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星へ行く船 の商品レビュー

4.2

34件のお客様レビュー

  1. 5つ

    13

  2. 4つ

    11

  3. 3つ

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2017/05/14

"「だけど!」 あたし、大声をだす。どん、なんて砂をたたいて。 「だけどね!今帰ったら、あたし絶対後悔する!これじゃあたし、まるっきり負け犬だわ。夢が破れて泣いて帰るなんて」 「実際負け犬なんだから仕方ねえだろ!」 太一郎さんも、あたしにつられて大声をだす。 「あんたの...

"「だけど!」 あたし、大声をだす。どん、なんて砂をたたいて。 「だけどね!今帰ったら、あたし絶対後悔する!これじゃあたし、まるっきり負け犬だわ。夢が破れて泣いて帰るなんて」 「実際負け犬なんだから仕方ねえだろ!」 太一郎さんも、あたしにつられて大声をだす。 「あんたの夢は破れたんだろうが!」 「何の為に手があるのよ!」 「手?」 「夢が破れたら、それをつくろう為に、手があるんじゃないの!」 「……そんな理屈初めて聞いた」 「うん、あたしも初めて言った。とにかくあたし、もう一回やり直してみるわ。リターンマッチよ」 「あんたねえ」"[p.138]

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2017/04/30

献本頂いた本なので本当はもっと早くに読んでレビューを書かねばいけなかったと思うんですが、習性で全巻出そろうまで待ってしまいました。 さて「星へ行く船」ですが、コバルト文庫版で過去に1度ならず読んでいます。ただし相当な昔でいい感じに記憶も飛んでいたので、フレッシュな気持ちで読めまし...

献本頂いた本なので本当はもっと早くに読んでレビューを書かねばいけなかったと思うんですが、習性で全巻出そろうまで待ってしまいました。 さて「星へ行く船」ですが、コバルト文庫版で過去に1度ならず読んでいます。ただし相当な昔でいい感じに記憶も飛んでいたので、フレッシュな気持ちで読めました。 今回だいぶ校正をきちんとやられているようで、だいぶ読みやすかったです。しかも思った以上に古びてない。宇宙船を含めた未来の描写に関しては、現代のSF事情から見るとややリアリティに欠けてる面は否めませんが、火星の街の描写やきりん草など、宇宙を舞台としてSFとしてうなずけるところもあります。まぁこのお話はそんなディテールよりも、主人公を含めた人の活躍を読む本でしょう。 そしてこの本は、個人的に持っている新井素子の唯一のサイン本なので、大事に読ませて頂きました。

Posted byブクログ

2017/02/18

新井素子さんの代表作とも言えるコバルト文庫版「星へ行く船」シリーズのリメイク版。所々、今は無いものを現代風にアレンジし、違和感ないように修正しています。例えば「カセットテープ→コンパクトディスク」のように。素子さんファンのお楽しみ「あとがき」もリメイク版用に書かれています。

Posted byブクログ

2017/02/06

コバルト文庫で読んでいた星へ行く船シリーズが装いを新たにして、発売されました。あゆみちゃん、太一郎さん、懐かしい昔なじみに会ったようです。全巻そろえて読破するぞと思ったら、一日で既刊の4巻まで読破してしまいました。今の時代にも合うように手直しされているので、若い読者にも是非是非読...

コバルト文庫で読んでいた星へ行く船シリーズが装いを新たにして、発売されました。あゆみちゃん、太一郎さん、懐かしい昔なじみに会ったようです。全巻そろえて読破するぞと思ったら、一日で既刊の4巻まで読破してしまいました。今の時代にも合うように手直しされているので、若い読者にも是非是非読んでもらいたいなぁ。

Posted byブクログ

2017/01/01

あぁ〜〜〜懐かしい❤︎ 大好きなシリーズです! 読み返してみると(平成版のようですが)そうだった!と色々思い出しました。 最終巻は哀しかったですが…続きの発売が楽しみです!

Posted byブクログ

2016/12/26

「星へ行く船」「雨の降る星 遠い夢」「水沢良行の決断」。 一編目は、うーん…これはSFか…?そして男女感が古風だなあ…という感じだったけど、コバルトだったならしょうがない。そして二編目はわりとSFSFした感じでよかった。

Posted byブクログ

2016/12/20

舞台は、人類の宇宙進出が進み、地球に住むことが特権階級となった近未来。地球から家出をした19歳のあゆみは宇宙空間の中で、思わぬ事件に巻き込まれます。初出はコバルト文庫(1981年)。今の中高生のお母さん世代には「なつかしい!」という方が多いのではないでしょうか。SF仕立ての「少女...

舞台は、人類の宇宙進出が進み、地球に住むことが特権階級となった近未来。地球から家出をした19歳のあゆみは宇宙空間の中で、思わぬ事件に巻き込まれます。初出はコバルト文庫(1981年)。今の中高生のお母さん世代には「なつかしい!」という方が多いのではないでしょうか。SF仕立ての「少女小説」です。好みは分かれるかもしれませんが、親子2代で楽しんでみるのもいいかもしれません。

Posted byブクログ

2016/12/09
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

 『二〇一六年 九月 一六日 第一刷 発行』版、読了。  作者の代表作シリーズで、それこそ遠い昔に刊行された文庫版からの、単行本化で(今作のあとがきで明記されていましたが)作者曰く「決定版」だそうです。  久しぶりに読んで感じたのが、随分昔の刊行物なのに、なんら遜色がなかったのを実感しました。  どうやら、改めて加筆修正と校閲をかけたようで……たしかに、違和感なく「ああ、そうそう、この雰囲気だ!」と、思う内容でした。キリン草騒動、そうそう、あったあった! ……なんて、思いながら。  手元に当時の文庫版があれば比較できるのですが、もうないので今作と比べようがありませんが、最新版として十分、現代にあわせて仕上げられた作品に感じました。うん、おもしろかったです。  また書きおろしの短編も含まれておりまして、それが違和感なかったのも上記の過程を踏まえたからこその、なせる技でしょうか。  引き続いて、続巻も読んでいこうと思った一冊でした☆

Posted byブクログ

2016/12/09

最近復刊しブクログでも話題になっていたので手に取った。表紙が可愛い。 新井素子はこれが初めてなのだけれど、小中学生の時に読みたかったなあ、というのが正直な感想。今の感性で呼んでもあんまり良さがわからない。 ラノベの走り、なのかな。この新口語文と言われる文体は当時どれくらい目新し...

最近復刊しブクログでも話題になっていたので手に取った。表紙が可愛い。 新井素子はこれが初めてなのだけれど、小中学生の時に読みたかったなあ、というのが正直な感想。今の感性で呼んでもあんまり良さがわからない。 ラノベの走り、なのかな。この新口語文と言われる文体は当時どれくらい目新しかったんだろう。「マンガ『ルパン三世』の活字版を書きたかったんです」というインタビューの方を先に知っていたからかもしれないが、物凄くマンガ的な小説だと感じた。キャラクター造形とか、キャラクターの反応や台詞とか、現実だったら緊迫して冗談一つ言えないような場面でギャグシーンが入るところとか。勝手に情景がアニメで再生される。 確か「ゲーム的リアリズムの誕生」でもこの作品が取り上げられていた。実際に作品を読んで、あそこで論じられていたことがより深く理解できた。なるほど、ゲーム的リアリズムってこういうことか。現実の世界を頭の中に広げて小説にするのではなく、マンガやアニメの世界を思って小説にする。だからマンガやアニメのお約束が登場する。ラノベってそういうものだけれど、「星に行く船」はそれが顕著だった。 こう考えるとラノベって一般小説のエンタメとか純文学の下位におかれるものじゃなくて、立派な文学の一ジャンルだよなあ。一般小説が対象にしていないものを下敷きに独自の文化を発展させているんだから。私はラノベは苦手だけれど、これは好みの問題。 小説の内容の感想を全然書いてなかった。 まず表題作「星に行く船」他短編が二つ収録されいるのだけれど、思ったより「星に行く船」が短くてびっくりした。終わり方も唐突でもっとあの人物掘り下げて! あれはどうなったの? と思う部分がたくさんあった。でも多分これ、復刊後の単行本は全5巻になるみたいだし、続きありきで書かれた小説なんだろう。アニメの一話目っていう感じがする。 それから主人公のあゆみちゃんの推理……ほとんど直感のみに頼ってて「いや待ってその証拠だけじゃ他の可能性だって出てくるでしょ」と突っ込みたくなる。ジャンルミステリーじゃないから別にいいけど。 あとこれも一巻目だからかもしれないけれど、あゆみちゃんの人物像がいまいちよくわからないままだった。貧乏暮らしにもすぐ適応できて財閥のお嬢様っぽくないのが不思議。それと家出しちゃうくらいまでの強い気持ちを持つ過程を掘り下げてほしかったな。幼い頃から自立心溢れる子だったエピソードとか。星に行く、だけじゃなくてもっと具体的な夢をもっていてそれを実現させられないのは耐えられなかった、とか。次巻以降語られるのだろうか? それにしても読むのが遅すぎた……有名作品なのに、残念。本にも適齢期ってあるんだな。

Posted byブクログ

2016/12/02

うわぁ…なつかしい…! 中学の頃、貪るように読みました。 地球に住むことが特権階級だといわれる未来。家出した女の子が事件に巻き込まれて…。 もうね、連発される「莫迦」が暖かくて優しくて、嬉しくなります。 5巻全部読みたいわ!

Posted byブクログ