きまぐれ星からの伝言 の商品レビュー
星新一さんの情報で頭が埋め尽くされたと言っても過言ではない。 星新一賞が人間以外の応募でもいいなんて、面白すぎるやろ!!
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夏休み遊びに行ったいとこの本棚で、星新一さんに出会い、むさぶる様に読みました…今読んでもタイムワープしたかの如く、年を感じさせない作品群だなぁと思います。 星さんの種明かし的なお話が、面白かったです。
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あなたの知らない星新一の世界 1957年にデビュー。1997年に亡くなられるまでに1000編以上のショート・ショートを書いた偉大な作家、星新一氏。もちろん僕も大きな影響を受けています。 その星氏の業績をまとめた本が出ました。『きまぐれ星からの伝言』(徳間書店)。ブラッドベリ作品の翻訳、エッセイ、インタビュー、対談、アンケート、座談会などなど、単行本未収録の文章を集めた、星ファンなら狂喜乱舞ものの1冊。 ショート・ショートや短編、5本が再録されています。「ボッコちゃん」などの知名度の高い作品を避け、マイナーだけど面白いものが選ばれているのがいいですね。中でも「ミドンさん」はすごく面白い。小松左京「牛の首」を思わせる話ですが、ヒントになったのはアラン・ネルスン「ナラポイア」かも? とにかく上手いし、全体のタッチが「これぞまさに星作品」という感じなんですよ。おすすめです。 SF関係者15人(新井素子、池澤春菜、小川一水、恩田陸、北野勇作、谷甲州、飛浩隆、酉島伝法、長谷敏司、藤井太洋、藤崎慎吾、牧野修、宮内悠介、森岡浩之、山本弘)による星作品解説のページもあります。各執筆者が選んだ作品を見ると、「ああ、なるほど。この人ならこれを選ぶだろうな」と思えるものや、逆に「え? この人がこれを?」と意外なものもあって、それを見るだけで楽しめます。 僕も『進化した猿たち』の解説を書かせていただきました。僕が若い頃に愛読した本だということもありますが、やっぱり星さんを語るには、これをはずすわけにはいかないと思ったものですから。 僕の「スタンピード!」や新井素子さんの「あたしの中の……」が佳作になった第一回奇想天外SF新人賞の選考座談会(1978年2月号)も収録されています。当時、僕は21歳。小松さん、星さん、筒井さんというSF界の3巨頭に認められて、かなり舞い上がったものでしたが、この歳になって選評を読み返すと……えー、未熟さを思い知らされて、すごく面映ゆい(笑)。ちなみにこの賞の第2回では、谷甲州さんと牧野修さんもデビューしています。 他にも興味深かったのが、『三田文学』1970年10月号の福島正実氏との対談。司会役の編集者が、SFについて「純文学の方から言うとなぜあんなものをやるのか、どうしてあんなものにこだわるのかと言うことがあるのですが」と発言するんです。SF作家2人を前にして「あんなもの」って……。 それに対する星氏の反応は、 > 「SFをあんなものと思っている人がいたとは、これこそぼくの日常性への衝撃だ。息がとまりかけた。非常に面白い現象だぞ」 また星氏は、ヒューマニズムに燃える医師団がネパールに乗りこんで病気を治した結果、人口が増えて貧民が増えたという現象を取り上げ、「これなんか一種のヒューマニズム公害ということじゃないかな。重大なテーマの一つに思える」と発言。それに対し、『三田文学』の編集者はこう言います。 > 「公害が文学になるのですか」 > 「なぜ文学があんなものにこだわらなければならないのですか」 > 「そんなことを書いても文学にはならないと思いますが」 これには驚きました。星氏の言葉じゃないですが「ぼくの日常性への衝撃」です。1970年ごろの純文学界には、公害を「あんなもの」と考え、「文学にはならない」と思っていた人がいたとは。さすがに今の純文学界には、こんな人はいないと思いますが……。 人の常識なんて永遠不変じゃない。ほんの数十年でころりと変わるもの。あらためてそれを思い知らされました。こういうのもSFのテーマになりますね。
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どう言う位置付けの本なのだろう? ファンブックなのかな? 星新一さんのファンでなければ、そんなに興味をひかれる本でも無いのかな? もちろん、自分は星新一さんのファンだし、そもそも本を読むことが好きになったきっかけの作者の1人ですから、そりゃ〜も〜、楽しく読ませていただきました。...
どう言う位置付けの本なのだろう? ファンブックなのかな? 星新一さんのファンでなければ、そんなに興味をひかれる本でも無いのかな? もちろん、自分は星新一さんのファンだし、そもそも本を読むことが好きになったきっかけの作者の1人ですから、そりゃ〜も〜、楽しく読ませていただきました。 内容としては、エッセイや小説が数篇、それに作品紹介や対談などが掲載されてます。 それらを読むにつれ、何やら懐かしい気分に。 自分が文章を書く時も、何かしら影響を受けたんだろうなと思います。もしかすると、物事の考え方にも多かれ少なかれ。 また、星新一さんの作品を、ゆっくり読み返したいなと思いました。 もう数年で生誕100年。全集とか出たら、絶対買いそうだな〜。
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星新一さんのアンソロジー。エッセーや対談集などが面白い。エッセーはすごく星さんらしく感じた。文字起こしされた対談は苦手なのだが、SF新人賞の選考はおもしろい。対象となっている小説は分からないのだが、なんとなくイメージがつかれるところがよくできてるな、と。もしかしたら編集の妙なのか...
星新一さんのアンソロジー。エッセーや対談集などが面白い。エッセーはすごく星さんらしく感じた。文字起こしされた対談は苦手なのだが、SF新人賞の選考はおもしろい。対象となっている小説は分からないのだが、なんとなくイメージがつかれるところがよくできてるな、と。もしかしたら編集の妙なのかもしれませんが。
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星新一ファンブック 神様と呼ばれるにふさわしい作家さんであることは誰にも反論できない。5篇ほど作品が読める。また、他の作品を現代のSF作家さんが解説する。ここ面白かった。さらに、ブラッドベリの火星ものが星新一翻訳で読めた。 他にもエッセイなどがたくさん詰まってるんだけど、...
星新一ファンブック 神様と呼ばれるにふさわしい作家さんであることは誰にも反論できない。5篇ほど作品が読める。また、他の作品を現代のSF作家さんが解説する。ここ面白かった。さらに、ブラッドベリの火星ものが星新一翻訳で読めた。 他にもエッセイなどがたくさん詰まってるんだけど、上記で私は十分だ。楽しかった。
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星の外堀。こういう、折に触れて星新一を思い出すような企画、いいなぁ。新世代に手渡し、昔読んだ世代が読み直す。そうして彼の作品が永遠に残り、あらゆる世代に読み継がれてほしい。
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星新一を初めて読んだのは、まだ小学生で、きまぐれロボットだった。それから何十年読み続け、著者が亡くなり読む機会がほぼ無かったが、またこうしてお会いできたのが嬉しい。 この本の中に、一般に良く知られてはいないが、なかなかの名作ショートショートが幾つか掲載されている。初出を見ると全て...
星新一を初めて読んだのは、まだ小学生で、きまぐれロボットだった。それから何十年読み続け、著者が亡くなり読む機会がほぼ無かったが、またこうしてお会いできたのが嬉しい。 この本の中に、一般に良く知られてはいないが、なかなかの名作ショートショートが幾つか掲載されている。初出を見ると全て読んでいるはずだが、全く覚えていない作品も多い。 良かったのは「奇想天外SF新人賞」の審査議事録。審査員はなんと星先生、筒井先生、小松先生という超絶メンバーだ。しかも第1回の候補作には山本弘や新井素子の作品が審議されている。星先生はまだ16歳の女子高生であった新井素子を絶賛し、筒井先生は山本弘を一押しする。大量の応募があった中、結局大賞は該当無しだが、この二人が佳作に選ばれたことが流石である。
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