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目嚢 の商品レビュー

3.3

12件のお客様レビュー

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2024/07/01

いわくある土地、古文書、代々の祟り、そして起こる不思議な出来事。 いとこから嫁ぎ先にあった古文書の解読を頼まれた、怪談作家の南こと私。 預かった日から少し気味の悪い出来事が起こる。なぜか現れたヤスデ。 古文書とはいえ江戸時代ほど古くはない。古文書を読み解くと、なかなか面白い内容の...

いわくある土地、古文書、代々の祟り、そして起こる不思議な出来事。 いとこから嫁ぎ先にあった古文書の解読を頼まれた、怪談作家の南こと私。 預かった日から少し気味の悪い出来事が起こる。なぜか現れたヤスデ。 古文書とはいえ江戸時代ほど古くはない。古文書を読み解くと、なかなか面白い内容の怖い昔話が出てくる。有名な耳嚢にあやかって文書を目嚢と名付けていた。筆者は見える人で、見えたことを記録していた。(音の怪異もある) 私の行動とそれにともなう不気味な出来事が淡々と続くが、読みやすいのでどんどん読み進められた。 古地図を見たり、図書館で住宅地図を調べたりして少しずつ古文書を精査していくところは、冒険のようで楽しかった。 ぐっと惹かれるほどの強烈さはないが、ずーっと、うっすら怖くて面白い小説だった。 残穢好きな人は好きかも。

Posted byブクログ

2024/05/30
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

怪談作家が主人公ということに引き寄せられての購入。 目嚢ってなんかの化け物の名前かと思ったらそうゆう事なのね。 じわじわっと恐怖が迫り来る、快感。 触りがある書物の来歴や作者を調べていく過程が堪らない! 触らぬ神に祟りなしとはこのことね。 大大大満足です。

Posted byブクログ

2024/06/29

ある家の歴史に絡んだ怪談。 重苦しく蒸した、押しつぶされそうな夏の空気感に支配されたような…そんな小説ですごく好みだった。 バッドエンドだが、怪奇の謎はきちんと解明され、主人公が探偵のように謎を解き明かしていく様も良かった。

Posted byブクログ

2022/02/04

 2015年作。  先日『祝山』(2007)で「ほぼ全改行」の文体が私をひっくり返し苛つかせた加門七海さんの作品。文体はひどいものの、物語としては悪くなかったので、本書を読んでみた。  やはり「ほぼ全改行」の文章は私には逆に読みにくく、改行法則のデタラメさに呆れさせられるが、それ...

 2015年作。  先日『祝山』(2007)で「ほぼ全改行」の文体が私をひっくり返し苛つかせた加門七海さんの作品。文体はひどいものの、物語としては悪くなかったので、本書を読んでみた。  やはり「ほぼ全改行」の文章は私には逆に読みにくく、改行法則のデタラメさに呆れさせられるが、それ以外は悪くない。いや、なかなか良い。意外にも凝った表現も見られた。 <空気が重い。  張り詰めている。  その空間に、僅かな罅(ひび)が入ったごとく、背を向けた廊下の行き止まりから、ぎしっと板を踏む音が聞こえた。>(P.154)  悪くない。「ほぼ全改行」という悪習さえ改め文章を煮詰めたら、本作はなかなか良い作品になるのではないか。もったいないことである。

Posted byブクログ

2019/12/10

旧家の古い蔵にまつわる話。 展開があまり無く途中飽きてしまいそうだったが、ぞくりという怖さはあった。

Posted byブクログ

2018/08/16

中盤までちょっと退屈だったけど、後半一気に怖くなってきた。 言葉の選び方が主人公の年代にあってないというか。かなりのじい様がしゃべってるよう。

Posted byブクログ

2018/03/05

 うーん。怖い。設定上やストーリーテリング的に怖いんだけれども、これ主人公の目線だとあまり怖くないような気がする。たぶん奥さんの方が怖いのではないかと。

Posted byブクログ

2017/05/18

「耳嚢」ならぬ『目嚢』!なるほど納得。「祝山」のような怖さはなくとも、古文書を解き明かして行った先ある話には、ひー!映像化出来ないよ!という凄惨な話も。いずれにせよ、生半可な気持ちで実話怪談には関わっちゃいけませんね。肝に銘じておきます。

Posted byブクログ

2017/01/31

加門さんの話は、リアリティものすごい。 読み終えたらすぐに本を手放したくなるような、気持ちにさせられる。禍々しい感じのする本。 従妹の嫁ぎ先の土蔵で見つかった『目嚢』に興味を惹かれ、調べていく主人公に降りかかる怪異の数々。おかしなものには、近寄らないほうがいいんだと思った。 こ...

加門さんの話は、リアリティものすごい。 読み終えたらすぐに本を手放したくなるような、気持ちにさせられる。禍々しい感じのする本。 従妹の嫁ぎ先の土蔵で見つかった『目嚢』に興味を惹かれ、調べていく主人公に降りかかる怪異の数々。おかしなものには、近寄らないほうがいいんだと思った。 これを読むならやはり、夏がお勧め。ゾッとする感覚で涼むことができそう。

Posted byブクログ

2016/12/09

幽霊を視ることのできる人が昔書いた絵日記という設定が本当にありそうで実話ではないけどワクワクする。でも都合よく幽霊が出てきたり、因果関係が解き明かされてしまうとお話感が出てしまってなんか残念。作者さんは視る人なので、怖い場面の臨場感がものすごくあってコワ楽しいです。

Posted byブクログ