1,800円以上の注文で送料無料

バットマン:ダークナイト・リターンズ の商品レビュー

5

1件のお客様レビュー

  1. 5つ

    1

  2. 4つ

    0

  3. 3つ

    0

  4. 2つ

    0

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2009/10/04

以後のアメコミ作品に多大な影響を与えたと言われる作品。ってもアメコミというジャンルにあまり馴染みがなく興味のない人(自分含む)にとっては、んなことはどーでも良いことですが・・・年老いて引退したかっての英雄が、日常に身を置くものの未だ抱えた狂気と焦燥感とに悩まされ、重い体を引きずり...

以後のアメコミ作品に多大な影響を与えたと言われる作品。ってもアメコミというジャンルにあまり馴染みがなく興味のない人(自分含む)にとっては、んなことはどーでも良いことですが・・・年老いて引退したかっての英雄が、日常に身を置くものの未だ抱えた狂気と焦燥感とに悩まされ、重い体を引きずりつつも再起を図り、再度街に蔓延る悪を駈逐する戦いへと身を投じるも、(表面上は)モラルと常識と法とを第一とする多様化した社会においては、年老いたかっての英雄を狂人でパラノイアの犯罪者として断罪し、排除を目論む。その一方、社会は(かって英雄が捕らえたハズの)凶悪犯罪者達(ジョーカーら)を精神病患者として扱い社会へと復帰させ、更に政府はもう一人の英雄スーパーマンを英雄への刺客として差し向けるのだった・・・作者であるフランク・ミラーは、現代において従来のアメコミ的な能天気なヒーロー像を成立させることの困難さと愚かさについて熟知しており、逆説的に多様化した社会的視点からバットマンという存在を捉えることで、真にダークヒーローたるバットマンという存在を浮き上がらせており、読後に抱く印象、感情は決して単純なモノにはならないであろう、哲学的、啓蒙的な一冊となっている。また 日本語版の翻訳には映画評論家、特殊評論家の肩書きを持つ柳下毅一郎が携わっており、より病的で神経症的な世界観作りに一役買っている。現在では既に廃刊している為入手は困難だが、万が一古書店等で見つけ状態と値段が妥当でさえあれば、購入する価値は十二分にあると思われる。

Posted byブクログ