1,800円以上の注文で送料無料

世界「最終」戦争論 の商品レビュー

4.6

13件のお客様レビュー

  1. 5つ

    5

  2. 4つ

    4

  3. 3つ

    0

  4. 2つ

    0

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2016/07/16

日本はシンガポール化するのか? この章が一番面白かった。緊急事態条項を書き込むことによる憲法改正は、日本社会を独裁への道へと開くことになるかもしれないが、一方で、自民党は新自由主義的政策を決して手放そうとはしない。金儲けしながら独裁への道を開く。そのモデルとなっているのがシンガポ...

日本はシンガポール化するのか? この章が一番面白かった。緊急事態条項を書き込むことによる憲法改正は、日本社会を独裁への道へと開くことになるかもしれないが、一方で、自民党は新自由主義的政策を決して手放そうとはしない。金儲けしながら独裁への道を開く。そのモデルとなっているのがシンガポールな訳だが、そのモデルを日本に導入するにはかなりの無理がある。そもそも経済成長という幻想から離れ、どのような社会を築くことができるのかという問題提起を行っている。本書は、日本のことだけではなく、世界情勢(特に、フランスとアメリカの議論が多い)に広く目配せし、世界が第三次世界大戦に向かっているのではないかと言及している。対談形式で書かれているのですらすら読めた。

Posted byブクログ

2016/07/03

心に刺さったフレーズ ・~(内田)イタリア人は原理原則ではなく、人というものは~というような緩い倫理規範に従う。僕はそういう人間のほうが成熟していると思うんです。~ ・廃県置藩 ・定常社会への移行

Posted byブクログ

2016/06/23

東西の冷戦を終えて世界は平和へ向かっていくはずであった。しかし、各地での紛争は終わる気配を見せず、テロは頻発するようになっている。北朝鮮は今日もミサイルを発射したとの報道がある。日本の原発を目指すことなど朝飯前かも知れない。かつてヨーロッパの火薬庫と呼ばれたバルカン半島が、今度は...

東西の冷戦を終えて世界は平和へ向かっていくはずであった。しかし、各地での紛争は終わる気配を見せず、テロは頻発するようになっている。北朝鮮は今日もミサイルを発射したとの報道がある。日本の原発を目指すことなど朝飯前かも知れない。かつてヨーロッパの火薬庫と呼ばれたバルカン半島が、今度は朝鮮半島であってもおかしくはない。韓国がそしてアメリカが北朝鮮を攻撃し、やけになった北朝鮮が核兵器を使用し、ビジネスチャンスと思った一部の人間が油に火を注ぎ、第三次世界大戦がはじまる。そんなことあり得ないと思っていた。しかし、私の考えは甘かったのかもしれない。本書を読んでそう感じた。いろいろな文化を知り、共感はできなくとも、理解を示す必要がある。それぞれの文化を理解し、認め合うことはできるはずだ。ペットボトルのエピソード(日本人は自分の水に名前を書き、誰とでも分かち合う習慣のある現地スタッフはそんな人間とは仕事ができないと言って帰ってしまった。)や難民(どこかに行けば誰かが食べさせてくれると考える人々。そのかわり誰かが困っていれば助けてあげる準備ができている人々。)の話を読んでそう感じた。

Posted byブクログ