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水の都 黄金の国 の商品レビュー

3.3

10件のお客様レビュー

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2020/11/25

時は明治の頃、水の都ヴェネツィア。亡き旧友が没したこの地に日本語講師として赴任した主人公が、旧友を知る下宿先の青年と共にこの地で起きる怪事件にかかわる―― 三木先生の作品は、青年が、もう一人の青年に心酔して慕う関係性を描かれる事が多い印象ですが、今作はちょっと変わってて、心酔先...

時は明治の頃、水の都ヴェネツィア。亡き旧友が没したこの地に日本語講師として赴任した主人公が、旧友を知る下宿先の青年と共にこの地で起きる怪事件にかかわる―― 三木先生の作品は、青年が、もう一人の青年に心酔して慕う関係性を描かれる事が多い印象ですが、今作はちょっと変わってて、心酔先の相手が既に死没してるという状況。そこで残された、同じ痛みを持つ二人の青年の関係がどう進展していくのか…というワクワク感が良かったですね。

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2019/04/08

明治時代に日本語講師としてヴェネツィアに赴任した誠次郎が、さまざまな事件を体験する短編集。 ヴェネツィアの風景や人々の人情が美しくしんみりする話。ゴンドラに乗った仮面姿の怪人が金貨をばら撒くなんて想像するだけで楽しい。最初は頼りなさげだった誠次郎が成長していくのもよかった。前任者...

明治時代に日本語講師としてヴェネツィアに赴任した誠次郎が、さまざまな事件を体験する短編集。 ヴェネツィアの風景や人々の人情が美しくしんみりする話。ゴンドラに乗った仮面姿の怪人が金貨をばら撒くなんて想像するだけで楽しい。最初は頼りなさげだった誠次郎が成長していくのもよかった。前任者の清人について描写があまりないので、それほど皆に慕われるのがピンとこなくて、そこは残念。

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2017/06/08
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※このレビューにはネタバレを含みます

ヴェネツィアを舞台に、日本語講師として滞在中の誠次郎を探偵役として、様々な事件の謎解きを描く。 富豪の人探し、ヴェネツィア版ねずみ小僧の登場、カサノヴァの異名を持つ謎の人物と人間消失、ガリレオの望遠鏡に纏わる伝説と人間消失その2。 ミステリーとしては軽い。 帝都シリーズを思わせる、友情ともそれ以上とも付かない萌え関係。誠次郎のキャラクターがやや薄いのが残念。シリーズとして続くのなら良いけれど。今は亡き清人を思い続けながらも誠次郎に傾倒していきそうなルカが切ない。

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2017/05/06
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

作中でルカが指摘されているし本人も自覚している、分かったうえで書かれているんだけど、誠次郎と清人を比べるのはあまり良い気分ではないかな。最後まで読めばちゃんとルカの気持ちも分かるんだけど、若干のもやもやは否めない。

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2018/09/27

明治時代とか、軽い謎解きとか、好きだけど 清人をリスペクトしまくるルカとか必要かな? 物語に絡んで来るのかと思えばそうでもないし 中途半端なBL要素っぽさが、却って邪魔 物語としては、ない方がすっきりすると思う

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2017/01/21

ヴェネツィアと日本。 明治時代に日本から日本語講師としてヴェネツィアにやってきた誠次郎は、下宿先の料理人ルカと共に事件の謎を解いていく。 三木さんの描く、このつかず離れずみたいな男子2人の関係と気持ちのいい読後感の話が大好きです。

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2016/10/04

明治のはじめ、遠いヴェネチアで日本語を教える日本人。 セイが不思議な物事を解き明かす。 日常系ミステリー。 町並みがとてもきれいです。

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2016/09/15
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

【収録作品】黄金の国/水の都の怪人/錬金術師の夢/新地動説/エピローグ   *異国の地で亡くなった幼なじみ・清人の後任としてイタリアに渡り、日本語教師となった誠次郎。下宿先の料理店で働くルカは清人に心酔しており、なにかと比較する。そんななかで誠次郎は、見初めた花売り娘を探す富豪、金貨をばらまく怪盗、カサノヴァに擬せられる伊達男、望遠鏡を逆さにして覗いたあとの人間消失といった事件に巻き込まれる。だんだんと誠次郎と打ち解けつつ、清人を忘れてしまうのではないかと恐れるルカの迷いに、若者らしい潔癖さが感じられ、ほほえましい。

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2016/09/11

読み飛ばしてしまったのか、2話まで時代がよくわかんなかった。現代かな? 近代かな?って。現代でもそういう表現することあるから。 2話で近代かとわかったのはいいのだけれど、清人を「清の人」としばしば読んでしまい、そうよね極東だもんね、ヴェネツィアの人にはごっちゃになるかもね、なんて...

読み飛ばしてしまったのか、2話まで時代がよくわかんなかった。現代かな? 近代かな?って。現代でもそういう表現することあるから。 2話で近代かとわかったのはいいのだけれど、清人を「清の人」としばしば読んでしまい、そうよね極東だもんね、ヴェネツィアの人にはごっちゃになるかもね、なんて解釈してとんだ斜め上の読み方をしておりました。なにやってんだろ。 セリフでは人々は生きているんだけれど、地の文が音のしない無機質で突き放した冷静さを常に保ち、独特の雰囲気を作り上げているのは作家さんの多分特徴で、 読んでる方も常に客観的に誰かに入れこむことなく、世界の上からながめることができて。 それはまた、感情の自由度を高めることにもつながって。 作者に押し付けられることのない、自分自身の感じる意思を持つことができて。 で、まあ、淡々と終わっちゃうのかなあ。1冊が続編のための伏線とかだったら少々アレかなあ……と油断させておいて 僕はね、エピローグでやられましたよ。ああもう! (´;ω;`)ブワッってこのためにあるんだってもんですよ。ちょっとクヤシイ。 おかげでそっとページを閉じることができたんで嬉しいんですけれど、ああやっぱり1冊通してちゃんとお話になってたんだなあってそういうのも。 日本・フランス・イタリアときて……次はどこかな? 次作も楽しみです。

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2016/08/02
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

明治時代のヴェネツィアを舞台に日本語講師の誠次郎と下宿先の料理店で働くイタリアの青年ルカが謎を解いていく話。 日本人に馴染みの深いマルコ・ポーロやガリレオが題材なので、歴史に弱い私でも読みやすい。 共通の友人を失った二人が悲しみを乗り越えようと葛藤する様子が切ない。 変わることを恐れるルカに少しずつ語りかける誠次郎が温かく優しい。 決して叶う事のない夢だったけど、幸せな夢だった。

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