組織サバイバルの教科書 韓非子 の商品レビュー
韓非子は、論語のアンチテーゼ 論語: ひとまず人を信用してかからないと、良き組織など作れるはずがない 韓非子: 人は信用できないから、人を裏切らない仕組みを作らないと機能する組織など作れない
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日本の会社組織は、論語的な価値観でできている。そのために評価として、情意考課が行われている。なので、忠誠心や頑張っているや様子を見せて、権力を持っているもののお気に入りになることが良い戦略となる。 ただし、これからの時代はますます、韓非子的な価値観が強くなっていくと思われる。...
日本の会社組織は、論語的な価値観でできている。そのために評価として、情意考課が行われている。なので、忠誠心や頑張っているや様子を見せて、権力を持っているもののお気に入りになることが良い戦略となる。 ただし、これからの時代はますます、韓非子的な価値観が強くなっていくと思われる。韓非子的な価値観では、結果で評価される。その場合は、競争に巻き込まれるため、自身の能力を磨いていくしかない。
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韓非子を知るよりは、どいう組織づくりをするのか、そのために韓非子の教えがどう役立つのかを書いてくれた本。 組織をよくするという目的別に読むと良いと思う。 韓非子を知ろうとすると期待外れになるだろう。
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性善説で育ってきたけど、性悪説で対抗しなければと思うようになってきて読んだ。 参考になったのは、賞罰を握る。権限委譲をしない、部下が外部の力を借りる時は権力の衰退に繋がるなど。
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期待値100に対して60点 論語と韓非子を対称軸に据えて、それぞれの立場から人や組織の姿を論じる構造は良いと思うが、ぜんたいてきに冗長でダラダラ感を感じる。 性悪説を前提とした韓非子の内容の性質上、論語に比べて、心が晴れるような爽快感を感じるには至らなかった。 とは言え、韓...
期待値100に対して60点 論語と韓非子を対称軸に据えて、それぞれの立場から人や組織の姿を論じる構造は良いと思うが、ぜんたいてきに冗長でダラダラ感を感じる。 性悪説を前提とした韓非子の内容の性質上、論語に比べて、心が晴れるような爽快感を感じるには至らなかった。 とは言え、韓非子的なものの見方・考え方は必要。本の表紙を明るいデザインにして、もっと親しみやすい内容にすると良いのではないかと思った。
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孔子(徳治)と対比しつつ韓非子(法治)の思想を紹介。思想の紹介に留まらず、現在のビジネスに頻繁な言及があり、退屈せずに読み切れる。 骨子としては、①徳治=優しい統治の問題点(徳を持つ人材の希少性、情に逆らえない)、②法治の有効性と限界(最後は徳を持った人材が必要)、③組織、及び経営陣においては法治と徳治のミックスが必要、というもの。韓非子の思想を持ち上げるばかりでは無い。 現役の中間管理職として、健全な組織運営のため「どんなに情があって人望があっても、問題や禍根が残っていれば、人が変わったように処断」(282ページ)することが必要とする点について全く同感。
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韓非子と論語の比較をベースに日本企業の組織・統治の在り方に切り込んでいる。対比が明確なので分かりやすいのだが、読了まですごく時間がかかった。 レイアウトやフォントがなじまなかったというのが一つ、論理展開が冗長で、展開が頭に入ってきにくかったというのも理由。さらに、古代中国の歴史の...
韓非子と論語の比較をベースに日本企業の組織・統治の在り方に切り込んでいる。対比が明確なので分かりやすいのだが、読了まですごく時間がかかった。 レイアウトやフォントがなじまなかったというのが一つ、論理展開が冗長で、展開が頭に入ってきにくかったというのも理由。さらに、古代中国の歴史の基礎をすっかり忘れていることも理由に挙げられそう。自分の教養が足りないと感じた一冊。(本に対する直接の感想とは違うが。)
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春秋戦国時代に優秀な思想家として登場した孔子と韓非子。同時代に生きながら真逆なそれぞれの思想は現在の世相と通じるところがあり大変興味深い。 ①「論語的考え方」 人の成長する力(年功序列の基本) 、信頼を重視 徳知 水の政治 →...
春秋戦国時代に優秀な思想家として登場した孔子と韓非子。同時代に生きながら真逆なそれぞれの思想は現在の世相と通じるところがあり大変興味深い。 ①「論語的考え方」 人の成長する力(年功序列の基本) 、信頼を重視 徳知 水の政治 →問題点 徳をもった人はそうはいない 組織が大きくなると現場は暴走する お世話になった人に逆らいにくい ブラック企業になりうる ②「韓非子的考え方」 法治 法(賞罰)、勢(権力)、術(家臣の操縦) 愛や情けはねじれがちで徳知を改善する 為に生まれた 結果主義 火の政治 →問題点 利の源泉調達に限界あり 公平な評価制度設定の難しさ 後継者をどうやって選ぶべきか 1つの解決方法は制度は「性悪説」、運用は「性善説」でハイブリッド型で運用する 筆者は上にたつ人の「覚悟」と「二重人格性」にあるとしている
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https://eb.store.nikkei.com/asp/ShowItemDetailStart.do?itemId=D3-00016997C0
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「論語」と「韓非子」という対極の思想を比べることで、成果の出る組織とは?について考える一冊。また、組織にいる人間がその中で生き残っていくための教科書という面も持っている。 「論語」は、ひどい戦乱の中、下剋上が常態化していた時代を、人と人の信頼関係をもって治めようとする考え方。(「ひとまず人を信用してかからないと、よき組織など作れるはずがない」) 「韓非子」は戦乱の時代状況が加速し、ライバルから激しく浸食されているにもかかわらず、内部の権力闘争などにより自壊しつつある中で、権力や法をもって国を治めようとした。(「人は信用できないから、人を裏切らせない仕組みを作らないと機能する組織など作れない」) 権力の強力さゆえに制約を感じると人は自由を欲し、逆に権力の弱さゆえに混乱状態が続くと強い権力を欲してしまう。この狭間で人は歴史的に振り子のように触れ続けている。 人事権という強力な権力を持たない現在の日本企業の上司は、信頼関係をもって組織を治めなければならず、日本に「論語」の考え方が驚くほど浸透していることが理解できる。 対極にある2つの思想についての知識を深めるために参考となった。
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