人工知能が金融を支配する日 の商品レビュー
たまたま大学時代の研究室の友達が集まった懇親会が新宿であった。金曜日に企画されたので、その週末は東京に滞在した。基本的に週末は三重の自宅に戻るので、東京に居る機会は少ないのだが、人が集まり、玉石混交の情報が交わされる東京。グッチーさんの講演会を聞いてみた。そのときに、米国ではフィ...
たまたま大学時代の研究室の友達が集まった懇親会が新宿であった。金曜日に企画されたので、その週末は東京に滞在した。基本的に週末は三重の自宅に戻るので、東京に居る機会は少ないのだが、人が集まり、玉石混交の情報が交わされる東京。グッチーさんの講演会を聞いてみた。そのときに、米国ではフィンテックが予想以上のスピードで進んでいて、近い将来、相当数の銀行がなくなっていくだろうという話を聞いた。そのときのキーワードが「Fintech」であり「AI」だった。その話しが頭にずっと残っていたのだと思う。oazo丸善で手に取った一冊だ。 著者は早稲田の理工学部数学科を卒業し、東京銀行に就職した技術系の方(櫻井豊さん)。金融工学が専門とある。1986に入行したらしいので、あのころは理系でも銀行や証券会社に就職した友達が出始めたころだったなあと、そのころの雰囲気を思い出す。 本書の内容は、正直、資産運用や投資ポジションなどの専門用語も出てくるので、自分にはわからない部分が多々ある。ただ、アルゴリズムや分岐木、ニューラルネットによる深層学習などはよくわかる。日本における「Fintech」ブームや「AI」の遅れについても指摘しており、おそらくその通りなんだろう。急激に世の中の状況が変わりうることがよくわかった。
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前半は米国を中心とした金融業界のITの活用やヘッジファンドや資産運用について、続く後半は人口知能の歴史を振り返りつつ人工知能の現状を説明し、日本の金融業界の体質から将来へ向けての提言を行っている。米国での金融業界のIT活用では超高速(他の取引の先回り)取引することで、利ざやを稼ぐ...
前半は米国を中心とした金融業界のITの活用やヘッジファンドや資産運用について、続く後半は人口知能の歴史を振り返りつつ人工知能の現状を説明し、日本の金融業界の体質から将来へ向けての提言を行っている。米国での金融業界のIT活用では超高速(他の取引の先回り)取引することで、利ざやを稼ぐ方法から、短期的な相場を予想してマーケットメイクする超高速ロボ・トレーダーが活躍しているが、日本では取引所自体は超高速ロボ・トレーダーに対応しているものの活用して稼いでいるのはほとんど外資とのことです。株式相場なら全体の相場があがればまだ景気が上向くとかの効果もありそうですが、為替相場などはゼロサムゲーム、本書でも提言されているように、人工知能はもっと社会が豊かになる方向で使って頂きたいものです。
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