生か、死か の商品レビュー
「出所前夜なぜ男は脱獄したのか?」 帯のコピーが読む気を大いにそそる。 主人公のオーディ・パーマーは、現金輸送車強襲・強奪事件の犯人として服役。 模範囚として刑期を終える前日に脱走した。 なぜ、前日だったのか、その理由が知りたくて、ページをめくる。 事件に関係する人達やオーデ...
「出所前夜なぜ男は脱獄したのか?」 帯のコピーが読む気を大いにそそる。 主人公のオーディ・パーマーは、現金輸送車強襲・強奪事件の犯人として服役。 模範囚として刑期を終える前日に脱走した。 なぜ、前日だったのか、その理由が知りたくて、ページをめくる。 事件に関係する人達やオーディの生い立ち、事件以前の出来事などをおりまぜながら、徐々にその理由に近づいていく。 その理由は? 「人生は短い。愛は果てしない。明日がないつもりで生きよ」 ラストシーンがちょっと良い。
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人を溺れさせる仕組み 「金と権力」。この物語は検事、警察、FBIが結託し、現金輸送強奪襲撃事件の真相証拠書類を改竄、不利となる確たる証拠を隠滅させ莫大な金を奪い取ったミステリー事件だ。その裏には大金を隠し持ったという嘘を仕立てられ犠牲者(犯罪者)となり10年の投獄を科せらる。だが...
人を溺れさせる仕組み 「金と権力」。この物語は検事、警察、FBIが結託し、現金輸送強奪襲撃事件の真相証拠書類を改竄、不利となる確たる証拠を隠滅させ莫大な金を奪い取ったミステリー事件だ。その裏には大金を隠し持ったという嘘を仕立てられ犠牲者(犯罪者)となり10年の投獄を科せらる。だが、最後の日の前日に脱獄する。背景には家族と金が絡む。人は時代が変わっても「金と権力」には弱い。現代、世を創る、守る側がその一端に加担するケースが多く、世間に告発する者がいない限り闇の中だ。政治家を含め暗黒の世界に足を入れた者は永遠に安楽な夢は見ることができないだろう。
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刑務所入りする原因となった現金強奪事件の真相がじわじわと浮かび上がってくる過程が見事。それとともに何故釈放1日前に脱獄しなければならなかったのかという理由にも一応納得。さすがCWA賞。 主人公オーディがあまりにも鉄人すぎるのも、安心して読める要素の一つ。
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テキサス州のスリー・リバーズ連邦刑務所から強盗犯オーディ・パーマーが脱走した。彼は4人の被害者を出した現金輸送車強盗の一味で10年の服役を終えてあと1日で出所という日に脱獄した。犯人グループは4人で強奪金額は7百万ドルだった。 オーディは裁判・服役中にもお金の行方は一切語っ...
テキサス州のスリー・リバーズ連邦刑務所から強盗犯オーディ・パーマーが脱走した。彼は4人の被害者を出した現金輸送車強盗の一味で10年の服役を終えてあと1日で出所という日に脱獄した。犯人グループは4人で強奪金額は7百万ドルだった。 オーディは裁判・服役中にもお金の行方は一切語っておらず警察・刑務官・囚人等がその在りかに興味津々だった。 オーディの兄カールは、定職に就かずドラッグと犯罪の常習者だったが、オーディは兄が原因で大学を中退させられ各地を転々としたが、兄や家族を慕って居た。賢く寡黙なオーディは、やがて最愛の人ベリータと知り合い駆け落ちする。 大金とあと1日で出所という日に、オーディに何が起きたのか自らの命を賭けてまでやりたかった事は、ベリータとの約束を果たす為だった。 本作は、2015年英国推理作家協会最優秀長賞(ゴールドタガー賞)を受賞した。著者のマイケル・ロボサムはオーストラリア出身1960年生まれ。
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過去と現在を行き来して語られる形式。 出所前日に脱獄した説明としてはイマイチな気もするんだが。。。 Amazonより 出所日前夜に突如脱獄した男。たった一日さえ待てば、自由も金もすべてが手に入ったはずなのに……。その決断の裏隠された陰謀とは?
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主人公の設定がありえないほどのスーパーマンで人間ができすぎていてありえない話なんだけど、最後まで読むのに苦労はしなかった。ストーリー展開が面白かったということ。最後はあっさりしていたけど、ハッピーエンドでよかったかな。
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せっかく自分たちの世界を築ける、誰の目もはばかることなく愛し合えるようになった矢先の悲劇があったにもかかわらず、刑務所で他の受刑者に純粋さを感じさせるような真人間のままで生き永らえる...という設定に無理を感じたけど、それなりに楽しめたかな。都合のいい設定もありながらも、ラストはまぁ期待通り。とはいえ、あっけなく殺された親子は不憫やし、作者の予定調和的な部分と無理な設定が感じられて、ちょっと残念かな。
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主人公オーディは、勉強もスポーツもできて、おまけに正義感の塊 自分とは正反対の不出来な兄貴の面倒も見る 刑務所内でも聖人さながらの立ち振る舞い 読んでいてだんだん「いくらなんでもこんな奴おらんやろ~」とつっこみたくなった クズ兄貴の方がまだ生身の人間ぽくてリアルだと思う モス&ク...
主人公オーディは、勉強もスポーツもできて、おまけに正義感の塊 自分とは正反対の不出来な兄貴の面倒も見る 刑務所内でも聖人さながらの立ち振る舞い 読んでいてだんだん「いくらなんでもこんな奴おらんやろ~」とつっこみたくなった クズ兄貴の方がまだ生身の人間ぽくてリアルだと思う モス&クリスタル夫妻 この二人の深い愛の結びつきは、よかった
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10年間、命を狙われながら刑務所を生き抜いてきた主人公。超人的な精神力と頭脳・体力の持ち主だと想定していたら、脱獄してからの行き当たりばったりな計画のなさから始まり、めちゃめちゃ精神的に弱い人間に早変わり。こんなんでよく生き延びてきたなと、違和感ありあり。脱獄後の人物の描写は人間味があってよいのだけれど、刑務所の10年いたことがどうしても温度差がありすぎて溶け込めなかった。最大の謎も「偶然そこにいたことで巻き込まれ単に運が悪かった」というだけだし、なぜこれほどまでに絶賛されているのか分からなかった。
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スティーヴン・キング絶賛という惹句はあまり信用しないのだが、これは文句なく傑作。早川書房好みだね。読者にあまり心のうちの見せないオーディの過去が徐々に明かされる毎に、これは悲しい愛の物語なのだと思った。兄のカールの過ちのせいで大学を追われ、事件の現場に偶然居合わせたというだけで、全てを失い、こんな苛酷な運命ってある?でもカールのことがなければ、ベリータとは出会えなかったかも知れないし。まさに禍福はあざなえる縄のごとし。
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