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J・G・バラード短編全集(1) の商品レビュー

4.2

9件のお客様レビュー

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2023/02/12

時間や感覚といったテーマを扱った作品が多い。どれもかなり普遍的な問題意識に基づいているので、細部の設定はともかく、本質は現代でも色褪せないと思う。

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2022/02/11

いつまでたっても電子書籍として出る気配がないので我慢できずにバラードの短編全集を買ってしまった。バラードの序文がふるってます。「不思議なことに、完璧な短編小説はいくつもあるが、、完璧な長編小説などというものはないのだ。」その通りですね〜。◯体とか読んだ後ではなお一層感じられます。...

いつまでたっても電子書籍として出る気配がないので我慢できずにバラードの短編全集を買ってしまった。バラードの序文がふるってます。「不思議なことに、完璧な短編小説はいくつもあるが、、完璧な長編小説などというものはないのだ。」その通りですね〜。◯体とか読んだ後ではなお一層感じられます。バラードの短編集は特に、前衛的な絵画を美術館でみているような感じです。もうシーンの切り取り方がシュールなうえに、テーマがボケないからいっそう強烈な印象です。ヴァーミリオン・サンズのシリーズなんかも入ってまて改めてテーマが現代的な作品だと実感。早川版の「バーミリオン・サンズ」を読み返したくなりました。1日1編ずつ味わって読みました。最高!

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2021/10/14

今更レジェンドに対して物申すことなど何もないのだが。なんだかーわからんけど、物語そして作者に皆が惹かれる正体がなんだか見えてきたような気がするので記載する。人類皆兄弟、とかいう戯言は全くの虚言で、差別はたまた好き嫌い好みで世界は成り立っていて、それが個性であり新鮮なのだが、白人、...

今更レジェンドに対して物申すことなど何もないのだが。なんだかーわからんけど、物語そして作者に皆が惹かれる正体がなんだか見えてきたような気がするので記載する。人類皆兄弟、とかいう戯言は全くの虚言で、差別はたまた好き嫌い好みで世界は成り立っていて、それが個性であり新鮮なのだが、白人、黒人、アラブ人、アジア人はそれぞれ憎しみを増幅させ合っている。その最たる人種がイギリス人と私は思っているのだが、作者も先祖のやってきた恨み憎しみ怨念を正しく抱えていて、負い目というか生きるのしんどいわ、と感じているんではなかろうかな、と、

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2021/04/22

アンソロジー『疫病短編小説集』 https://booklog.jp/users/fukagawanatsumi/archives/1/4582769152 を読み、「集中ケアユニット」に衝撃を受けて、 長年何となく難解そうだからと手を出しかねていた J.G.バラードの短編全集を...

アンソロジー『疫病短編小説集』 https://booklog.jp/users/fukagawanatsumi/archives/1/4582769152 を読み、「集中ケアユニット」に衝撃を受けて、 長年何となく難解そうだからと手を出しかねていた J.G.バラードの短編全集を一括購入。 第1巻は1956~1961年の間に発表された15編。 プリマ・ベラドンナ(Prima Belladonna,1956) エスケープメント(Escapement,1956) 集中都市(The Concentration City,1957) ヴィーナスはほほえむ(Venus Smiles,1957) マンホール69(Manhole69,1957) トラック12(Track12,1958) 待ち受ける場所(The Waiting Grounds,1959) 最後の秒読み(Now:Zero,1959) 音響清掃(The Sound-Sweep,1960) 恐怖地帯(Zone of Terror,1960) 時間都市(Chronopolis,1960) 時の声(The Voices of Time,1960) ゴダードの最後の世界(The Last World of Mr Goddard,1960) スターズのスタジオ5号(Studio 5,The Stars,1973) 深淵(Deep End,1961) SFあり、サイコサスペンス(?)あり、 シリーズ《ヴァーミリオン・サンズ》ものもあり。 衝撃を受けたのは「待ち受ける場所」と「時の声」。 「待ち受ける場所」  地球から遠く離れた小惑星ムーラクの  電波天文台へやって来たクウェインは  15年間務めたタリスと交替することに。  謎めいたタリスの口振りや  消息を絶ったというケンブリッジ大学の  地質学者二名のことが気になるクウェインは、  半装軌車(ハーフトラック)を駆って  火山の調査に乗り出した。  そこで彼が見たものは……。  *  コリン・ウィルソン  『賢者の石』(The Philosopher's Stone,1969)  https://booklog.jp/users/fukagawanatsumi/archives/1/4488641016  を連想させる物語だが、こちらの方が10年早かった。   『賢者の石』に似た印象を受けるということは、  つまり(個人的な感懐だが)  ラヴクラフト風味でもあるのだった。 「時の声」  様々な患者の治療、  あるいは医師の一方的な思惑による人体実験、そして、  動物を利用した奇怪な研究も行われている場所で、  麻酔性昏睡患者はどんどん睡眠時間が長くなり、  亀は鉛の甲羅を背負うに至るといった具合に、  進化とも退化ともつかない変化が進行する中、  パワーズは自殺した親友ホイットビーが書いたと思しい  数字の羅列に目を留める。  彼は施設内の別の場でも同じ数列を目撃するのだが、  最後の桁が1マイナスされていて、  それが何らかのカウントダウンであることを察する。  終わりを告げる時の声なのだ……と。  *  全人類規模の破滅への予兆が淡々と、  ひんやりした調子で語られる、  天変地異もモンスターも出現しない恐怖の物語。  患者の一人であるコルドレンの別荘の部屋の壁いっぱいに  20フィートの文字で描かれた YOU にゾッとした。 読んでいると自らの強迫観念――時間に縛られること、 終末に向かって前進することへの怖れ?――に向き合う 作者の態度が二重写しになる。 さながら、机に節穴があって、 そこから蟻が一匹這い出すのを見て指で潰すと、 ややあって、また一匹現れたので潰し、 一匹、また一匹……といった趣き。

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2018/10/23

SF。短編集。 バラードは『ハイ・ライズ』しか読んでいなかったが、やはり、治安の悪い荒廃した世界と、狂った人間を描くのが抜群に上手い。 知らないうちに物語に引き込まれていた。 〈ヴァーミリオン・サンズ〉が舞台の作品は特に世界観が好き。 気に入った作品は「プリマ・ベラドンナ」「ヴィ...

SF。短編集。 バラードは『ハイ・ライズ』しか読んでいなかったが、やはり、治安の悪い荒廃した世界と、狂った人間を描くのが抜群に上手い。 知らないうちに物語に引き込まれていた。 〈ヴァーミリオン・サンズ〉が舞台の作品は特に世界観が好き。 気に入った作品は「プリマ・ベラドンナ」「ヴィーナスはほほえむ」「最後の秒読み」「恐怖地帯」「ゴダードの最後の世界」「スターズのスタジオ5号」「深淵」。多い!満足! ちなみに、序文から既に良いです。 "バラードはなぜか独創的に独創的だった" "彼は並ぶ者なき唯我独尊の存在だった" "彼のような者は、わずかでも似た者も、どこにもいなかった"

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2017/01/07

バラードの短編全集ということで手に取るも、やっぱり『クラッシュ』からの第一印象同様「真顔でイカれたことを言う狂人」感が凄いSF作家。 あのディックでさえ茶目っ気があったりも時々はするのに、バラードはより洗練されたイカレっぷりを放つところがある。 短編は比較的、半分ほど読んでしま...

バラードの短編全集ということで手に取るも、やっぱり『クラッシュ』からの第一印象同様「真顔でイカれたことを言う狂人」感が凄いSF作家。 あのディックでさえ茶目っ気があったりも時々はするのに、バラードはより洗練されたイカレっぷりを放つところがある。 短編は比較的、半分ほど読んでしまったらお腹いっぱいになる俺ちゃんなので、半分読んであとは流し気味。 前書きにあるように、長編で見かけたことのあるモチーフがどれにも少なからず登場する。 てかさ、ビアス、ボルヘスに続きバラードも「長編は引き伸ばされた短編にすぎない」論者だったのかw

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2016/11/28

J・G・バラードの短編小説を発表年代順に収録した短編集。このように並べると、作家がどのように作風を変化させていったかがよく分かる。別のアンソロジーでバラードの短編を読んだことがあるが、ニューウェーブ作品は分かりにくいという印象を持った。本書では、初期の作品を収録しているので、それ...

J・G・バラードの短編小説を発表年代順に収録した短編集。このように並べると、作家がどのように作風を変化させていったかがよく分かる。別のアンソロジーでバラードの短編を読んだことがあるが、ニューウェーブ作品は分かりにくいという印象を持った。本書では、初期の作品を収録しているので、それほど難解なものはなかった。面白く感じた作品は、「集中都市」「待ち受ける場所」「最後の秒読み」といったもの。本書の作品をすべて楽しく読めるようになったら、堂々とSF読みを名乗ってもいいのだろうな。 ◎プリマ・ベラドンナ 13-31(浅倉 久志/訳) ミュータントのようなミステリアスな女性が、男と花を狂わせる。女は最後までミステリアスだ。 ◎エスケープメント 33-50(山田 和子/訳) 時間の流れがおかしくなる物語。同じ時間を何度も繰り返す。 ◎集中都市 51-74(中村 融/訳) ひとつの宇宙観を示した作品。我々が存在している地球を宇宙全体と捉えると、このような世界になるだろう。面白い。 ◎ヴィーナスはほほえむ 75-93(浅倉 久志/訳) 金属の生命体の話と思えばいいのかな。ありきたりのようでありきたりではない、不思議な感覚を覚える作品。 ◎マンホール69 95-122(増田 まもる/訳) 人間が“眠り”からの解放?または“眠り”の禁止?をされた場合、どのようなことが起こるのか作中で実験している。確かに眠る必要がなければ活動時間が増えて人生が楽しくなるかなあと思うときもあるが、作中では良い結果にはならない。 ◎トラック12 123-131(山田 和子/訳) 日常に溢れるささいな音がこんなに恐怖になるとは思わなかった。 ◎待ち受ける場所 133-166(柳下 毅一郎/訳) 後半の盛り上がりに興奮しながら読んだ。のどかな感じで読んでいたのに、一気に別世界へと連れていかれる。楽しい。 ◎最後の秒読み 167-182(中村 融/訳) デスノートだよ。デスノート。語り手は最後に捻りがあると書いており、そのとおり最後に恐怖に襲われる。面白い。 ◎音響清掃 183-228(吉田 誠一/訳) 声を失ったが残音が聞こえて、それを掃除する男と、美しい歌声を持っている女の物語。非常に悲しい話である。 ◎恐怖地帯 229-250(増田 まもる/訳) ありがちなストーリーではあるが、なかなか面白く読めた。 ◎時間都市 251-282(山田 和子/訳) 時に追われる、時に管理される、時に支配される。そんなテストピアから解放されたとき、人はどのようになるのだろうか。人は時間に支配されたがっているのかもしれない。面白い。 ◎時の声 283-321(伊藤 典夫/訳) もっと壮大なストーリーになるかと思っていたが、壮大な背景を匂わすだけで、実際の描写にまでは至ってなかった。十分に面白いのだけど、もう少しこの先にある物語を読みたかった。それをやってしまうと短編小説にはならないだろうけど。 ◎ゴダードの最後の世界 323-342(山田 順子/訳) なんだなんだ、最後がよく分からん。文学的なストーリー展開であり、自分には消化できないものがあった。。 ◎スターズのスタジオ5号 343-385(浅倉 久志/訳) なんとも不思議な作品だ。情景は目に浮かび、どこかのリゾート地のようなイメージなのだが、知らないうちに芸術と心中しそうな勢いの舞台に引きずり込まれている。読んでいるときのドキドキ感もある。 ◎深淵 387-402(中村 融/訳) デストピアです。デストピア。なぜ地球がこのような状況になったのか説明はないけれど、地球最後の日はこんな感じなのだろうと、ある意味リアルに見せてくれる。じわじわとくる作品だ。

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2016/11/17

最高!最高に面白い!最初の1ページを立ち読みしたらやめられなくなり、というか自分のものにしてからじっくりと読みたくなってしまい、日をわけて5回ほど手にとり、観念して買った。

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2016/10/14

バラードの短編全集、第1巻。 発表年代順に収録されているので、本書に収められたものは、初期の短編ということになる。そのせいか、前半は概ねSFらしいSFのものが多い。後半にかけて作風の変化が顕著になり、『バラードっぽさ』が強くなる。 2巻の発売まで少し間があるが、次巻ではどんな変化...

バラードの短編全集、第1巻。 発表年代順に収録されているので、本書に収められたものは、初期の短編ということになる。そのせいか、前半は概ねSFらしいSFのものが多い。後半にかけて作風の変化が顕著になり、『バラードっぽさ』が強くなる。 2巻の発売まで少し間があるが、次巻ではどんな変化が起きているのか楽しみ。

Posted byブクログ