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重力波とは何か の商品レビュー

3.7

7件のお客様レビュー

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2023/06/29

話の内容としては非常に興味深いものだった。だがどうしても専門的になり、重力波の話よりもそれを検出する装置の話題が中心となっていてる。専門に勉強している学生にはいいかも。

Posted byブクログ

2018/11/24

潮汐の理由がやっと理解出来た。 重力波とはどのようなものか、それが観測出来るとどのようなメリットがあるのかが書かれている。分かりやすい講演をベースに書かれているとの事だが、簡単ではない。

Posted byブクログ

2018/02/07
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※このレビューにはネタバレを含みます

重力波について読んだ何冊かの中で一番読みやすかった。重力波とは何かについて、なんとなくイメージできたように思う。重力波についてと、重力波観測の意味、歴史的経緯がバランスよくわかりやすく説明されていた。

Posted byブクログ

2020/03/04

2017年11月3日、「なみとつぶのサーカス」という題目で東大本郷キャンパスで開催された講演を聴きに行ったときに、講演に立った川村先生がこの本を書いたということを言われたので、その場でスマホからAmazonでぽちっと購入。中で使われている図は、先生の息子さんが書かれたものだと言う...

2017年11月3日、「なみとつぶのサーカス」という題目で東大本郷キャンパスで開催された講演を聴きに行ったときに、講演に立った川村先生がこの本を書いたということを言われたので、その場でスマホからAmazonでぽちっと購入。中で使われている図は、先生の息子さんが書かれたものだと言う。 川村先生の講演を聴いた編集者が、大栗先生や村山先生が書いたのと同じように新書で本を出さないかと声を掛けたことでこの本が世に出ることになったという。その編集者がいなければ、大栗先生も村山先生も一般向けの本を書いていなかったかもしれないことを思うと、一人の力であっても何か世の中に影響の跡を残すことはできるんだということをふと思った。 さて、内容だが、2016年にその検出が大々的に発表された重力波についての本である。理論的な話よりも、まずリアルな「物」としていかに重力波検出設備が作られて、今後さらに何が期待されているのかということが書かれている。 著者はカルフォルニア工科大学に7年間在籍し、その間、重力波を検出したLIGOプロジェクトにおいてノイズハンターとして貢献してきた。LIGOによって重力波が検出されたときには飛び上がって喜んだという。 重力波の検出には、日本でもKAGRAが建設されており、「地下」と「低温」というアドバンテージを持っているという。また、日本のお家芸でもあるニュートリノ天文学との相性もよいそうだ。 原始重力波の研究は、Bモード偏光の検出などとの競争が行われている。宇宙でのレーザー干渉計の可能性も研究されているそうだ。今後の重力波天文学の発展と、それによる宇宙の始原の解明を期待している。 ---- 「なみとつぶのサーカス」のチラシ https://www.ipmu.jp/sites/default/files/imce/press/201711_PL.pdf ■幻冬舎新書 『重力とは何か アインシュタインから超弦理論へ、宇宙の謎に迫る』(大栗博司著)のレビュー http://booklog.jp/users/sawataku/archives/1/4344982614 『強い力と弱い力 ヒッグス粒子が宇宙にかけた魔法を解く』(大栗博司著)のレビュー http://booklog.jp/users/sawataku/archives/1/4344982932 『宇宙は何でできているのか』(村山斉著)のレビュー http://booklog.jp/users/sawataku/archives/1/434498188X ■ブルーバックス 『大栗先生の超弦理論入門』(大栗博司著)のレビュー http://booklog.jp/users/sawataku/archives/1/4062578271 『宇宙は本当にひとつなのか―最新宇宙論入門』(村山斉著)のレビュー http://booklog.jp/users/sawataku/archives/1/4062577313 『数学の言葉で世界を見たら 父から娘に贈る数学』(大栗博司著)のレビュー http://booklog.jp/users/sawataku/archives/1/434402740X

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2017/05/31
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

やや実験系に傾きがちな内容 約138億年前に宇宙が誕生した 宇宙最初の38万年間は非常に高エネルギーの状態で、粒子が激しく動き回る時代であった。このころは原子核が電子を捕まえられないため飛び回る電子と光の相互作用のため光がまっすぐ飛べない時代であった。重力波にはこのような相互作用がないため、初期の宇宙を観測するためには重力波が適している。 ビッグバンの証拠としては、ビッグバンの火の玉から放射された光が宇宙の膨張によって引き伸ばされ、マイクロ波として宇宙を満たしている。これは宇宙マイクロ波背景放射(CMB)として観測される。十分に宇宙が膨張して宇宙のエネルギー状態が下がってからは電子を原子核が捕まえられるようになった(宇宙の晴れ上がり)ため光がまっすぐ勧めるようになった。この光がCMB。 物体が加速度運動をすると重力波が出る。現在、考えられている重力波源としては 超新星爆発 中性子星連星の合体 ブラックホール連星の合体 の3つ。 超新星爆発などは星の中心部がごく短い時間で収縮するため加速度運動する質量が大きく、強い重力波が生じる 将来的な目標はインフレーションの観測、余剰次元の観測

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2016/11/17

ニュートン、光の合成則 アインシュタイン、速さが光速に近づけば近づくほど、時間が遅れたり空間が歪んだりする。特殊相対性理論、一般相対性理論、存在を予言されたのが、重力波 宇宙の始まり、ビックバンの前に起きたインフレーション、急膨張、ブラックホール、楽また、重力波検出、宇宙が加速...

ニュートン、光の合成則 アインシュタイン、速さが光速に近づけば近づくほど、時間が遅れたり空間が歪んだりする。特殊相対性理論、一般相対性理論、存在を予言されたのが、重力波 宇宙の始まり、ビックバンの前に起きたインフレーション、急膨張、ブラックホール、楽また、重力波検出、宇宙が加速膨張している、余剰次元、五次元以上、重力と電磁気力が統一できる、

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2016/10/22

2015.9.14、米国の「LIGO」、重力波を検出。 2016.2.11、重力波検出を発表。 1916年、アインシュタインがその存在を予言してから、実に100年の歳月を要した。 なお、2015.12月に二つ目の検出があったことを2016.6月に発表。 質量を持つ物体があればそ...

2015.9.14、米国の「LIGO」、重力波を検出。 2016.2.11、重力波検出を発表。 1916年、アインシュタインがその存在を予言してから、実に100年の歳月を要した。 なお、2015.12月に二つ目の検出があったことを2016.6月に発表。 質量を持つ物体があればその周囲は潮汐的に歪む。この歪んだ空間のことを「重力場」という。物体が「加速度運動」をしたとき、光速で伝わっていく空間の歪みの波が「重力波」。 重力波検出が期待できる重力波源はおもに次の3つ。 ・超新星爆発…重力波を検出できるほど近くで起こるのは、せいぜい数十年に一度。 ・中性子星連星の合体…天の川銀河での発生頻度は、一万年に一回程度。いままで10個ほど発見されている。 ・ブラックホール連星の合体…LIGOが重力波を検出した発生源がこれ。当初、存在が予測されるだけのものだった。LIGOは、重力波検出と同時に世界で初めてブラックホール連星を発見したことになる。 重力波は振動なので、「目を向ける」というより「耳を傾ける」もの。 LIGOが検出した振動の大きさは、原子ひとつの直径の10兆分の1。 LIGOはルイジアナ州とワシントン州の2か所にあり、両者で同様の検出があったことが決め手。ただし、発生源は距離13億光年で大マゼラン星雲方面ということまでわかっているが、正確な方向はわかっていない。それがわかるためには、地球上に同レベルの検出器が少なくとも3台必要。日本の「KAGRA」(2016.3月に試験運転開始)はその候補。 宇宙誕生後、38万年の間、光は電波に邪魔されてまっすぐ進めなかった(この光が宇宙マイクロ波背景放射:CMB)。しかし重力波は何者とも相互作用しないので、この38万年の壁を突破して観測できる。 インフレーション理論では、空間の量子ゆらぎが急激な膨張によって引き伸ばされ、宇宙全体に広がっていると考える。それが、現在では長い波長の重力波として観測されるはずだと予言する。これは他と区別するため「原始重力波」と呼ばれる。 なお、CMBにあるとされる「Bモード偏光」が原始重力波の証拠であるといわれ、それを検出するための望遠鏡(「BICEP2」など)もある。これは、インフレーション初期の重力波を検出するもので、LIGOやKAGRAのようなレーザー干渉計が検出するのはインフレーション終盤の重力波なので、両者は別物。

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