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史上最強の哲学入門 東洋の哲人たち の商品レビュー

4.7

79件のお客様レビュー

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2024/12/21

哲学⇒仏教⇒禅宗が繋がる!!!

2024年12月読了。

西洋哲学を読んだので、東洋も…と思い読んだ。
元々の釈迦の主張は「宗教」と云うより「哲学」で有る事は、今まで読んてきた本でうっすら判ってきたが、『インド哲学⇒釈迦の哲学(原始仏教)⇒中国仏教⇒日本の禅宗で繋がる』と云う此処までハッキリと...

2024年12月読了。

西洋哲学を読んだので、東洋も…と思い読んだ。
元々の釈迦の主張は「宗教」と云うより「哲学」で有る事は、今まで読んてきた本でうっすら判ってきたが、『インド哲学⇒釈迦の哲学(原始仏教)⇒中国仏教⇒日本の禅宗で繋がる』と云う此処までハッキリとした解釈は聞いたことが無かったので、正に≪目からウロコが落ちる≫思いがした。

そして、何かと関係性において胡散臭がられる「大乗仏教」も、その「釈迦の哲学」を何百年と云う時間を超えて伝えていく為に、そして「現世利益」や「今そこに有る貧困」に振り回されている一般大衆の為に、解釈方法を変えて一つの≪宗教≫足らしめたと云う著者の論理には、心から『恐れ入りました』と頭が下がる思いがした。何かモヤモヤしたものが一気にクリアに成ったようで、日本の○○宗の信者でも釈迦の原始仏教と繋がっているのだと云うこの安心感は、何にも勝る思いだ。

飲茶さん、本当に勉強に成りました。これから本腰を入れて≪原始仏教≫からアタックしていこうと思います。
時間の経った本ですが、この本に出会えて、心から感謝します。

…と、此処まで読んで『何のこと…?』と思っている其処のアナタ、西洋編から是非読んでみてください。絶対に「!!!」と云う経験が得られますよ

左衛門佐

2025/01/24

おもしろかった! 前作のことを思い出しながら読みました。 イデア論とか例外があるからすべてに当てはまるわけではないけど東洋哲学がトップダウン型で西洋哲学がボトムアップ型っぽいな〜って思いました。 また忘れた頃に読み返したいです。 あとこの作者さんの他の本も読みたい。「読ませる...

おもしろかった! 前作のことを思い出しながら読みました。 イデア論とか例外があるからすべてに当てはまるわけではないけど東洋哲学がトップダウン型で西洋哲学がボトムアップ型っぽいな〜って思いました。 また忘れた頃に読み返したいです。 あとこの作者さんの他の本も読みたい。「読ませる力」が強すぎる。

Posted byブクログ

2025/01/23

東洋哲学と西洋哲学の違いや、東洋哲学の変遷がわかりやすく学べて有意義な本でした。 読み終わった今思うのは、これから先の未来に東洋哲学はどう残っていくのだろうかということ。日常生活において祖父母など身近な先祖を仏様として意識することはあっても、無とか悟りとか禅などの哲学に触れること...

東洋哲学と西洋哲学の違いや、東洋哲学の変遷がわかりやすく学べて有意義な本でした。 読み終わった今思うのは、これから先の未来に東洋哲学はどう残っていくのだろうかということ。日常生活において祖父母など身近な先祖を仏様として意識することはあっても、無とか悟りとか禅などの哲学に触れることはほぼない。また、世界中が繋がっているせいか西洋とか東洋などの地域性もない混ぜに均質化しているように思われ、インドや中国や日本などの哲人たちが繋いできた求道の存在感が薄らいでいる気がする。そんなことにさえ捉われないことが哲人たちのスタンスなのだろうけど、果たして現代って望ましい方向に向かっているのかな、というのが気になった。

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2025/01/18

ほんとに分かりやすい説明、全く無知の私でも理解できる内容になっていた 西洋哲学の方も読んでいて、中盤までは西洋哲学派だなと思っていたが、「悟り」を理解してからは逆転した 火事の話やピーナッツなど、とてもわかりやすい例だった 入門書として最高だと思う

Posted byブクログ

2025/01/04

龍樹の「空」の考え方が気に入った。 色即是空、空即是色、世の中は全て空である。 哲学の悟り開いた、ダルマ大使も「何もない」と言うてる。世の中は「何もない」ってことらしい。 また読み返したい。

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2024/12/26

めちゃくちゃ面白い。 池上彰的な、淡々と分かりやすく解説するのが上手なだけの人かと思いながら読んだけど、後書きの意外な熱量に心射抜かれました。著者のファンです。 自分なりの中道を見出して生きたいと改めて感じました。

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2025/01/14

西洋編に続き、本当に素晴らしい本であった。 孔子や老子にはじまり、釈迦、そして日本の仏教における念仏、禅など「小さい頃から知ってはいるけど結局これってなんなの?」な東洋神秘(?)を非常にわかりやすく噛み砕いて教えてくれる。また東洋哲学における"自己の極め方"...

西洋編に続き、本当に素晴らしい本であった。 孔子や老子にはじまり、釈迦、そして日本の仏教における念仏、禅など「小さい頃から知ってはいるけど結局これってなんなの?」な東洋神秘(?)を非常にわかりやすく噛み砕いて教えてくれる。また東洋哲学における"自己の極め方"→すなわち"無我"の境地についても、『体験をもって理解せずして、分かった(悟った)ことにはならんよ』の考えを大切にしつつも、現代的感覚をもって解釈してくれているのでよく理解できる。 すげえな、東洋哲学!!!!!ほんと、なんというか、最高じゃねえか!!!!!!!もちろん「理解した」なんて戯言は吐かないけど、けどもだ、この本に出会えたことを感謝せずにはいられない。それくらい大きな影響力を持った本。飲茶大先生、ありがとう。

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2024/11/22

シリーズ第二作目。 東洋哲学は予備知識なしだったので、全ての内容が新鮮で新しい発見が多かった。 体系的に理論立てて学び進めるものではなく、他人とは共有できない体験としての「悟り」。西洋哲学でいうソシュールのシニフィアン/シニフィエの構造による世界の捉え方を乗り越えて、ブラフマ...

シリーズ第二作目。 東洋哲学は予備知識なしだったので、全ての内容が新鮮で新しい発見が多かった。 体系的に理論立てて学び進めるものではなく、他人とは共有できない体験としての「悟り」。西洋哲学でいうソシュールのシニフィアン/シニフィエの構造による世界の捉え方を乗り越えて、ブラフマンとアートマンが混然一体となる「梵我一如」へと通ずる道程。そんな関連性を見て取れた気がする。 第一作目と比べ、個人的には著者の熱量が上がっていると感じた。バキの世界観に寄せることを放棄してまでも、著者の東洋哲学に対するリスペクトを十全に表現されている。(いや、思想が東へ移動して日本に到達する流れは、『バキ』の最凶囚人たちの動きと類似するか・・) 難解でいまいちピンとこない教えを、卑近な例で易しく解説してくれる力量は前作同様折り紙付き。それでいてすべての思想に横断する核心部分を抽出して提示してくらる。私のような初学者にも飽きさせず、決して少なくない文章量を読み切らさせる手腕は、あっぱれでございます。

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2024/11/04

哲学が好きなのですがあまり小難しく書かれても理解できない…と思っていた時、何だか漫画みたいな表紙のこちらの本に出会い惹かれて、思わずジャケ買いしました。 文章は砕けた感じではありますが、色んな東洋の哲学者達の主義主張をわかりやすく書かれていて、とても読みやすかった!こちらの本のお...

哲学が好きなのですがあまり小難しく書かれても理解できない…と思っていた時、何だか漫画みたいな表紙のこちらの本に出会い惹かれて、思わずジャケ買いしました。 文章は砕けた感じではありますが、色んな東洋の哲学者達の主義主張をわかりやすく書かれていて、とても読みやすかった!こちらの本のおかげで、哲学が身近で親しみやすく感じました。あと仏教が日本に入ってきて、それが根付き、宗派が複数に分かれることになった経緯が、とても納得…!でした。 完全理解は出来てないので、あと何度か読み直ししたいなと思います。読み直しが楽しみに感じる本です。

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2024/08/07

前作の西洋哲学トーナメントに引き続き、本作では東洋哲学によるバトルが展開される。 西洋哲学が「ゴール(真理)を目指す」ものであるのに対し、東洋哲学は「ゴールした」ところからスタートする。 東洋哲学者は、西洋のようにそれまで築かれてきた哲学を批判したり打ち砕くことに躍起になった...

前作の西洋哲学トーナメントに引き続き、本作では東洋哲学によるバトルが展開される。 西洋哲学が「ゴール(真理)を目指す」ものであるのに対し、東洋哲学は「ゴールした」ところからスタートする。 東洋哲学者は、西洋のようにそれまで築かれてきた哲学を批判したり打ち砕くことに躍起になったりはしない。 後世の人間たちは、先人の東洋哲学に対して「自分たちの解釈の仕方が間違っているんだ」と考え、「新しい解釈の仕方」を作り出し、その解釈の体系を発展させていく。 ーーーーーーー一以下、抜書きーーーーーーー . 西洋の場合は、最初の哲学として「世界の根源とは何か」「絶対的に正しいことは何か」といったことを考えた。すなわち、西洋は「人間の外側」にある「何か」について考えたのだと言える。しかし、東洋の場合は、それとはまったく異なり、哲学者たちはみな、「自己」という「人間の内側」にある「何か」について考えた。そう、東洋と西洋は「関心のベクトル(方向性)」がちょうど逆だったのである。 . 『存在と無』は、二〇世紀最大の知的巨人であるサルトルによって書かれた「私」に関する西洋最新最強の哲学書であるが、実のところ、そのいくつかの洞察は、紀元前六〇〇年頃の東洋哲学者がすでに通り過ぎた場所なのである . だから、何も釈迦が突然そういう「境地」を新しく発明したわけではない。また、後に彼は、菩提樹の下で悟り、その境地に到達するわけであるが、それだって別に彼が人類史上初というわけではないのである。したがって、その意味では、釈迦は決してオリジナルな存在ではないし、突如インドに舞い降りてすべてを生み出した神のような存在でもない。釈迦は、ウパニシャッド哲学という脈々と受け継がれてきた古代インドの伝統を踏まえた上で存在しているひとりの人間であった、ということは覚えておいてほしい。 . 釈迦が偉大だったのは、古代インドの伝統として根付いていた当時最強のウパニシャッド哲学にたったひとりで立ち向かい、その誤解を正してインド哲学の潮流を正道に戻し、そのうえで「アートマン」という概念を否定した次の時代を担う新しい東洋哲学を生み出したところにあるのである。 . 仏教とは、釈迦の哲学を知識として伝えるための教団なのではない。仏教とは、釈迦、そして、古代インドの哲人たちが到達した「あの境地」をみんなにも体験させようと、その方法を何千年も研鑽し続けた学徒の集団なのである。それゆえ、仏教のお経には、知識や教訓や生きるヒントが書かれているのではない。お経とは、読むことで釈迦や古代インドの哲人たちと同じ悟りの体験が引き起こされるよう、周到に緻密に計算された実践の書なのであり、そのためにこそお経は後世に伝えられ、そのためにこそお経は繰り返し読まれ続けるのである。 . 『論語』を読み、孔子の道徳的言説を学ぶことも大切ではあるが、僕たちが孔子からホントウに学ぶべきことは、「戦国時代、たった一介の学士にすぎなかった男が、歴史を正道に戻そうと、国家権力にも神秘的権威にも屈せずに立ち向かった」というその心意気、ハートの方にこそあるのである。 . 墨子は自らの思想を「兼く愛する」というところから兼愛と名づけた。この兼愛の名のもとに、墨子は「家族も隣人も他国の人もみな平等に、自分自身を愛するかのように愛しなさい、そうすれば戦争なんて起きないよ」と情熱的に説いたのである。 . つまり、ある人は作物を植えることに専念し、ある人は家を建てることに専念し、互いにその仕事を分けあった方が効率的で、全体としても利益が大きくなるということだ。すなわち、荀子はまだ経済学すらない紀元前の昔に、分業のメリットをすでにうたっていたわけであるが、だからこそ万人が平等で同じであってはいけないのである。 . だからこそ、老子は言うのだ。学を捨て、分別を捨てなさい、と。そうして、ついには「私がいる、私がやっている、私が見ている、私が触れている」と言った思い込み(分別)を打ち破り、行動や思考が自然にわき出るままに任せるという境地に到達しなさい、と。このとき、『私』は何も為さないただの観客となり、人生は映画のようにひとりで為されていく。この境地を老子は「無為自然」と呼んだのである。 . 日本において東洋哲学はいつはじまったのか? その答えは、仏像や経典が日本に伝来したときでもなければ、蘇我氏が物部氏を滅ぼしたときでもない。聖徳太子という日本を代表する稀有な智者が仏教の真髄を理解した、まさにその「瞬間」から日本の東洋哲学の歴史がはじまったのである。

Posted byブクログ