あげくの果てのカノン(2) の商品レビュー
・6話 それでも、彼のあたたかさの前では 許されないことなんて些細なこと。 顔が真っ二つになっても修繕出来てしまうその技術って一体。 先輩の奥さんの睨めるような、蛇みたいな目恐ろしい。 ・7話 恋が生まれるには、ほんの少しの希望があれば十分だ。 ・8話 人を踏みつけてでも愛...
・6話 それでも、彼のあたたかさの前では 許されないことなんて些細なこと。 顔が真っ二つになっても修繕出来てしまうその技術って一体。 先輩の奥さんの睨めるような、蛇みたいな目恐ろしい。 ・7話 恋が生まれるには、ほんの少しの希望があれば十分だ。 ・8話 人を踏みつけてでも愛したいと思える人に出会えたのなら、貫くべきです。 ただヒロはヒロで切ない。血の繋がり無かったとは。 だからヒロがかのんの下着姿見つめる意味深なシーンがあったのね。 ・9話 「今、人生で一番人に優しくされている気がする」ってかのんの言葉、ヒロにとっては残酷な気がする。 後ろ姿を見る事には慣れてたはずなのに、一度見つめ合う事が出来てしまったら戻れない。それは希望だから。 ・10話 22歳の初穂、歳の割に大人びすぎてる。 アカデミーって当たり前だけど子供のままではいられない場所なんだね。 別れを切り出されると思ってたら、真剣な照れ顔の彼にプロポーズされて、そんなの嬉しくて幸せじゃんね。 心が変わると知ってて、それでも一緒にいたいと言った気持ちが嘘で無いのなら、やっぱり自分で制御出来ないレベルでゼリーの起こす心変わりってのは抗えないんだね。 マリ、不倫のことでキレるのもピュアなかのんが好きなのも良いけど、自分だって男らにかのん紹介する時「この子彼氏いたこと無くて」とか勝手にバラしたくせに…って思ってしまうな。 「先輩は出会った時から誰かのもので、好きって言ってくれる今も私とは結ばれない。でも私にはそれが普通だから」 ・11話 境先輩に電話かけてたのヒロだったのか。 結婚は重いの。
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これは「恋」か、「信仰」か――。ゼリー(エイリアン)襲来によって 都市機能を失った東京・永田町。高月かのん(23歳)は、高校時代から8年間、 一方的に大好きな境先輩への片想いをこじらせ、 崇拝の域に達している。先輩以外を好きになったことがない高月にとって、先輩との時間は、初めてのことだらけ。触ること、見つめること、そして… でも、いけない。この「恋」を進めると、「罰」を受ける。だって、先輩は他の人のもので、この世界のヒーローだから。1集発売直後から話題騒然の 「SF×不倫」漫画、待望の2集が遂に発売!(Amazon紹介より)
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主人公・かのんは、唯一の生きがいを「先輩」に求め、依存し、崇拝する。相手の立場を気にする素振りは見せるけれど、結局は相手の人格を理解しようとはしない(一巻で、「ゼリー」に切り飛ばされた「先輩」の右頭部を見て、彫刻みたいに格好いい、と感想を漏らす場面、または二巻で、接ぎ合わされた顔から神々しささえ感じる場面などにそれは顕著だ)。 それでも、かのんが可愛く見えてしまったり、ときには応援したくなってしまうのは、もちろんキャラクター造形のせいもあるけれど、その感情に見覚えがあるからかもしれない。描かれているのは身勝手な恋であったり、未熟な初恋であったりするけれど、これはすべての恋や愛、もしくは他者への執着そのものの比喩なのだろうと思う。
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1巻はブレーキなしにただただ加速して、その行き着いた先があの結末だったので「おい、どうすんだこれ!!」って感じだったが、今回もやっぱり「どうすんだこれ……」である。加速する二人を黙って周囲が見ているはずもないのだが、だからといってそれが当人たちに影響を及ぼせているわけではない。誰...
1巻はブレーキなしにただただ加速して、その行き着いた先があの結末だったので「おい、どうすんだこれ!!」って感じだったが、今回もやっぱり「どうすんだこれ……」である。加速する二人を黙って周囲が見ているはずもないのだが、だからといってそれが当人たちに影響を及ぼせているわけではない。誰が狂っていのか。誰もが正気なのか。
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2巻になってもすごい好き。面白い。 先輩が「修復」でどんどん別人になっていってしまうの、周りからしたら切ないよなあ。相変わらずストーカー行為が続いているカノンだけど、嫁も十分あぶない。
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引き続き、色んな意味でドキドキするスリリングな漫画。好きです。恋とか愛とかってそもそも異常なものというか、ワケ分かんないもんだよな〜と思います。続きも楽しみ。 そして弟がかわいかった! みんなヒリヒリしていてとても良いです。
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前巻の衝撃的な引きの後、修繕による境先輩の変化によりかのんは一線を超えるがーー。 境の妻とかのんの弟・ヒロにスポットが当たり役者が揃った感がある今巻。 個人的にヒロが姉に対して抱える感情がとても良くて悶えました。
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ぐわっと動き始めてとても面白かった! かのんちゃんは片恋を具現化したような子。好きな人しか見えなくて、近づけたら打算や欲も出てきたりして、それでも根底はピュアピュアな。 恋愛ソングの歌詞を実践してるんだけど、誰にだって当てはまるんだけど、でもそれを何年も地で続けられるってて「普通...
ぐわっと動き始めてとても面白かった! かのんちゃんは片恋を具現化したような子。好きな人しか見えなくて、近づけたら打算や欲も出てきたりして、それでも根底はピュアピュアな。 恋愛ソングの歌詞を実践してるんだけど、誰にだって当てはまるんだけど、でもそれを何年も地で続けられるってて「普通」は出来ない、と思う。 ずっと1人で恋愛してる。だからかのんちゃんは側からみるとすっごい可哀想で可愛い。近くにいる弟は好きになっちゃうわ!
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読みながら、いろんな歌の一節が頭を過ぎった。例えばaikoだったり西野カナだったり、つまりこの漫画の中で語られているセリフや描かれている場面それ自体は少しも新しいものではないのだと思う。 異世界SF×不倫、という設定は新鮮だけれど、根底にあるテーマ(おそらく悲恋とか、「心変わり」...
読みながら、いろんな歌の一節が頭を過ぎった。例えばaikoだったり西野カナだったり、つまりこの漫画の中で語られているセリフや描かれている場面それ自体は少しも新しいものではないのだと思う。 異世界SF×不倫、という設定は新鮮だけれど、根底にあるテーマ(おそらく悲恋とか、「心変わり」ということとか)が普遍的なところまで落とし込まれているのだと思う。だからこんなに歪な世界でも、物語がグサグサと刺さってくるのだろう。 漫画だけでなく、文学作品としても読んでみたい物語だと思った。勿論、村田沙耶香さんの冷たく冴えた刃のような筆致で。 1巻から通して読んだのでそちらの内容も含んでいるんだけれど、 例えばホクロを見付けた時の驚きだとか、ポテトの食べ方にさえ反応してしまうところだとか、冷たい声すら「新しい」一面だと思ってしまうような些細なディテールに、 「ああ、本当にこの子は、彼のことを長い間想い続けてきたんだな」と納得させられてしまった。 「恋は盲目」って言うのは間違いで、それはある場面では世界の見え方をがらりと変えてしまうのだと思う。 それを「盲目」と言うのはすごく矛盾していて、 まるで「恋なんてしてはいけない」という戒めか、 それとも暗に諫めているみたいに聞こえる。
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