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はじめての短歌 の商品レビュー

4.2

58件のお客様レビュー

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2024/02/29
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

先輩に薦められた一冊。 私が手に取ることはなかったであろう一冊。 こういう本を読む自分なんか、これっぽっちも想像できなかったけど、人に薦められたからにはと、重い腰を上げてみた。 上がる重さで本当に良かった。 ありきたりな表現だけれども、いつか「人生に影響を与えた本は何ですか?」と訊かれたら、この本の名前を呼んでいる自分が想像できる。 第1講第1節からグッと引き込まれた。 そして、「「生きのびる」ための言語体系から「生きる」ための言語体系にシフトする」ことと、私たちの二重性について書かれた第1講第5節。 そんな二面の違いとは、「忘れられないかどうか」という尺度と、そっちにシフト出来ない自分との綱引きについてが書かれた第3講第6節。 この三つの節は本質的でとても好きだった。 そして、二面とも大事だけど、蔑ろにされている「生きる」方を知ることこそが、「自分とは違う生き方を送る人々の考え方を感知できる」ことだと力説する、山田航さんによる解説。 この本にも歌が出てくる又吉直樹さんの小説(と映像作品)に私はとても惹かれるんだけど、その理由がこれまで上手く説明できなかった。特に、『劇場』。大好きなんだけどね。何故か上手く理由を語れない。 でも、この本を読んでから、少し言語化ができるようになったかも。 それは、「社会化された価値観の思考パターン」に抗って、「「生きる」に純化した魂の輝き」が眩しいからなのではないか。 私もたまには、スイッチを意識的に切り替えてみよう。 この本を薦めてくれた先輩に感謝を込めて。

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2024/03/08

これは素晴らしい本 あえて一貫した論理を導入することで見えてくるものがあるし、めちゃくちゃタメになった 生きると生き伸びる ここの違いは新しい視点になったし今までの自分のさまざまな価値判断の基準も、多くがここに結びつけれるような気もしてきた ここに掲載されている短歌は本当にど...

これは素晴らしい本 あえて一貫した論理を導入することで見えてくるものがあるし、めちゃくちゃタメになった 生きると生き伸びる ここの違いは新しい視点になったし今までの自分のさまざまな価値判断の基準も、多くがここに結びつけれるような気もしてきた ここに掲載されている短歌は本当にどれも全部素晴らしく唸らされるし、改悪案によって最初はほんのりとだけ感じれていた良さがよりわかりやすくなる、で、このやり方は色々応用効きそうだなって思う

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2023/12/03

世界音痴を読んで、穂村さんの他者との関わり方を、わかるわかると共感し、その穂村さんによる短歌の指南書を拝読。 聞けば、短歌は世俗的な価値観よりも、少し「あまりもの」的なものに価値を見いだすそうで。 学生時代以来、短歌や俳句に触れてこなかった私に、限られた文字数の中に光る、言葉...

世界音痴を読んで、穂村さんの他者との関わり方を、わかるわかると共感し、その穂村さんによる短歌の指南書を拝読。 聞けば、短歌は世俗的な価値観よりも、少し「あまりもの」的なものに価値を見いだすそうで。 学生時代以来、短歌や俳句に触れてこなかった私に、限られた文字数の中に光る、言葉の魅力を示してくれました。

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2023/11/14

「社会的=コンビニ的」というように、より印象に残る言葉、おもしろい言葉をおもしろく解説していておもしろかった。 コンビニ的でないことが肯定される世界に安心感を覚えた。

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2023/11/12

共感は砂時計、驚きに触れてから常識に戻らないといけない 生き延びると生きるの違い 純粋さ、価値に矯正されていない物言い それらがいい歌を作る 意味のあることを言ってはならない

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2023/10/01

短歌とはと言うことに対して、穂村さんなりの考え方が提示されている。かなり言い切っている部分も多いのでなかなか全てを納得すると言うことができないが、その言い切りのすがすがしさと言うものもある。 世界音痴、もしもし〜をこれまで読んできたが、その中でもかなり読みやすく、ビジネス向けにか...

短歌とはと言うことに対して、穂村さんなりの考え方が提示されている。かなり言い切っている部分も多いのでなかなか全てを納得すると言うことができないが、その言い切りのすがすがしさと言うものもある。 世界音痴、もしもし〜をこれまで読んできたが、その中でもかなり読みやすく、ビジネス向けにかかれたと聞いて納得した 社会的に適合してきた人(読者)からみて、短歌がかける人というのは、どこか社会でうまく適合していない人たちなのに、そこに魅力を感じてしまうのはなんでなんだろう、どこかにそういった表現をしたいという欲望があるのだろうか、

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2023/08/10

短歌を詠むための講座の本ですね。 まことさんの、おすすめで読んでみました。 面白くかなりヒントになりました。ありがとうございます。 「はじめての短歌」の題名になっていますが、副題の「いい短歌の正体とは。」の方がむしろピッタリの気がします。 慶応丸の内シティキャンパス夕学プレミア...

短歌を詠むための講座の本ですね。 まことさんの、おすすめで読んでみました。 面白くかなりヒントになりました。ありがとうございます。 「はじめての短歌」の題名になっていますが、副題の「いい短歌の正体とは。」の方がむしろピッタリの気がします。 慶応丸の内シティキャンパス夕学プレミアム『agora』(アゴラ)における講座「穂村弘さんと詠む【世界と〈私〉を考える短歌ワークショップ】」をもとに、構成のうえ編集したものとのことです。 作品を一つ一つ吟味しながら、いい短歌とはこんな風に捉えてはどうだろう、といった感じの講座ですね。 講座ですから、しゃべり言葉をそのまま本に仕立てあげてくれていますので、親しみやすく、穂村さんの語り口が絶妙ですごく分かりやすく、面白く可笑しく、へぇ~そうなんだと驚きもあり楽しく読めました。 私は、どうやら常識と素敵な短歌にとらわれすぎていて、それと言葉にとらわれすぎて、短歌が作れずにいることに気づかされました。 短歌を詠むヒントがわかりやすく、とても良い本だと思います。読み物としても面白くですね。

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2023/06/17

現代社会で良いとされていることが悪で、役に立たないとされているものに価値がある。価値観が反転されるような話で面白かった。私にとっては短歌の本というより人生の見方が変わるような本だった。

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2023/05/22

ある短歌に対して改悪例を示すことで、どこがその短歌の持つ魅力だったのかを浮かび上がらせる。それは社会的価値(資本主義的的価値)からは逸脱したもの。でもだからこそ短歌にとっては必要なもの。 社会からはみ出た私が短歌に潜むもの。短歌の魅力って面白い。

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2023/05/16

短歌の改悪例をもとに、「生きる」言葉を使った短歌と「生き残る」ための言葉を使った短歌を対比しているのだが、 「生きる」ための言葉を使った短歌の方が明らかに面白いのが不思議。 効率性や正確性など社会的には「生き残る」技術が求められるけど、固有の視点や感情を味わう「生きる」ことを...

短歌の改悪例をもとに、「生きる」言葉を使った短歌と「生き残る」ための言葉を使った短歌を対比しているのだが、 「生きる」ための言葉を使った短歌の方が明らかに面白いのが不思議。 効率性や正確性など社会的には「生き残る」技術が求められるけど、固有の視点や感情を味わう「生きる」ことを大切にした方が豊かなんじゃないかと心を揺さぶられた。 少し社会の常識から外れても自分らしく生きていきたいと思った。

Posted byブクログ