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拡張するテレビ の商品レビュー

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4件のお客様レビュー

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2020/10/25

「テレビ」というと「放送」のことなのか?それともただの「受像機」なのか?、はたまたチューナーすらない「モニタ」なのか? そもそも定義付けすることに全く意味が無いが、そういう幻想に、我々自身が縛れていると思う。 この本の帯に書かれていることが明快。 1「スマホはテレビ」 2「ネット...

「テレビ」というと「放送」のことなのか?それともただの「受像機」なのか?、はたまたチューナーすらない「モニタ」なのか? そもそも定義付けすることに全く意味が無いが、そういう幻想に、我々自身が縛れていると思う。 この本の帯に書かれていることが明快。 1「スマホはテレビ」 2「ネット配信も番組」 3「動画コンテンツはCM」 結局、今後「映像」とは、メディアとか伝送路とか意味をなさなくなる。 「映像」は、「コンテンツ」というかもしれないし、「番組」というかもしれない。 それが、映画館で見ようが、今まで通りテレビで見ようが、もちろんスマホで見ようが、「映像」は「映像」なんだ。 全部まとめて「映像」を「番組」と呼んじゃっていいんじゃないか?ということ。 そして、そんな「番組」を見る機械は、どんな機械だろうと「テレビ」と呼んでいいのではないか? 大体、現代人が肌身離さず持ち歩く「画面」は「スマホ」なんだから、「スマホ」は最早「テレビ」と言っていいのだろう。 これが1と2の理屈だ。 3番目の理解が一番難しいが、この本で詳しく解説している。 ここは小川が最近仕事で感じていたことと、ほぼイコールだった。 番組の間にCMが挿入されるが、そんなものは最早見られなくなっているのはみんな気付いている。 それでは映像の中に忍ばせようと、「PPL」とかあるが、これもどこまで認知されるかは不明だ。 企業は「何を伝えるか」というメッセージを明確化して、そのコンセプトを具現化したものを映像化しなければならない。 もちろん、30秒のCMの形式もあるだろうし、番組の形式とするかもしれない。 そして、それら映像のコンセプトを崩さずに、様々なメディアを通じて、メッセージとして真摯に伝えていく。 つまり「映像作って、ハイ終わり」でなく、もっと宣伝しなくちゃ行けないの。 こう書くと「大量投下すればいいの?」となるが、そういう事ではない。 ソーシャルをうまく利用して、分散させつつ、コンテンツそのものを認知させて広げていく方法。 「オムニチャンネル」もその一つだが、その方法論をもっともっと進化をさせる必要がある。 映画だけでなく、番組でも、企業の映像でも。 ここは単純な話ではない。 是非この本を読んで感じてほしいところ。 (2016/8/20)

Posted byブクログ

2020/09/05

最新の話題(今見てもトピックスとしては古くない)の割に、内容が薄い。事例で大半を埋めてて、それに対する示唆がほぼない。

Posted byブクログ

2016/08/10

AbemaTVのダウンロードが昨今600万を超えたとかが、話題だが、Netflix、HuLu、BeeTVにいたるまで、TVを見る行為の多様化、Wスクリーン化について説く。自分はTVをスマホで見る習慣はあまりなく、電車の中で新聞を紙で読んでいるめずらしい人でもあり、でも、電車の中で...

AbemaTVのダウンロードが昨今600万を超えたとかが、話題だが、Netflix、HuLu、BeeTVにいたるまで、TVを見る行為の多様化、Wスクリーン化について説く。自分はTVをスマホで見る習慣はあまりなく、電車の中で新聞を紙で読んでいるめずらしい人でもあり、でも、電車の中で、TVドラマや動画を見ている人のいかに多いことかは感じている。LINEやFBなどのSNSを見ている人と同じくらいTVを見ているのではないか。今後のTVのあり方が気になる一冊。

Posted byブクログ

2016/11/23

2011年に出版した『テレビは生き残れるのか』の冒頭で、境さんは太字で強調した文字で次のように書いた。 「おそらくこれから十年間ぐらいかけて、ぼくたちとテレビの関係は大きく変わっていく」 それからちょうど半分の五年が経った2016年に出されたのがこの『拡張するテレビ』になる。...

2011年に出版した『テレビは生き残れるのか』の冒頭で、境さんは太字で強調した文字で次のように書いた。 「おそらくこれから十年間ぐらいかけて、ぼくたちとテレビの関係は大きく変わっていく」 それからちょうど半分の五年が経った2016年に出されたのがこの『拡張するテレビ』になる。そのときから、NetflixやTVer、Abema TV、LINE LIVEなどが新しく出てきて、映像配信のIPシフトが始まっている。「それから今日までの間に、映像文化を取り巻く状況は大きく変わり始めた。執筆当時に”こうなる”と予測したことは、予測を超えてあらかた起きてしまった気がする」というように、十年を経たずしてテレビとの関係が変わっていることをぼくたちは実感している。そして、またそのことについての世代間の認識の差がさらに大きくなっていることも、多くの人が気付くようになってきた。我々の世代の「テレビ」について語った次の一言が印象的だ -「テレビについて語ると私の世代はどうしてもそこに情緒的な感情を込めてしまう。自分という存在の成り立ちとテレビが密接に結びついているからだ。日本でのテレビの強さとは、そうしたことにあるのだろう。人々の精神と非常に強く結びついたシステムなのだ」。この情緒的な結びつきは、ネット/スマホ中心の世代では劇的に変わろうとしている。この本の最初に紹介される、『アメトーーク!』見てます、と言ってYouTubeを見せる若者がその典型的な事例だ。 前著と今著との五年の間に境さんの環境も変わった。この本の中でも触れられているとおり、ソーシャルメディアを通してメディアコンサルタントととしての地位を確立し、そして再び独立した。自分も、境さんのTwitterをフォローし、Facebookでもつながり、有料マガジンMedia Borderにも登録した。だから、この本に書かれてあることはもしかしたら読んだことがある内容かもな、と思うところも多かった。もちろん、それは境さんの影響を受けて、境さんの主張をすんなりと受け入れてしまう素地ができてしまったからなのかもしれない。しかし、それよりも境さんの主張のコアは前著以来やはりほとんど変わっていないからかもしれない。 内容の中では、それらが出てきたときにはテレビの見方を変えるかもしれないと思ったTuneTV、みるぞう、ピーチク、wiz tvなどのソーシャルテレビアプリがほとんどうまくいかず廃れていったことが個人的には想定外だった。海外でもYahoo!に買われたIntoNowや、GetGlue、Miso TVなどのソーシャルTVアプリも同じような状況のようだ。これはスマホが想定されたセカンドスクリーンではなく、ファーストスクリーンとして日々の生活の中に入ってきていることと関係しているのだろう。 『テレビは生き残れるのか』に書かれた次のメッセージは変わりない -「テレビの力はこれから、弱くなってしまうだろう。ぼくたちはそこからもう逃げられそうにない。けれども、テレビによって培われたこの国の創造性は、これからまた別の新しい舞台で発揮されていくのではないか」。 それはスマホの劇的な浸透によって加速された。境さんが「スマホがファーストスクリーンで、テレビがセカンドスクリーン」と呼ぶのがこの五年間の本質的な変化を表している。 いわゆる放送としての「テレビ」とコンテンツとしての「テレビ」が一体となり、我々の情緒と深く結びついた「テレビ」は徐々に解体されていくのだろう。ただ、拡張する「テレビ」の担い手としてテレビ局は生き残っていくことができると。そのためには放送中心のテレビからコンテンツ中心のテレビに変わる必要があると説く。境さんは前著のときから一貫してクリエーターに対して応援する側に回っている。そして主に彼らに対して「テレビをどうすべきかを考えるのではなく、スマホをファーストとした時にテレビがどんな役割を持てるか考えるべきだ」と提案している。そのときにビジネスはフロー型からストック型にシフトしていくはずで、その変化に合致するビジネスモデルを構築していくことが重要になるだろう。そのときに鍵になるのはやはりスマホになる。『テレビは生き残れるのか』から五年後の今、多くの人がそのように考えているはずだ。「ぼくたちとテレビの関係は大きく変わる」と言った十年後、東京オリンピックを経た日本でその変化は完成しているのかもしれない。 この分野に関係する人がよくよく意識をしなければならない要素にあふれている本だと思う。 ---- 『テレビは生き残れるのか』のレビュー http://booklog.jp/users/sawataku/archives/1/4799310356

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