ペリリュー ─楽園のゲルニカ─(1) の商品レビュー
先日、かつて日本軍が空爆を行った豪州・ダーウィンを訪問し戦争跡地を見てきた。一番心に残ったのは真っ青な空と海、寂れた戦車に絡まる植物の緑の鮮やかさと湿度90%超のうだるような蒸し暑さ。この海のさらに先の島々で、これと似たような環境で、日本軍の壮絶な戦いがあったのだろうかと思いなが...
先日、かつて日本軍が空爆を行った豪州・ダーウィンを訪問し戦争跡地を見てきた。一番心に残ったのは真っ青な空と海、寂れた戦車に絡まる植物の緑の鮮やかさと湿度90%超のうだるような蒸し暑さ。この海のさらに先の島々で、これと似たような環境で、日本軍の壮絶な戦いがあったのだろうかと思いながら海辺を眺めていた。 そのような体験が最近あったから尚更だと思うが、この漫画で描かれる戦場の景色が異様にリアルに感じられて、泣きながらでないと読み進められなかった。まるで自分もペリリュー島にいるかのようで。絵がデフォルメされていて多少表現がやわらかくなっていたから助かった。ペリリュー島の戦いで、守備の中核を担ったのは私の故郷の部隊だったことも驚きだった。この物語があまりに自分に迫りすぎていて、ちょっと感想がまとまらない。 「これからの人たちは戦争がどういうものかを知らないまま、国際社会と向かい合っていかなければならない。そのことが心配だ。」と、外交官としてのキャリアが終盤に差し掛かったとある国の大使が話していたのを聞く機会があり、ずっと記憶に残っている。全体と個人の話は切り離して考える必要があるが、そうだったとしても、日本人としてペリリュー島をはじめ戦争の現場で何が起こっていたのかを知ることは大切なことだと改めて思う。
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フィリピンを攻撃するための基点として米軍が狙うペリリュー島。そこを死守しようとする日本軍。 米軍の艦砲による攻撃、そして上陸と続き、日本軍はかなりの死傷者を出してしまった。 主人公・田丸の所属する部隊の隊長も戦死し、特攻を免れた生存者は、伍長と行動を共にするのか・・・。 可愛いタッチの絵だが、かなり厳しい状況が描かれている。 まずは淡々と読み進める・・・。
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アニメ映画にもなったペリリュー。 まず、緑色の楽園らしい風景と、かわいい絵柄で描かれたキャラクターが目に飛び込む。 この作品のタイトルを知るまでは、ペリリュー島のことを知らなかった。 楽園と呼ばれた島。 この時代に、12000人の日本兵と米国兵が戦いに赴き、日本兵が生存したのは...
アニメ映画にもなったペリリュー。 まず、緑色の楽園らしい風景と、かわいい絵柄で描かれたキャラクターが目に飛び込む。 この作品のタイトルを知るまでは、ペリリュー島のことを知らなかった。 楽園と呼ばれた島。 この時代に、12000人の日本兵と米国兵が戦いに赴き、日本兵が生存したのは34人だった。 玉砕の島、とか呼ばれているとのこと。 あの時の戦争について、こうした漫画などを元に関心を寄せることは多い。 本作も戦争を考えるきっかけになるのに十分な人間のドラマが描かれている。 歴史上の数字のみだと、たくさんの人が戦争して死んだんだなと省略してしまう。 歴史を学ぶのにはそれでいいと思う。 けれど、戦争を知るというのは、戦争に巻き込まれた人々を知ることでもある。 どんな気持ちで戦争の渦中にいたのか。 世界でも紛争が絶えない中、過去の日本の人々に思いを馳せることも大切だと思う。 デフォルメされたキャラクターはかわいらしく、戦いの凄惨さを和らげてくれる。 そのため、普通の戦争漫画よりは読みやすいと思う。 けれど、内容的にはかなり辛い。 あっけなく何人死んでしまったか。 漫画家志望で、将来への希望を抱く田丸のもしかしたら死ぬのかもしれないという予感がきつい。 明日の自分を望めないけど、出てくるのは家族の名前…。 田丸は死んだ仲間の最期を伝える役割をもらう。 漫画の中ではまだ一巻なのに、たくさんの人が亡くなっていく。 それぞれの最期はあっけなく訪れる。 自分が何かよくわからないものに巻き込まれて、無意味に死んでしまうことを想像すると、せめて何か残して死にたいと思うのも当然だと思う。 彼らの死には意味がないとは言いたくない。 漫画というフィルターを通し、当時あった出来事に思いを馳せる。たくさんの人が死んだ戦争。作中の功績係と同じように、脚色して、悲惨さを抑えているのかもしれないが、当時死んでいった若者たちを数字に置き換えるのではなく、生きた人間として捉え直すことは、鎮魂の意味もあると思う。 まだまだ辛いシーンは続くと思うが、見届けていきたい。
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画風が可愛いからなんとか読み進められる感じ。 死際を犬死と思わせないようにという気遣いで 話を創作して遺族に伝えるというのが なんとも言えない。 彼を死に追いやったとも言える父の最期の話は 果たして真実だったのかどうか。 美しい楽園のように思えた島が 爆撃で滅茶苦茶にされる。 それが戦場といえばそれまでではあるが。 上官がいなくなった時の行動も人それぞれで 思うところがある。
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すばらしい。面白いしテーマも良い。 途中からウォーキングデッドを見ているようだった。ゾンビの襲撃をかいくぐりながら物資を調達しに行く感じ。ときに味方がゾンビになってしまう感じ。
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劇場版の公開に合わせて無料公開されていたので、失敗の本質で興味を持ったこちらを。 可愛い絵柄で、悲惨な戦争の様子を理解できてとても良かったです。戦略の失敗は戦術ではどうやっても取り戻せないを絵に描いたような状況で必死にもがく様子が伝わります。
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総員玉砕せよみたいな話、可愛い絵柄で容赦ない漫画が好きで読んだ。 読んでてまだ戦うの?いつまで戦ってるんだろう…?と少し飽きそうになることが多々あった。でも実際の戦争はこんな感じなのだろうと思うとぞっとする。
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文化放送 「村上信五くんと経済クン」 ゲスト 武田 一義 さん (2025年11月15日放送) (グラゼニ+17) (キングダム+56) (ペリリュー+1) (漫画も入れると219)
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父のように勇敢に死にたいと言った小山くんがスコールの後の空襲で足滑らせて頭打って死ぬ。 小山くんの死を嘘くさく英雄談にして遺族に知らせる功績係。あれ?小山くんのお父さんも本当は?とんでもないことをしたしまったんじゃないか。 たまたまそこにいてたまたま当たって死ぬ。突然に。さっきそこにいた人たちが。 僕もあんなふうに死ぬかもしれない。 虹の下の凄まじい轟音と悲鳴と叫びと。血と火薬の匂いと。どんな風景かと想像する。 瀕死の仲間の銃の暴発で死ぬ分隊長。25歳。2人の子供。 兵士にもいろんな人がいる。 戦場のリアル。最後の一人まで戦い続ける任務。
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最新巻まで読了 登場人物が可愛いイラストで描かれているが、それ以外は残酷にある意味忠実に近く描かれていると思う。 取材に協力して下さった、90半ばまでご存命の方たちの命の繋ぎ。 当たり前に隣にいた人たちがどんどん亡くなっていく。 「功績係」に任命された田丸氏(フィクション名)...
最新巻まで読了 登場人物が可愛いイラストで描かれているが、それ以外は残酷にある意味忠実に近く描かれていると思う。 取材に協力して下さった、90半ばまでご存命の方たちの命の繋ぎ。 当たり前に隣にいた人たちがどんどん亡くなっていく。 「功績係」に任命された田丸氏(フィクション名)。 別の著書で、ペリリューのこと(その他の戦地も)読んだが「全滅」と描かれている。 彼らはただ命を賭したわけではない。 無念の死もたくさんある(不慮の事故、飢餓、病気、身内からの…など) 人間が人間でなくなる、それが戦争なのかも。 実際、敵弾を受けて殉死した方って数%と聞く。 国が違えど、特にアメリカ兵との戦いで、最期の言葉は「ママ…」。 あるいは愛する人の名を呼び息絶える。 戦死は名誉と洗脳され、それを信じて突き進む人たち。 防空壕に逃げん込んた日本兵たちのアメリカ兵からの焼き払い、それだって簡単に「酷い」とは言えない。 彼らにも事情がある。 もしからしたらそれは自分の壕だったかもしれないのだ。 平和を祈ることも大事だし、戦争が悪いこと、というのもわかる。 でもその前にもっと知らなければいけないこともあると思う。 最近小中学校で、先生の働き方改革で「平和登校日」がなくってきているとも聞く。 それでいいのだろうか… 遺族に送るため、あなたの息子や婚約者は名誉ある死を遂げたと記録する。 時には指の一部を切断したり。 跡形もなく木っ端微塵にされたら、届くのは死亡通達のみ。遺骨すら無い。 読み進めるのがしんどいがそれが戦争なのだと思う。
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