「承認」の哲学 の商品レビュー
実に刺激的な問題設定で中身を成す議論もわかりやすい。物静かなトーンに著者の誠実さがうかがえる。だが、書かれていることがらを追おうとしてもどこか隔靴掻痒に感じる。ひとえにこれはぼく自身がこの本で中心的に引かれているホネットやアドルノを知らないからというのもあるのだろう。だが、著者の...
実に刺激的な問題設定で中身を成す議論もわかりやすい。物静かなトーンに著者の誠実さがうかがえる。だが、書かれていることがらを追おうとしてもどこか隔靴掻痒に感じる。ひとえにこれはぼく自身がこの本で中心的に引かれているホネットやアドルノを知らないからというのもあるのだろう。だが、著者の議論がまだまだここから伸びを見せるのではないかという「予感」にとどまっている印象は否めない。心理学的につなげていくのか、社会学や政治哲学に接続していくのか。その意味ではなかなか「惜しい」1冊のようにも。いつか再チャレンジするかな?
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「承認をめぐる闘争」を継続している限りにおいては自由にはなりえず、やはり最終的には「承認からの逃走」が必要になると思う。が、それは個人の生き方の問題であって、「社会的自由」には「承認をめぐる闘争」は必要悪として継続するのだろう。で、その答えが「社会主義」なのか否かはよくわからない...
「承認をめぐる闘争」を継続している限りにおいては自由にはなりえず、やはり最終的には「承認からの逃走」が必要になると思う。が、それは個人の生き方の問題であって、「社会的自由」には「承認をめぐる闘争」は必要悪として継続するのだろう。で、その答えが「社会主義」なのか否かはよくわからないが、自由主義や平等主義の歯止めにはなるのかもしれない。ただし、「承認をめぐる闘争」において公私の分断問題は未解決なままだし、共同体の構成員としていかにあるべきか(というか振舞うべきか)は別途処方箋が必要だろう。あとは日本には社会とは別に「世間」があるので、西欧流思想のローカライズという厄介な問題も残っている気がする。
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この本では、アクセル・ホネットの思想を解説している。ホネットは、人間は社会的存在であり、他者との関係の中で相互の承認を求めて闘い続ける(=承認をめぐる闘争)存在とみなす。その承認論における承認の型として、承認は大きく愛、人権尊重、業績評価に分けられる。このホネットの承認論について...
この本では、アクセル・ホネットの思想を解説している。ホネットは、人間は社会的存在であり、他者との関係の中で相互の承認を求めて闘い続ける(=承認をめぐる闘争)存在とみなす。その承認論における承認の型として、承認は大きく愛、人権尊重、業績評価に分けられる。このホネットの承認論について、その承認論が形成される思想的背景や、ホネットの体系から見た社会主義などへの展開について論じる。 愛とは何かについて、承認という観点は示唆的だった。 内容としては、文章がだらしなく、まとめ方が散漫だと思う。そして、疑問文を延々と続けるのはやめろ。言い切れ。
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