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ザ・会社改造 の商品レビュー

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46件のお客様レビュー

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2024/10/31

これは凄い本。やはり自ら企業の改革を実践されてきただけあって迫力が違う。コマツ等の改革に携わった経験のある著者が、実際にミスミの社長として、会社改造を進めていく。タイトルの通り、実話である。社員のインタビューなども掲載されており、一筋縄ではいかない臨場感のあるドラマ。迫力と臨場感...

これは凄い本。やはり自ら企業の改革を実践されてきただけあって迫力が違う。コマツ等の改革に携わった経験のある著者が、実際にミスミの社長として、会社改造を進めていく。タイトルの通り、実話である。社員のインタビューなども掲載されており、一筋縄ではいかない臨場感のあるドラマ。迫力と臨場感が素晴らしいので、自分の事に当てはめて考えてしまい、ドキドキした。 50代後半で最後の転進へ。 ー 16年間にわたるその活動の最後に手がけたのは、当時連結1兆円企業だったコマツの赤字部門の再生だった。当時コマツの社長だった安崎暁氏が、10年間続いた産業機械事業の不振を「もし2年で再生できなければ閉鎖する」と社内外に宣言したうえで私に依頼してきたプロジェクトだった。私がターンアラウンド・スペシャリストとして磨いた経営技量は、大きく分けると3つあった。  1.組織末端まで「戦略」を落とし込み、皆を熱くする「戦略の術」戦略を企業トップだけの道具にしない。トップから組織末端の若手まで、皆が目を外(競合)に向け、皆が共有できるシンプルな「戦略ストーリー」を見つけなければならない。改革者はそれを熱く語り、経営現場に落とし込んでいく。  2.動きにくい組織を再生させるための「組織の術」組織が生き生きと動くための「組織論」。社員が過度の根回しばかりしている組織は壊さなくてはならない。「戦う組織」への変身を狙い、新組織を注文建築のようにデザインする。組織という言葉の代わりに、ビジネスプロセスと呼んでもいい。  3.人を見分ける術。追い詰められた会社で気楽な見物人を決め込む社員はたくさんいる。変革チームの人選を間違えれば、事業再生は例外なく顔挫する。再生の修羅場では「この人はホンモノ、ニセモノ」が短期で実証される。その圧縮された経験を通じて人間に対する識別眼が急速に発達する。この時期の経験は、幸いにも人生の後半で報われることにつながっていった。50代前半のある日、気づいた。いつの間にか自分の経営技量が相当上がっている。それを実感する瞬間が何度かあった。 ー 三枝さん、私の後継者としてミスミの社長になってくれませんか」この話がミスミの社外取締役、三枝匡に来たのが9月。それを受けるか受けないか、おそらく最後のイエス、ノーを迫られるのは年明けの1月前後だろう。それまであと4カ月くらい残っていると読んだ。そのあいだにミスミの「強み、弱み」を理解し、自分の血が騒ぐような「面白い事業」かどうかを判定しなければならない。最速で動く必要がある。いま三枝が直面しているのは、過去に不振会社の再生プロジェクトを引き受けて、初めてその会社に乗り込んでいくときに似ている。しばらく巨大迷路のなかをウロウロしている感じで、判断の切り口はすぐに見えてこない。 過去のほとんどの例で、会社が用意してくれた社内資料は役に立たなかった。ものの見方や切り方が違うのだ。だから、待ちの姿勢でいると何も見えてこない。 経営に対するフレームワークをたくさん持っていることが重要。他にも、経営者の謎解きの話や、乱暴な人事の話など、ためになる話が多い。格言も多く、説得力がある。この著者、別書では架空の人物に自らを置き換えて綴ることも多いが、本書は実体験という事もあり、実名かつ自らを登場人物として描く。そんな所にも本気度が見える。

Posted byブクログ

2024/05/11

MBA取得を考え始めた今日この頃、あらたなキャリアとして「経営者」を意識させてくれた本。 改革とは何か、戦略とは何かを熱く臨場感あふれるタッチで描いた本書は、そこいらのビジネス書や自己啓発本とは一線を画する。まさに生の体験から抽出された理論、フレームワークを惜しみなくさらけだして...

MBA取得を考え始めた今日この頃、あらたなキャリアとして「経営者」を意識させてくれた本。 改革とは何か、戦略とは何かを熱く臨場感あふれるタッチで描いた本書は、そこいらのビジネス書や自己啓発本とは一線を画する。まさに生の体験から抽出された理論、フレームワークを惜しみなくさらけだしてくれている。三枝氏の他の著書も読んでいく!

Posted byブクログ

2023/02/23

“戦略”と”実行力”の両方を備えなければ事業再生は成し得ないのだろうなと痛感。終盤の「経営者の技量は、過去に経験した死の谷の回数で決まる」が心に残った。経営ノートはスライドにまとめておきたい。

Posted byブクログ

2023/02/10

社長から見た会社の動かし方、部下や協力会社への対応、トップによる『切断力』、困難に出会っても考え抜くこと、情熱の大切さ、分かりやすいフレームワークなど、得ることが多かったです。

Posted byブクログ

2022/05/01

ミスミをV字回復させた三枝社長の実話をもとにしたストーリーが描かれている。 経営者目線で、現状の会社の問題、解決するための方針、具体的な実行方法、と他の経営戦略の良書にあるような考え方と同じであるところがあり、良い戦略の理解につながった。 現場の問題やそこでもがく従業員の立場も踏...

ミスミをV字回復させた三枝社長の実話をもとにしたストーリーが描かれている。 経営者目線で、現状の会社の問題、解決するための方針、具体的な実行方法、と他の経営戦略の良書にあるような考え方と同じであるところがあり、良い戦略の理解につながった。 現場の問題やそこでもがく従業員の立場も踏まえて書かれており、自分ごとのように考えられ、面白かった。 おすすめできると感じた本。 以下メモ リーダーは、3枚セットのシナリオをいかに的確かつ迅速に作れるかにかかっている 1枚目:複雑な状況の核心に迫る現実直視、強烈な反省論 2枚目:1枚目で明らかにされた問題の根源を解決するための改革シナリオ、戦略、計画、対策 3枚目:2枚目に基づくアクションプラン 時間の戦略が大切である スピード 時間短縮 戦略ストーリーが大切である 競争相手は誰か? 勝ち負けを決めている要素は何か?それに対して自社の強み、弱みは何か? それを模索した上での事業戦略は何か? ハンズオン(現場主義)の経営スタイルを取らない限り、会社をかいかくしたり、組織の危機感を高めたりすることはできない。 point of no return 飛行機が滑走路を離陸に向けて走り始めた後、離陸を中止して地上で停止することができる限界点 イス職人の悲劇 手作りの椅子を丸ごとひとつずつ組み立てて、それを自分で売る職人は顧客満足に敏感。だが、分業制が導入され、椅子の足だけしか作らない作業者が生まれると、規格や品質基準が重要になる 人は機械のように働くことが重要になり、ものづくりの楽しさは失われ、顧客の不満にも鈍感になる 会社の中で昇進の早い人は、自分がここにいなくても大丈夫な状態を早く作り出す

Posted byブクログ

2022/02/08

何も考えず過ごしていた三十の頃に三枝三部作を読んだお陰で、多少サラリーマン人生が良くなったのは間違いない。 で、ミスミをグローバル企業にした本作。 三部作が好きなら読めばいいさ。

Posted byブクログ

2020/07/15

現在中期経営計画に携わっている状況で読むと大変参考になるところが多かった。 創る、作る、売る このサイクルのグルグル回しをいかに早くするか。時間戦略というのは当社にとっても重要だと感じた。 後は当事者達の熱い想い。 これこそ今の会社に一番必要なものである。

Posted byブクログ

2020/06/20

三枝匡という人を初めて知ったが、日本にこんな経営者がいたのか。 「経営」領域で、ここまで内容の濃い書籍と初めて巡り合った。

Posted byブクログ

2020/04/20

ダメ会社を再生させた強烈な経営者の総括本 インパクト大 結局は「経営者」きちんと育ってない経営者もどきが企業をダメにする 徹底的に合理的に詰める PARCOの創始者の経営スタイルと同じ 面白い仮説と徹底した検証 「戦略優先度」を明確にして、全社で共有する 「勝ち戦の確信」が組...

ダメ会社を再生させた強烈な経営者の総括本 インパクト大 結局は「経営者」きちんと育ってない経営者もどきが企業をダメにする 徹底的に合理的に詰める PARCOの創始者の経営スタイルと同じ 面白い仮説と徹底した検証 「戦略優先度」を明確にして、全社で共有する 「勝ち戦の確信」が組織をワクワクさせ、モチベーションを高める ⇒経営者人材の枯渇が日本の課題 リーダーの欠乏  改革は組織不安定化を招く、それをマネジメント可能域にコントロールすること  「考え抜くこと」経営の唯一の拠りどころ(166) ダメな会社 社内の論理で動いている 外の動きに機敏に反応していない       何よりも負け癖が付いている

Posted byブクログ

2020/04/22

戦略構築の3ステップは汎用性が高く、是非意識したい。 ①現実直視、問題の本質、強烈な反省論 ②問題の根源を解決するための改革シナリオ、戦略、計画、対策 ③②に基づくアクションプラン 改革前の社員レベルが少し低く感じてしまう点、著者の手前味噌感が強い点もあり、万人におススメ出来る...

戦略構築の3ステップは汎用性が高く、是非意識したい。 ①現実直視、問題の本質、強烈な反省論 ②問題の根源を解決するための改革シナリオ、戦略、計画、対策 ③②に基づくアクションプラン 改革前の社員レベルが少し低く感じてしまう点、著者の手前味噌感が強い点もあり、万人におススメ出来るわけではない。(個人には三枝氏のファンではあるが)

Posted byブクログ