貧困とセックス の商品レビュー
「ポエム」という表現には笑った。確かに学校や家庭でこうあるべきというポエムを聞かせられて育って来た気がする。対談形式なのでスラスラ読めるが内容は深い。その場の空気を読むだけでなく、もっと過去とか未来とか、時間的にも空間的にも視野を広げる「想像力」を持ちたいと思った。
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この本の中身について、どこまでが真実なのかはわかりませんが(明らかに盛っている記述もあるので)、想像を超えるレベルの貧困や、その原因となるDVや家庭崩壊、虐待があること、また、そういう人たちにとってのセーフティネットとしてのセックスワークの存在、というのは衝撃的でした。 日本全...
この本の中身について、どこまでが真実なのかはわかりませんが(明らかに盛っている記述もあるので)、想像を超えるレベルの貧困や、その原因となるDVや家庭崩壊、虐待があること、また、そういう人たちにとってのセーフティネットとしてのセックスワークの存在、というのは衝撃的でした。 日本全体から見れば、ごくわずかな人たちを対象とした話ではありますが、著者たちの感覚では、こういう人たちは増えており、また、この人たちの生活レベルは、さらに下がる気配があるとのことで、読んでいて気持ちが暗くなりました。 が、こういった問題を知らずに生きていくのも、それはそれで違う気がしました。 この本で扱っている内容を含め、セーフティネットのあり方については、社会全体で考えていく必要があるように思います。 問題の解決には、大きく分けて、トップダウンによるものと、ボトムアップによるものがあると思うのですが、この類の課題は、トップダウンが主体になると、とんちんかんなことになりがちなので、ボトムアップを主体としながら、トップ側は、ボトムアップの内容を踏まえつつ、しかるべき方向性を示す、というのが有効ではないかと考えています。
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※このレビューにはネタバレを含みます
<目次> 第1章 貧困とAV業界 第2章 貧困と性風俗 第3章 貧困と格差社会 第4章 貧困と子どもたち 第5章 貧困と中年童貞 第6章 貧困と日本の未来 <内容> 日本の将来について考えさせられる内容だった。そして現実を知らないことに愕然とした。二人のライターの対談集で、やや軽さや問題発言もあるが、現実の最下層に寄り添っている二人なので、学者や役所やNPOあたりの発言よりも重きがある。
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「貧困」がキーワード。コンビニとかに置いてある実話誌や男性向けの娯楽誌出身のライター二人の対談集。これほど濃い中身だとは思わなかった。大手マスコミのエリート記者では、ここまで取材できないだろう。 貧困の原因とか、裏側に潜むもの、あまりに酷い実態、そう貧乏と貧困は違うのだ。本書...
「貧困」がキーワード。コンビニとかに置いてある実話誌や男性向けの娯楽誌出身のライター二人の対談集。これほど濃い中身だとは思わなかった。大手マスコミのエリート記者では、ここまで取材できないだろう。 貧困の原因とか、裏側に潜むもの、あまりに酷い実態、そう貧乏と貧困は違うのだ。本書の見出しをいくつか書きだしてみる。 援助交際は「カルチャー」じゃなかった セーフティーネットとしてのセックスワーク 生活の糧をつぶすだけで支援はしない国 女子大生風俗嬢と奨学金問題への誤解 なぜ家出少女の保護は進まないのか 「再貧困中年童貞」という名のモンスター 国の政策に翻弄されてきた貧困階層 等々 あと、付け加えると「エロ」要素は期待しないで読むこと。
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"社会的マイノリティ"というカテゴリーで括られると、表から見える事実で物事を語られがちで、本当に知るべき裏側を見えなくしてしまう危険性がある。これは日々考えていたことだったが、この本を通してセックスワーカーにおいても同様だと学んだ。 自由主義な現代社会において...
"社会的マイノリティ"というカテゴリーで括られると、表から見える事実で物事を語られがちで、本当に知るべき裏側を見えなくしてしまう危険性がある。これは日々考えていたことだったが、この本を通してセックスワーカーにおいても同様だと学んだ。 自由主義な現代社会においてセックスワークが重要な"最後の受け皿"になっているのは事実であって、社会が夜の世界に嫌悪感を抱くのはあまりにも無責任。となれば、元凶だと思われるスカウト男もある意味ではヒーローとすら感じる。3章の女子大生、5章の中年童貞の話は金銭的な問題だけでなく、いくつもの問題(制度、育ち、人種)が、どこから手をつけたらいいのかわからないほど複雑に絡んでいた(それらをわかりやすく解説しているこの本は本当に優れている)。
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内容は、いわゆる二流紙にセックス、暴力関係の記事を書く、ジャーナリスト2人の対談。日本が1990年代をピークにデフレ、長期の不況という失われた20年を経て、先進国の中で、突出して貧しくなった。近年、社会学者などがセーフティーネットとしての風俗業などについて大きな関心を示している。...
内容は、いわゆる二流紙にセックス、暴力関係の記事を書く、ジャーナリスト2人の対談。日本が1990年代をピークにデフレ、長期の不況という失われた20年を経て、先進国の中で、突出して貧しくなった。近年、社会学者などがセーフティーネットとしての風俗業などについて大きな関心を示している。私もその点では大いに関心を持っていたため、ラジオで、紹介されたことを機会に読んでみた。内容としては、学術的な客観性や具体性に乏しい。その一方、学者や政治家に比べ、対象である風俗嬢などに目線が近く、裸の現実を突き付けてくる。生活保護などを受けようとしない彼女らの存在を理解する意味でも、筆者たちの主観的な感じ方が、必要とされるのだろうと思わせられた。 ただし、問題の解決方法などを考えるためには、より客観的な文献の登場が望まれる。
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いろんな意味で衝撃的だった。 自分がいかに狭い世界にいたかを思い知る。 (とは言え、私はエリートではありません。) 『中年童貞』という言葉を見て、 「あーー。いるいるーー。」と思ってしまった。 (介護業界ではありません。普通の企業です。) 嫉妬深くて、愚痴・悪口が絶えなくて。 ...
いろんな意味で衝撃的だった。 自分がいかに狭い世界にいたかを思い知る。 (とは言え、私はエリートではありません。) 『中年童貞』という言葉を見て、 「あーー。いるいるーー。」と思ってしまった。 (介護業界ではありません。普通の企業です。) 嫉妬深くて、愚痴・悪口が絶えなくて。 それでいて、オレ様系ハラスメントの主。 この本のことは、書こうかどうしようか迷いましたが・・・ ワードがキレッキレであることは間違いありません。 私が今、思う、ヤバい職業 教師・銀行員・介護職・警察官 人間破綻してる人、多いよね・・・ 3 5 16 18 19 21 24 31 32 35 36 39 40 42 44 47 58 68 93 98 99 102 105 117 120 125 165 183 185 193 199 200 201 205 207 210 211 216 232
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教育、性産業、福祉・介護、この3つのつながりとその悲惨な状況、平成日本、見も蓋もない話、出口のない、答えの見つからない絶望的な話、中村淳彦と鈴木大介の二人が語ります。2005年、裸の世界が普通の女性だらけになって、売春からもこぼれ落ちる女性たち。AV~風俗~売春。何百万円と言う奨...
教育、性産業、福祉・介護、この3つのつながりとその悲惨な状況、平成日本、見も蓋もない話、出口のない、答えの見つからない絶望的な話、中村淳彦と鈴木大介の二人が語ります。2005年、裸の世界が普通の女性だらけになって、売春からもこぼれ落ちる女性たち。AV~風俗~売春。何百万円と言う奨学金の返済のため一流大学からどっと押し寄せる女子学生たち。ドミノ式にはじかれていく女性たち・・・。国は介護現場に中年童貞や外国人労働者の雇用を進めているが、コミュニケーション能力の高い風俗嬢を雇用すべきではとの提言も。
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・本書を読んで感じたが、本当の闇は見えない部分にあるということ。貧困や女性の風俗などの問題も、可視化されている部分は氷山の一角にすぎないにもかかわらず、そこを大きく捉えてしまう。
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お二人とも貧困と性について多くの取材と著作を重ねており対談も面白い。 性を金銭化できるうちは貧困層に至らぬがそこからも滑り落ちると…。 中村氏については中年童貞で鈴木氏については家出少女から其々の考えが伺えるが読んでいくうちに日本の未来は深い穴倉の底にある様に感じた。
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