サークルクラッシャーのあの娘、ぼくが既読スルー決めたらどんな顔するだろう(1) の商品レビュー
この作品、もうちょっと別のタイトルにした方が良かったんじゃなかろうかと思ってしまうほどにタイトルを見た時と実際に読み始めた際のギャップが大きい。 いわゆるサークルクラッシャーを扱った作品だけれど、舞台をファンタジー世界に置くという奇策を行ったことで普通のサークルクラッシャーモノ...
この作品、もうちょっと別のタイトルにした方が良かったんじゃなかろうかと思ってしまうほどにタイトルを見た時と実際に読み始めた際のギャップが大きい。 いわゆるサークルクラッシャーを扱った作品だけれど、舞台をファンタジー世界に置くという奇策を行ったことで普通のサークルクラッシャーモノでは難点と思われるような点が幾つか解決されている 通常はどれ程属するサークルが壊れようと他の居場所を見つけてしまえばいいだけだが、本作では七氏族軍資を狙うには他のサークルは考えられないため現サークルに固執する理由が存在している点 サークルクラッシャーであるヒロイン、クリスティーナは記憶を失っているために孤独を必要以上に恐れ、それゆえに男性陣を誘い望みに応えようとする姿勢が嫌味のないものになっている点 主人公が元聖職者であるためにクリスティーナの誘いを拒みながらも彼女と所属するサークルを救うために奔走する姿勢に違和感が生じない点などなど タイトルと内容のギャップだけ見れば非常におかしな作品なんだけど、読み進めてみるとそのギャップによる調和がいい感じに効いていることが感じられる それにしてもあっという間に男性陣との距離を詰めてくるクリスティーナには驚いたけど、それ以上にあっさり一線を越えてしまう展開も驚き。悪びれなく4股かけていることを告白する姿勢もなかなかのものだけど そういった意味では悪女と判断するのも可能かもしれない そのような内容のため、クリスティーナは物語上のヒロインとしては機能してないのだけど、その代わりにまともに登場すらしていない地元の幼馴染エマが醸し出す正妻オーラが凄まじい
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