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遠い唇 の商品レビュー

3.5

56件のお客様レビュー

  1. 5つ

    3

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  3. 3つ

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2016/11/11

大好きな北村さんの新刊だが…。 「解釈」がひねりすぎてて好みに合わなかったかな。 全体的に切ない。ほっこりではなかった。

Posted byブクログ

2016/11/07

【収録作品】遠い唇/しりとり/パトラッシュ/解釈/続・二銭銅貨/ゴースト/ビスケット   巫探偵ものが一本だけで肩すかし。「ビスケット」は『八月の六日間』の主人公の心を描く習作(あとがきより)とのこと。  

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2016/10/23
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

大好きな北村薫さんの小説 なんて優しく切ない謎解きなんだろう 最後から2つ目の物語「ゴースト」が それまでの物語と違って雰囲気が変わった あとがきを見てわかったのは 何年か前の小説『八月の六日間』の主人公の心を描いた作品だった そして、最後の「ビスケット」は 18年前の小説『冬のオペラ』の名探偵巫弓彦と姫宮あゆみの その後の人生が、事件の謎解きとともの書かれている ファンとしてはたまらないお話でした

Posted byブクログ

2016/10/23

北村薫の短編集。ノンシリーズだが、他の作品のスピンオフや後日談も載っていて面白い。 いつも通りではあるが、派手さはないのに、しっかり印象に残る話が多かった。ミステリとしての謎と解決を、あくまで物語の一要素として機能させるから、この人の作品は無理なところがなく、安心して味わえる。 ...

北村薫の短編集。ノンシリーズだが、他の作品のスピンオフや後日談も載っていて面白い。 いつも通りではあるが、派手さはないのに、しっかり印象に残る話が多かった。ミステリとしての謎と解決を、あくまで物語の一要素として機能させるから、この人の作品は無理なところがなく、安心して味わえる。 今作は特に象徴的。暗号ものという、ガジェットとしては明快なものが数編あり、どれもキレイなネタなのに、解読も解説も驚くほど端的に仕上げている。とてもニクい。 また、文章の読みやすさもさすがで、ほとんど呼吸をするように読める。 今は前半二作が好きだという感触だが、少しずつ色合いの違う作品集だったので、次読めば変わりそうである。 3+

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2016/10/23

面白かった!読み心地が優しくて、北村先生のこういうお話、 もっともっと読んでいたい。 文学の知識が散りばめられているのも楽しい。 1作目の表題作の暗号に込められた思いが切ない。 「解釈」は、設定が意外すぎてびっくり。あの家族が手にしていた 本がそんな結末になろうとは。ナイスすぎる...

面白かった!読み心地が優しくて、北村先生のこういうお話、 もっともっと読んでいたい。 文学の知識が散りばめられているのも楽しい。 1作目の表題作の暗号に込められた思いが切ない。 「解釈」は、設定が意外すぎてびっくり。あの家族が手にしていた 本がそんな結末になろうとは。ナイスすぎる! なんだか微笑ましい「パトラッシュ」も好き。 色々なタイプの作品が読めて、どれも面白かった。

Posted byブクログ

2016/10/20
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

 「日常の謎」系と称される北村薫作品だが、謎の部分は薄味であることも多い。そんな中、本作は謎に注力しているという。  「遠い唇」。学生時代、先輩から受け取った謎のメッセージ。既に先輩は亡くなり、自身が教鞭をとる立場になった今、ようやく解けた。いわゆる「あれ」だが、そのコーヒーの味は、格別だろうか、ほろ苦いだろうか。  「しりとり」。む、難しすぎる…。国語教師だった夫が残した問題は、ご自身も国語教師だった北村薫さんらしく、ひねりにひねっている。一応、タイトルがヒントであることをばらしても、解ける人はいないだろう。  暗号ネタで統一したのかと思ったら、続く2編は違う。「パトラッシュ」は、謎の要素はあるものの、全体的には恋愛物。ごちそうさまでした。「解釈」は、珍しく茶目っ気のある作品。あの有名作品を読んだことがなくても、笑える。  「続・二銭銅貨」。北村さんが、実在した有名作家の、デビュー秘話に迫る? この出会いがなければ、その作家の名を冠した賞も、なかったかもしれない…まあ、フィクションなのだけれど、凝りに凝った暗号の謎に脱帽だ。  「ゴースト」は、『八月の六日間』に登場した彼女の話。本作中唯一謎がないが、激務すぎて心配になる…。最後の「ビスケット」は、忘れかけていた『冬のオペラ』のあの探偵が再登場。とっさにメッセージを残した人物もすごいが、受け取る探偵もどうかしてるぜっ! 文学全般に造詣が深い、北村さんならでは。  巻末の付記によると、読者としての北村さんは、推理しない方だそうである。それでも、作中の暗号では職人芸ぶりを発揮する。読者に対し、手は抜かない。僕もまったく推理しないし、そうしたこだわりをさっさと読み飛ばす読者だが、どうかお許しください。僕が、自信を持って、北村薫の読者ですと言える日は、来るだろうか。

Posted byブクログ