パイルドライバー の商品レビュー
20世紀末に起きた、世田谷一家殺人事件をモチーフにした作品。個人的に関心のある事件なので、どういった結末を迎えるのか楽しみだった。残念ながら未解決事件なので、真相は誰にも分らないが、本作品のようなことも十分「アリ」なのではと思わせるものでした。 著者の作品はこれが初めてだったが、...
20世紀末に起きた、世田谷一家殺人事件をモチーフにした作品。個人的に関心のある事件なので、どういった結末を迎えるのか楽しみだった。残念ながら未解決事件なので、真相は誰にも分らないが、本作品のようなことも十分「アリ」なのではと思わせるものでした。 著者の作品はこれが初めてだったが、他の作品もぜひ読んでみたいと思った。
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24 しもた!続編からwよんでしもた。でもまあ繋がってるのを確認できてある意味よかったかも。忌まわしい犯罪の根元にも人間らしい感情があるっていうことをOB は言いたかったのかね。3作目もぜひ!
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浦沢直樹とのタッグ、映像化された醍醐真司シリーズなどで知っていましたが、今回「久井重吾」のシリーズを読んでみました 最初、登場人物が多くてなかなか把握できませんでしたが、バディが動き出してからはスムーズに読み進められました 人物造形はさすがという感じがします 年を隔てて類似する二つの凶悪事件、それぞれの結末は某国の陰謀と精神異常者の凶行という有り勝ちな始末 こう言う犯人像だと、大抵何でもありになっちゃうなぁというのが感想です 凝った構成ですが、終盤は失速気味です 親が「我が子が罪を犯して、はじめてわが子への愛に気づく」というのも、ちょっと理解できませんでした
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過去の事件と現在の事件の解決に挑む、親子ほどの年の差がある警察OBと警察官が過去の未解決事件とそれを想起させる現在の事件を解いていく内容です。二つの事件解決を阻害するために次々と起こされる事件に翻弄されながらも、二人が真相を明らかにするために奔走していく部分は良かったのだが、国際情勢を踏まえているとはいえ真相が若干飛躍しすぎではないかというのと、過去の事件の犯人の出し方がいきなりなのが残念だった。 とはいえ作中で描かれる〈驕れる男の告白〉には、真相が明らかになった後もう一度読み返すことで、作中の出来事に関して納得できる部分があり、事件の中で男がどのように行動したかがよくわかるという楽しみがある。また作中に登場する他者に対して共感を持たない者の恐ろしさやその人間が社会的に疎外される部分には惹かれるものがあった。
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読み応えがあった。コンビも心地よくて続きが読みたくなる。ただ読み込みが甘いからか,一件目の真相があんまりピンとこなかった。
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十五年の時を隔てて起こった二つの一家惨殺事件を巡る警察捜査ミステリ。かなり骨太な感触ながら、二転三転の展開でぐいぐい読まされました。警察OBの久井と今風の若者である中戸川のコンビも魅力的です。 しかし。読み進むうちにとんでもないスケールの物語になっていくのがびっくり。警察内部やさ...
十五年の時を隔てて起こった二つの一家惨殺事件を巡る警察捜査ミステリ。かなり骨太な感触ながら、二転三転の展開でぐいぐい読まされました。警察OBの久井と今風の若者である中戸川のコンビも魅力的です。 しかし。読み進むうちにとんでもないスケールの物語になっていくのがびっくり。警察内部やさらに上層部に感じられる隠蔽の影は、警察小説としての読みごたえがたっぷりだし。国際的な謀略もののエッセンスも感じられるし。事件の異様さからはサイコミステリな雰囲気も味わえるし。そしてラストも怒涛の展開に目が離せませんでした。これは続編も出ているので、気になるなあ。
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二メートル近い身長、細く引き締まった身体。 頭は見事な白髪。そして、細面の顔には切れ長の鋭い目が光り、鼻は高いというより、長い。 事件を目の前にすると生き生きとしてくる。名探偵とは、そういうものかもしれない。 人の不幸を楽しんでいるわけでは決してないだろうが、 大きな謎が立...
二メートル近い身長、細く引き締まった身体。 頭は見事な白髪。そして、細面の顔には切れ長の鋭い目が光り、鼻は高いというより、長い。 事件を目の前にすると生き生きとしてくる。名探偵とは、そういうものかもしれない。 人の不幸を楽しんでいるわけでは決してないだろうが、 大きな謎が立ちはだかると闘志を燃やす。 事件となると周りが見えなくなる、猟犬体質ということだろう。 作品の主人公、久井(クイ)はそんな男だ。 神奈川県警捜査一課を退官したOBだが、「伝説の刑事」と呼ばれ、その鋭さは誰もが認めるところ。 そして、もう一つの通り名が「パイルドライバー(杭打機)」。 その取り調べが、脳天に杭を打つような鋭さを持つからだという。 それは決して暴力的という意味ではなく、どん欲に、だが繊細に、真実に近づいていくということ。 想像してみる。 この作品が映像化されるなら、この主人公を誰が演じられるのか。 まったく思い浮かばない。 それほど、独特な存在感を放っている。 横浜市金沢区の住宅街で一家三人の惨殺死体が発見される。 その現場の状況が、十五年前に起こった秋津家惨殺事件と酷似していることから、その捜査に加わっていた久井がアドバイザーとして呼ばれる。 久井と組まされたのが、若手の中戸川巡査部長。 彼は、刑事という仕事に疑問を感じ、実家の事業を継ごうか迷っていた。 いまだ未解決の十五年前の事件と今回の事件、同じ犯人が起こした連続殺人なのか。 ひらめきと粘り強さで、事件の本質に迫っていく久井。 刑事をやめようと考えている若手がこの猟犬体質につきあううちに刑事らしくなっていく、その過程が読んでいて楽しい。 また、他の捜一刑事たちも、なかなか魅力的なキャラが 揃っており、こちらも楽しませてくれる。
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4月-6。3.0点。 世田谷一家殺人事件がモデル。 横浜で、15年前に迷宮入りした一家殺人。また同様の手口で、起きる。前回捜査した退職刑事を嘱託として、捜査。 少し風呂敷広げすぎかな。でも、ラストはあっけない。 次作に期待かな。シリーズになる模様。
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一家三人の惨殺死体が発見され,15年前の同様な事件に関わっていた元刑事の久井が駆り出され,中戸川俊介と組んで捜査を展開する話だが,久井の現役時代の別称が表題だ.じわじわとターゲットを追い込む久井の手腕に俊介は付いていけない場面も多かったが,次第に彼の重要な手足となって活躍する.両...
一家三人の惨殺死体が発見され,15年前の同様な事件に関わっていた元刑事の久井が駆り出され,中戸川俊介と組んで捜査を展開する話だが,久井の現役時代の別称が表題だ.じわじわとターゲットを追い込む久井の手腕に俊介は付いていけない場面も多かったが,次第に彼の重要な手足となって活躍する.両方の事件の背後には警察上層部の意向もあり,捜査は難航するが,久井クラブとも呼べる刑事たちが鮮やかに事件を解決するストーリーは楽しめた.最後の場面で背後に隠れていた人物との会話が秀逸だ.面白かった.
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15年前の未解決事件と酷似した様相の一家惨殺事件。果たして連続モノなのか模倣なのか。今どきの若手刑事と、15年前の事件を担当していた元刑事がコンビを組んで事件に挑む。 次々と予想外の展開が起きて、最後まで飽きさせずに面白く読めたのではあるが、最後に明かされた真相があまりにも陰謀...
15年前の未解決事件と酷似した様相の一家惨殺事件。果たして連続モノなのか模倣なのか。今どきの若手刑事と、15年前の事件を担当していた元刑事がコンビを組んで事件に挑む。 次々と予想外の展開が起きて、最後まで飽きさせずに面白く読めたのではあるが、最後に明かされた真相があまりにも陰謀臭くて、、、。単なる猟奇犯罪ではない真相であることは面白いと思うのだが、こんな大風呂敷を広げた真相を読者の側としてそれほど望んでいないというか、、、。一気にリアリティがなくなっちゃったかな。 もう一つ気になったことと言えば、文章中、視点がコロコロ変わるせいか、久井と中戸川のキャラがいまいち掴めなかったこと。口調と外見が自分が想像するモノとズレが生じ、自分の頭の中で二人の人物像がはっきりと確定できないまま終わってしまった。それこそ、挿絵のイラストを入れてほしいくらい。キャラがあくまで漫画的なのかな?実在しそうな人物で想像すると、どうしても違和感が生じてしまう。最後まで顔の分からないキャラで読まなくてはならなくて、しんどかった。
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