・・仕舞っても枕元に現れる書きかけの紙束。       読本作者の豊山が悩まされる怪異の顛末。 其の四 猫を欲しがる客・・・サバを譲れと現れた商家の手代。      新たな長屋の住民・主水介と同心・「成田屋」登場! 其の五 アジの人探し・・・大晦日に迷い込んだ犬のアジ。      芸達者な犬の飼い主を探すが・・・犬の健気さに涙。 其の六 俄か差配・・・寝込んだ磯兵衛の代理の差配を任された      拾楽だが、彼の留守中にお智の部屋が荒らされた。 其の七 その男の正体・・・殺人、誘拐と、ついにあの男が動く。    明かされる正体。対峙する拾楽。そして意外な助っ人登場! 鯖猫長屋の住民たちの周辺は様々な事件が起こる。 画師・拾楽と長屋を仕切る猫のサバを主役に、 解決していくのですが、その事件に見え隠れする不可解さと、 各話の冒頭にある“問わず語り”が裏に潜む謎を示します。 それは芝居の幕間のモノローグのよう。 そして終盤、お智の、拾楽の事情が明らかになります。 物語が進むにつれ、謎が増え、或いは解明。 拾楽の正体とサバの能力、双方の魅力が増していき、 良い作品に仕上がっていました。うん、人情たっぷりだなぁ。 シリーズ化しているというので、続きも読みたいです。

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2020/01/11

サバのツンデレっぷりが絶妙。 3年前の大晦日の朝、現れた泥まみれの小さな塊だったサバが、炊き立ての白飯しか食べないという設定がしがない猫描きでできるのが気になるが、短編のつながりもいいし、読みやすい。

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2019/05/24

思ってたほど猫は活躍しない。江戸の長屋の人情話。 思ってたほどほのぼのしてない。結構切実な事情が交差して物騒な騒動も起きる。 NHKにドラマ化してもらいたい。

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2019/05/15

何かの書評で興味を持って著者の作品を初めて読んだ。最近猫ものに惹かれているのもある。キャラ設定が最高。主人公(?)は元盗人、今は絵描き。そして猫。素晴らしいイケメン三毛(希少)しかも神がかっている。長屋の住人達のいろいろなキャラも立っていて、先を読ませるのがものすごくスムーズ。 ...

何かの書評で興味を持って著者の作品を初めて読んだ。最近猫ものに惹かれているのもある。キャラ設定が最高。主人公(?)は元盗人、今は絵描き。そして猫。素晴らしいイケメン三毛(希少)しかも神がかっている。長屋の住人達のいろいろなキャラも立っていて、先を読ませるのがものすごくスムーズ。 各章に付随する「語り」と「本編」の構成がまた素晴らしい。主人公が誰なのかどうなっていくのかどうしてなのか・・・すべてを語っている。とにかくあっという間に江戸時代。そしてミステリーの謎解き。嵌りました。

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2019/03/13

31年3月13日読了。 珍しい三毛の雄猫サバが長屋の住人以上に威張っていて、その上人間様以上に偉いときたら、なんだこの設定は、となるのだけれど。 ここ何年か江戸の市政物を読んで思うことは、楽しいなぁって事。江戸人の明るく快活で、粋でいなせで、涙脆くてお節介で。なんで江戸時代の江戸...

31年3月13日読了。 珍しい三毛の雄猫サバが長屋の住人以上に威張っていて、その上人間様以上に偉いときたら、なんだこの設定は、となるのだけれど。 ここ何年か江戸の市政物を読んで思うことは、楽しいなぁって事。江戸人の明るく快活で、粋でいなせで、涙脆くてお節介で。なんで江戸時代の江戸人に生まれなかったのかなぁって事。 狭い長屋でも、プライバシーゼロでも、火事が多くても、白米が御膳のほとんどを占める食事でも、オイラ、やっていけるよ。こんな小説の世界なら。 読み進むうちに、登場人物に肩入れしている自分がいた。シリーズ、読むな、これは。

Posted byブクログ

2018/12/26

2018.12.25.読了 読み始めは田牧さんにしては、 今ひとつ?と思っていましたが、 読むにつれ、いい感じになってきました。 猫の先生も 長屋の住人も 生活だけで読んでて楽しいのに さらにミステリーまであるんだから! 次が楽しみ

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