ユナイテッド・ステイツ・オブ・ジャパン(下) の商品レビュー
複数巻を並行に読むシリーズ。 六浦賀を捕まえることを決心したベンこと紅功と昭子。しかし、ジョージ・ワシントン団の拷問で腕を失った昭子は、失った腕にレーザーガンを着けることを望む。また、六浦賀の待つサンディエゴには武装アーマーでしかたどり着けないことから、サンタカタリナ島経由で行...
複数巻を並行に読むシリーズ。 六浦賀を捕まえることを決心したベンこと紅功と昭子。しかし、ジョージ・ワシントン団の拷問で腕を失った昭子は、失った腕にレーザーガンを着けることを望む。また、六浦賀の待つサンディエゴには武装アーマーでしかたどり着けないことから、サンタカタリナ島経由で行きたいのだが、そのためには負けると殺されるゲーム大会で優勝するしかなかった…。 つらつらとあらすじは書いているものの、ほとんど忘れていたので、わからないまま読み進めていた。しかもほとんど説明なく会話で進むことから、なかなか状況が把握できない。 ロボットもののドライでクールな作品ではなく、血しぶきどろどろ、『北斗の拳』よろしく無法地帯で人が死にまくる設定なので、読む人を選ぶ作風である。読みやすいが、かなり疲れる。うーむ。まだ2作買ってあるんだよなあ、トライアス。 あとがきに、やはりのディック『高い城の男』の話、日本のアニメなどの影響について書かれていて、ずるいなあ、こんなの好感持つしかないやんという状況だが、漫画的に度の人を中心に読めばいいのかわからないことや、勢いだけで先走って主語が2つある文章など、お世辞にも読みやすい良作とはいい難い部分もある。 ただ、書きたかったことはよく分かる作品ではあったな。
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アメリカから見た戦時中の日本って、こういう怖さがあったのかと客観視できた気がします。 日本が戦争に勝った世界線で、アメリカが勝利する設定のコンテンツがあるという設定が面白いです。
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久しぶりに一気読み。すごく面白かった。 どこか本心を常に隠している電卓のプロフェッショナル、ベン。強い愛国心のあまりキレると自制心が効かない特高の昭子。2人の主人公それぞれに背負った秘密がわかったときの切なさ。 歴史改変SFなんてジャンルには収めたくない、生き方や国、アイデン...
久しぶりに一気読み。すごく面白かった。 どこか本心を常に隠している電卓のプロフェッショナル、ベン。強い愛国心のあまりキレると自制心が効かない特高の昭子。2人の主人公それぞれに背負った秘密がわかったときの切なさ。 歴史改変SFなんてジャンルには収めたくない、生き方や国、アイデンティティ、宗教、色んなことを考えさせてくれる小説だった。 何より、日本に対する造詣の深さと、この「イフ」の世界観をここまでリアルに描ける筆力はすごいと思う。
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ディックの高い城の男の設定を受け継ぎつつ、サイバーパンク的要素をふんだんに盛り込んでいる。ディックなどの古典SFに大いに影響されたであろう、日本のSFの世界観の中でも特にロボ(エヴァやメタルギアなど)が再帰的に古典SFの中に取り込まれて出来た作品という感じがした。
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下巻に入ると情報が整理され、物語の方向性が明確になって、かなり読みやすくはなった。でもそれは単調な一本道と同義であり、相変わらず深みはない。外国人の目から見た日本人や日本文化に出会うたび感じる、一種の気恥ずかしさや違和感がずっとあって、居心地の悪い読書だった。完全なエンタメに振っ...
下巻に入ると情報が整理され、物語の方向性が明確になって、かなり読みやすくはなった。でもそれは単調な一本道と同義であり、相変わらず深みはない。外国人の目から見た日本人や日本文化に出会うたび感じる、一種の気恥ずかしさや違和感がずっとあって、居心地の悪い読書だった。完全なエンタメに振ったほうがよかったのではなかろうか?
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
さあ終わった~石村大尉と特高の槻野は所在不明の六浦賀将軍の足跡を追う。将軍は先の大戦で日独が負ける改変歴史世界を舞台とするゲーム「USA」を開発し、アメリカ人抵抗組織に協力しているのだという。石村は片腕にガンアームを装着した槻野とパイロット久地樂のメカに乗り、行く手を阻む的メカを撃破し、抵抗組織の本拠地へ向かう~下巻はほぼ一気読み・できた。だけど、結局どっちの勝ち? 華々しく終わって欲しかったなぁ
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"本の帯にもあるように、話の流れはフィリップ・K・ディックさんの「高い城の男」を思い出さずにはいられない。どちらも、第二次世界大戦で枢軸国(日独伊)が勝った世界に住む人の物語だ。どちらも、あまり自由はなく統制された社会を描いている。その世界の中で、高い城の男では、もしも...
"本の帯にもあるように、話の流れはフィリップ・K・ディックさんの「高い城の男」を思い出さずにはいられない。どちらも、第二次世界大戦で枢軸国(日独伊)が勝った世界に住む人の物語だ。どちらも、あまり自由はなく統制された社会を描いている。その世界の中で、高い城の男では、もしも連合国が勝ったであればという内容の発禁本が登場する。 本作品では、USJという日本がアメリカを統治した国が舞台で、USAというゲームが登場する。もしも、アメリカ合衆国が戦争に勝っていたらというゲームが。 本書のユニークなところは、USJでは巨大なロボットが戦う道具として存在しており、その戦闘シーンも見せ場のひとつになっている。 上巻は退屈したが、下巻は楽しめた。"
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上巻よりは明らかにテンポが良くなったけど、ちょっと好みじゃ無かった。 デストピア物嫌いなのかなあ?<おれ あと、隠された歴史として『三光作戦』とか出てきて萎えたのも事実
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
第二次世界大戦で枢軸国側が勝利し、日本が北米の西側を、ナチス・ドイツが東側を支配している世界。「皇国」と自称する日本は、ロサンゼルスを中心に「日本合衆国」を建国し、日系混血人を中心とした圧政を敷いている。 皇国への叛逆を目論んだ両親を告発して現在の地位を得た軍人・石村紅功は、かつての上司である六浦賀将軍から、自死した娘クレアの死の真相を探って欲しいとの極秘の命令を受ける。ほぼ同時期に石村の前に現れる「特高」の女工作者・槻野昭子もまた六浦賀を追っていた。時は今しも、息詰まる監視社会の中で密かに流行するゲーム「USA」。現実の歴史とは異なり、連合国側が枢軸国側に勝利した世界を舞台にした戦争シミュレーション・ゲームを作ったのは、他ならぬ六浦賀では無いかとの噂が流れていた。異形の日本的社会の中、巨大ロボが治安を守る日本合衆国で謎を追い求める石村と槻野の戦いが、今ここに幕を開けるーー。 うーーーーーーーむ・・・・・・ 下巻まで読み切って、作者がこの作品で表現したいこと、伝えたいことは、わかった気がします。両親を裏切って生き抜いてきた石村の人生の真相、サディスティックに見えて実は自分への恐怖を克服し切れていない槻野の人間的な弱さが最後に明かされ、暴力的な圧政の元でささやかな信念を胸にサバイバルする個人の魂の遍歴を描きたかったのだろうな、と鴨は読み取りましたし、その視点で読むとこのラストはなかなかの出来映えだと思います。 ただ、そうした人間模様をテーマにする作品であれば、人間を描く深みが必要です。それがないと、ストーリーが上滑りして、求心力を失います。 この作品では、主に登場人物の台詞の応酬で人間性や置かれた環境、ものの考え方を表そうとしています。が、この台詞がいちいちカッコ付け過ぎていてリアリティが無く、地に足の着いた会話になっていないため、キャラ造形に深みが無くステレオタイプなキャラ設定しか印象に残らない結果になっています。 ここで誤解のないように申し上げておくと、キャラ造形に深みなんぞなくても立派に成立するSFはあります。舞台設定の面白さ、SFとしてのアイディアの秀逸さ、それだけでSFは勝負できますし、過去にそうしたベクトルで成功した古典SFはたくさんあります。でも、この作品は、そういたベクトルで勝負しようとした作品ではないよなー、と鴨は感じています。だったら、巨大メカとか相撲レスラーとか人体改造とかゲーム対決とか、そうした派手なガジェットを売りにするのはちょっと違うんじゃないかなー、と。派手なガジェットが面白さを付加しているならまたそれはそれで評価できますけど、残念ながら昔からあるありがちなガジェットの焼き直しばかりで、あまり面白くありませんし。 というわけで、鴨のこの作品に対する評価は、「ちょっと方向性間違えちゃったかなぁ・・・」との残念な感じ。人物描写も世界観もどちらも中途半端で新鮮味がなく、ストーリー自体の求心力が今ひとつ。ぱっと見の面白さだけで星雲賞取っちゃったか? どちらかの針に振り切れれば、面白いSFを書ける作者なのだと思います。今後の精進に期待!ですねー。
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うーん、どう評価したらよいのか・・・ 完全にファンタジーなんですよね。ギレルモ・デル・トロの『パシフィック・リム』に出てくるイエーガーを思わせる巨大ロボット兵器「メカ」が登場したり、うーん。 設定は良いと思うんですよ。でもね、描かれた内容にね、なんか共感できないんですよねぇ。...
うーん、どう評価したらよいのか・・・ 完全にファンタジーなんですよね。ギレルモ・デル・トロの『パシフィック・リム』に出てくるイエーガーを思わせる巨大ロボット兵器「メカ」が登場したり、うーん。 設定は良いと思うんですよ。でもね、描かれた内容にね、なんか共感できないんですよねぇ。かと言って、“駄作”とまで言う気にもならず・・・
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