冬の王 の商品レビュー
かの文豪シェイクスピアも、その治世のあまりの酷さに、戯曲化するのを忌避したという暴君「ヘンリー七世」の生涯を丹念に描いた超力作。 たしかに、ヘンリー七世は単なる強欲な守銭奴兼独裁者で、さして興味を惹かれるところなど無かったのだけれど、 ...いや、その悪役非道っぷりもけっこう愉快...
かの文豪シェイクスピアも、その治世のあまりの酷さに、戯曲化するのを忌避したという暴君「ヘンリー七世」の生涯を丹念に描いた超力作。 たしかに、ヘンリー七世は単なる強欲な守銭奴兼独裁者で、さして興味を惹かれるところなど無かったのだけれど、 ...いや、その悪役非道っぷりもけっこう愉快だったけど、 その暴政ゆえに、下々の人間たちが、いかにして権力にしがみついていたのか、 あるいは、王に対し反逆を試みたのか、 王に仕える人間たちの王権に翻弄される悲喜こもごもが、縦横無尽に詳しく綴られていて、読んでいて本当に楽しかった。 私人の日記や公文書からの史実の再現度がすごい。
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- ネタバレ
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これってフィクション扱いなんですねー。 ひたすら外堀を埋める事実の羅列が、延々と続いていた印象ですが。会話も一切ないし。30ページくらい原注と訳注がついてるし。二段組だし…(これは関係ないか)。 ヘンリー7世の次女・メアリー王女がカール5世と代理結婚した時点で「すわ、パレレルワールドものか!」と期待しましたが、最後にちゃんと(?)キャンセルされました。なーんだ。そりゃそうよね。
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テューダー朝初代ヘンリー七世治下のイングランド、特にその後半生を中心とした一冊。過酷な統治下の息詰まる空気すら伝わってきそうな詳細な叙述が凄い。初期テューダー朝の不安定な王権下で、その安定化や次代への継承がどのように進められていったかが詳しく書かれていて興味深かった。
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60ページで断念。出口さんのオススメだったが、本の厚さと登場人物の多さに負けて断念。世界の歴史を読み終えたらもう一度のぞいてみたい。
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