1,800円以上の注文で送料無料

落ちぬ椿 の商品レビュー

3.9

23件のお客様レビュー

  1. 5つ

    5

  2. 4つ

    7

  3. 3つ

    6

  4. 2つ

    0

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2020/09/21
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

常連のお客様で読書好きの方がいて、よく本の話題になって、紹介されたり、紹介したり。 今回の知野みさきさんの『上絵師 律の似面絵帖シリーズ』第1巻「落ちぬ椿」、良かったです。 私がきっと好きなテイスト、と教えてくれた通り。とてもいい本でした。 時代小説、女性が主人公、手に職を持とうと精進します。 父母が次々なくなるのですが、そこにも伏線の謎が。 近所に住む面々もキャラクターが深く表現され、 幼馴染との関係も大切な軸となっています。 着物の生地に絵を描く上絵師ですが、まだ一人前とは認められていません。 でも、似顔絵が上手なので、しばしば頼まれそこでもわずかではありますが収入が得られます。 21歳の主人公律は、10歳にも満たない弟、慶太郎とともぬ暮らしています。 第1巻からギュギュギュッと話が詰まった読み応え十分な作品!

Posted byブクログ

2020/02/09

 時は江戸時代。着物や商人の前掛けなど、布に家紋や絵を描く上絵師として自立を目指す女性職人の活躍を描く短編集。  シリーズ第1作目となる本作は、主人公の律がなぜ上絵師として独立しようと決意したのか(江戸時代においては女性は若くして嫁ぐため、女性の職人は珍しい)、その経緯と苦悩が丹...

 時は江戸時代。着物や商人の前掛けなど、布に家紋や絵を描く上絵師として自立を目指す女性職人の活躍を描く短編集。  シリーズ第1作目となる本作は、主人公の律がなぜ上絵師として独立しようと決意したのか(江戸時代においては女性は若くして嫁ぐため、女性の職人は珍しい)、その経緯と苦悩が丹念に描かれている。また、上絵師を目指す傍ら、ひょんなことから始めた似面絵(似顔絵)が、様々な依頼解決の手掛かりになるというストーリーも見逃せない。上絵師として成長していく姿と似面絵描きとして活躍する姿の複線構成になっているので、どちらに比重を置いて読むかで、面白さが変わってくるように思う。  依頼解決なのでミステリー要素が強いのかと思ったが特に複雑な要素はなく、どちらかというと人情色がかなり濃く出ており江戸町人の人情と生活感が存分に味わえる作品という印象を持った。  「時代物はちょっと苦手だな」と思っている人でも、すんなり読めて楽しめる作品だと思う。

Posted byブクログ

2019/12/08

先日、「つなぐ鞠」を先に読んでしまった。 作者知野みさき氏は、まだまだ、お若いのし、ミネソタ大学で、バンクーバー在住なのに、日本特有の色の名前や江戸時代の長屋風景など、さらっと、描かれている。 上絵師、そして、似面絵というものを、この時代、女性でも仕事の職人としていたのかどう...

先日、「つなぐ鞠」を先に読んでしまった。 作者知野みさき氏は、まだまだ、お若いのし、ミネソタ大学で、バンクーバー在住なのに、日本特有の色の名前や江戸時代の長屋風景など、さらっと、描かれている。 上絵師、そして、似面絵というものを、この時代、女性でも仕事の職人としていたのかどうかは、知らないけど、今までに読んだことの無い作風である。 それでいて、幼馴染の涼太との恋心を江戸っ子気風の律が、モヤモヤするところも面白い。 両親とも早く亡くなり、弟との生活をして行く律に、優しい亮太の妹 お香さんの気の配り方が、心優しく、ほっこり!兄との兄妹仲の良さの口げんかも、微笑ましい。 最初の読むべきであったかも、、、と、思いながらも、先に「つなぐ鞠」を読んだせいで、亮太と律の仲が、なるほどと、思いながら読み終えた。

Posted byブクログ

2018/11/13

L 上絵師 律の似面絵帖1 初作家読み。 なにか足りない。重厚感のなさなのか、薄っぺらさをぬぐえず。その理由を考えると、20歳を超えた娘が一人で職人と言っていたり(当然腕のなさは当人も承知しているわけだが)、やたらお茶飲んだり厄介ごとに関わって職人たる姿が乏しいことや、幼馴染...

L 上絵師 律の似面絵帖1 初作家読み。 なにか足りない。重厚感のなさなのか、薄っぺらさをぬぐえず。その理由を考えると、20歳を超えた娘が一人で職人と言っていたり(当然腕のなさは当人も承知しているわけだが)、やたらお茶飲んだり厄介ごとに関わって職人たる姿が乏しいことや、幼馴染が大店の葉茶屋の若旦那としては立ち位置がはっきりしないことや、若旦那が両親を母さま父さまと呼んでいる違和感や、律が描いた似顔絵の当人が都合よく身近な人間が見かけるとか。御都合主義なところが鼻につくのかな。 そんで母を辻斬りで亡くしていて犯人探しとか、父親の死も疑念がありそうだし、更に自分の若旦那への恋心ってどんだけ詰め込めば気がすむんだ!といいたい。 職人語るのにそんなふらふらでいいのか。 いやーやっぱり詰め込みすぎで軽くなってる気がする。 事件はあるけど解決したらそれっきりだし。 ツッコミどころ満載。

Posted byブクログ

2018/10/12

内容(「BOOK」データベースより) 辻斬りで母を亡くし、上絵師の父も失意のうちに死んだ。律は、幼い弟のためにも、父の跡を継ぎ、布に家紋や絵を描く上絵師としての独り立ちを目指していた。そんな折、馴染みの同心が持ち込んだ似面絵に「私が描く方がまし」と口走り…。副業として請け始めた似...

内容(「BOOK」データベースより) 辻斬りで母を亡くし、上絵師の父も失意のうちに死んだ。律は、幼い弟のためにも、父の跡を継ぎ、布に家紋や絵を描く上絵師としての独り立ちを目指していた。そんな折、馴染みの同心が持ち込んだ似面絵に「私が描く方がまし」と口走り…。副業として請け始めた似面絵が、様々な事件を解決へと導いてゆく!恋に仕事に一途な女職人の活躍を描く新シリーズ。 平成30年10月9日~12日

Posted byブクログ

2020/07/19

読みやすくて一気に読めた。律が副業で描く似面絵が事件を解決に導く……というあらすじだけど、幼馴染の涼太にも特技があって、涼太もけっこう活躍してくれる。脇役もみんな良いキャラだ。二人の恋は切ないというかじれったいというか。今のところ律は、寒さに耐える残雪の「落ちぬ椿」だけど、この先...

読みやすくて一気に読めた。律が副業で描く似面絵が事件を解決に導く……というあらすじだけど、幼馴染の涼太にも特技があって、涼太もけっこう活躍してくれる。脇役もみんな良いキャラだ。二人の恋は切ないというかじれったいというか。今のところ律は、寒さに耐える残雪の「落ちぬ椿」だけど、この先はまた違う絵を描くようになるんだろうか。「落ちぬ椿」でも「絵師の恋」でも、脇役の類の台詞がすごくいい。

Posted byブクログ

2018/05/25

知野みさき 著「落ちぬ椿」、上絵師 律の似面絵(にづらえ)帖シリーズ№1、2016.7発行です。母は辻斬りに殺され、父も不審な死に方をし、9歳の弟慶太郎と暮らしている律21歳、上絵師として修業中、上手な似面絵が功を奏して事件などの解決に。律の幼馴染みで、今は茶屋「青陽堂」の若旦那...

知野みさき 著「落ちぬ椿」、上絵師 律の似面絵(にづらえ)帖シリーズ№1、2016.7発行です。母は辻斬りに殺され、父も不審な死に方をし、9歳の弟慶太郎と暮らしている律21歳、上絵師として修業中、上手な似面絵が功を奏して事件などの解決に。律の幼馴染みで、今は茶屋「青陽堂」の若旦那である涼太22歳の思いは律一筋。涼太の妹、香21歳は律と大の仲良し、相生小町と呼ばれ銀座の薬種問屋に嫁ぎ、兄涼太と律の気持ちを応援。律と涼太、お互いを思いつつ、身分の違いを越えられるのか、どうなのか、これからの進展が気になります!

Posted byブクログ

2018/02/25

亡き父の跡を継いで着物の絵付けをする上絵師となった律。だが、女であり、実績もない律には着物の上絵の仕事はなく、巾着や風呂敷などの小物の仕事を細々としていた。とあるきっかけから律は頼まれて似面絵(似顔絵)を描くことになり、それから副業として始めたその似面絵師の仕事から様々な事件に関...

亡き父の跡を継いで着物の絵付けをする上絵師となった律。だが、女であり、実績もない律には着物の上絵の仕事はなく、巾着や風呂敷などの小物の仕事を細々としていた。とあるきっかけから律は頼まれて似面絵(似顔絵)を描くことになり、それから副業として始めたその似面絵師の仕事から様々な事件に関わることになる。 幼馴染との身分違いの恋もからんで話は面白くなる。上絵師として一人前になりたいと思う律を応援したいと思いつつ、涼太と結ばれるのか、見合い相手の基二郎もいいじゃないかとも思えるし。続きが楽しみ。

Posted byブクログ

2017/11/15

シリーズ第一弾 母を辻斬りに殺され、父も疑問の残る事故死 幼い弟を育て、父の後を継ぐ律、彼女を助ける商家の跡取りとその妹、手習いの師匠、同心たちの手助けで真相に 似面絵で生計を立てながら?

Posted byブクログ

2017/07/05

内容(「BOOK」データベースより) 辻斬りで母を亡くし、上絵師の父も失意のうちに死んだ。律は、幼い弟のためにも、父の跡を継ぎ、布に家紋や絵を描く上絵師としての独り立ちを目指していた。そんな折、馴染みの同心が持ち込んだ似面絵に「私が描く方がまし」と口走り…。副業として請け始めた...

内容(「BOOK」データベースより) 辻斬りで母を亡くし、上絵師の父も失意のうちに死んだ。律は、幼い弟のためにも、父の跡を継ぎ、布に家紋や絵を描く上絵師としての独り立ちを目指していた。そんな折、馴染みの同心が持ち込んだ似面絵に「私が描く方がまし」と口走り…。副業として請け始めた似面絵が、様々な事件を解決へと導いてゆく!恋に仕事に一途な女職人の活躍を描く新シリーズ。

Posted byブクログ