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脳が壊れた の商品レビュー

4.1

93件のお客様レビュー

  1. 5つ

    33

  2. 4つ

    25

  3. 3つ

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2016/09/25

脳梗塞で高次脳機能障害になった鈴木さんのルポ。本人自身の体験から語られているので、その辛さがよく分かります。 それでも面白おかしく書かれているので、気落ちすることなく読めます。 自分自身健康だと思っていますが、気をつけなあかんなと実感しました。 #読書 #読書記録 #読書倶楽部...

脳梗塞で高次脳機能障害になった鈴木さんのルポ。本人自身の体験から語られているので、その辛さがよく分かります。 それでも面白おかしく書かれているので、気落ちすることなく読めます。 自分自身健康だと思っていますが、気をつけなあかんなと実感しました。 #読書 #読書記録 #読書倶楽部 #脳が壊れた #鈴木大介 #2016年87冊目

Posted byブクログ

2016/08/31

フリーランスのルポライターが 41歳にして脳梗塞をおこした。 損傷を受けたのは右の側頭葉。 左の手指がうまく動かない。 左側空間無視。 注意欠陥。 感情失禁。 さまざまな症状に見舞われるものの 幸いにして文章をつづるための 理解力や分析力は無傷だった。 そこで彼の記者魂がさ...

フリーランスのルポライターが 41歳にして脳梗塞をおこした。 損傷を受けたのは右の側頭葉。 左の手指がうまく動かない。 左側空間無視。 注意欠陥。 感情失禁。 さまざまな症状に見舞われるものの 幸いにして文章をつづるための 理解力や分析力は無傷だった。 そこで彼の記者魂がさく裂した。 この一連のできごとをぜんぶ記録に残そう。 …という怒涛の闘病ドキュメントである。 彼はもともと著書のなかで 若者の貧困問題などを扱っていた。 リハビリの過程で彼は 自分自身の高次脳機能障害が 取材対象者の一部にみられた発達障害に近い、と気付く。 認知症の症状の一部に重なることも。 そして 脳の損傷による障害が こんなにも不自由で でもそれをうまく言語化できなくて とてももどかしくいらだつものだと悟る。 闘病ドキュメント、と書くと 壮絶で痛々しいもののように感じるかもしれないが 彼の書く言葉はユーモラスで ときおりくすくす笑ってしまうほどだ。 そして文章に勢いがあって 一度よみだしたらとまらない。 高次脳機能障害・発達障害・認知症にかかわる人々に 一読をおすすめしたい。 症状に対する理解がすこし深まる気がする。

Posted byブクログ

2016/08/28

脳梗塞になった著者の当事者感覚をライトに描く。脳梗塞になってなくても年取って漠然とした体調不良が続く自分にも共感するところ大。 何より全編に渡って愛があり希望があるので読後感が最高。

Posted byブクログ

2016/08/23
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

脳梗塞の原因が性格によるものと認識して、高次機能障害の後遺症と向き合いながら性格を変えていく。 奥さんのキャラクターもなかなか強烈で面白エピソードがあり笑えた

Posted byブクログ

2016/08/18

高次脳機能障害を持たない読者が読んだらどんな感想を持つのだろう。 僕自身は軽度な高次脳機能障害の当事者であり、筆者の経験が自分のそれと類似点がとても多いことに驚いた。リハビリが自分自身の再構築であったことも筆者と通じる部分が多かった。今まで、普通に出来ていた動作がいかに高度な動...

高次脳機能障害を持たない読者が読んだらどんな感想を持つのだろう。 僕自身は軽度な高次脳機能障害の当事者であり、筆者の経験が自分のそれと類似点がとても多いことに驚いた。リハビリが自分自身の再構築であったことも筆者と通じる部分が多かった。今まで、普通に出来ていた動作がいかに高度な動作であったかが、この本を読んでいても感じる部分。 身体の機能だけではなく、身近にある「当たり前」の価値が大きく変化する本になっていると思う。 僕自身が脳が壊れたことで気がついたことは高次脳機能障害は「後天的な発達障害」であるということ。繰り上がりの足し算が極端に苦手だったり(失算)、物事の手順がわからなくなったり(遂行障害)、軽い言語障害や失語も大半の人は気がつかないと思うが実は今もある。 ただ、一般的な発達障害と違うのは、「できた経験があり、ゴールを知っている」ということだろう。(計算であれば、計算はできないけれど手続きはわかるとか。) だから、そのゴールを目指して試行錯誤することができる(併せて出来なくなった自分と対峙する苦行はあるが…)。 逆に言えば、見えないゴールに向かってただただ、先に進め!と、特性(手続きが理解できない)を考慮せずに進まされているのが発達障害を抱えている人たちなのかもしれない(特に学校)。だからこそ、様々な局面で挫折感に苛まれることが多いのだと思う。個に重点を置き、社会とつなぐ支援の在り方を考えたい。 様々思う部分はたくさんあるが、この「見えない障害」を世に見えるようにしてくれた筆者には敬意しかありません。医療の発達で今後も増えるであろう高次脳機能障害や、生きづらさを抱える子ども・若者たちに更に支援や理解が深まって欲しいと思うばかりです。

Posted byブクログ

2020/10/26

ルポライターの著者が41歳で脳梗塞を発症し、治療からリハビリの過程で体験したことを当事者感覚で綴っている。不自由で不思議な体の感覚や、コントロールできない感情などをうまく言語化しており、プロのジャーナリストの凄さも同時に感じる。最後に、人の縁は具体的な資産だと主張していおり、周囲...

ルポライターの著者が41歳で脳梗塞を発症し、治療からリハビリの過程で体験したことを当事者感覚で綴っている。不自由で不思議な体の感覚や、コントロールできない感情などをうまく言語化しており、プロのジャーナリストの凄さも同時に感じる。最後に、人の縁は具体的な資産だと主張していおり、周囲にいる人の当事者への接し方についても教えてくれている。

Posted byブクログ

2016/08/17

衝撃のタイトル。41歳で脳梗塞を起こし、身体への後遺症は軽かったものの、「見えない障害」と言われる高次脳機能障害が残った著者の闘病ドキュメント。 持ち前の探求心で、これを「僥倖」と言い、入院中から言語化しようとする導入部分にはえ…と思うが、彼の脳自身がそれを必要としていたこと、退...

衝撃のタイトル。41歳で脳梗塞を起こし、身体への後遺症は軽かったものの、「見えない障害」と言われる高次脳機能障害が残った著者の闘病ドキュメント。 持ち前の探求心で、これを「僥倖」と言い、入院中から言語化しようとする導入部分にはえ…と思うが、彼の脳自身がそれを必要としていたこと、退院後の本当の闘いの辛さも克明に記録されている。 「なぜ僕が」という問いに対して、著者が辿り着いた答えに胸が詰まる。 p.217脳梗塞を経験しなければ、死ぬまで家族との対話をせずに終わったかもしれないと思うと、脳梗塞、そして背負った高次脳機能障害は、「黒字決算」だったと思う、と言える著者の心根、強さがなんとまっすぐなことか。

Posted byブクログ

2016/08/06
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

僕の愛読するモーニングのギャングースってマンガに絡んでいる鈴木大介さんの脳梗塞体験記。すごく面白い。脳梗塞体験記としては白眉ってそんなにあるんだか知らないけれど。

Posted byブクログ

2016/08/03

久しぶりに読後感が爽快な一冊。書評でサラッと読んではいたが、書店で帯に「41歳、脳梗塞になりました」と書いてあるのを見て購入した。 ライターである著者が、あるとき脳梗塞になる。初期対応が早かったためか比較的身体の後遺症は軽かったものの、いわゆる高次脳機能障害(脳機能の障害であり...

久しぶりに読後感が爽快な一冊。書評でサラッと読んではいたが、書店で帯に「41歳、脳梗塞になりました」と書いてあるのを見て購入した。 ライターである著者が、あるとき脳梗塞になる。初期対応が早かったためか比較的身体の後遺症は軽かったものの、いわゆる高次脳機能障害(脳機能の障害であり、一般の人には分かりにくい、見えにくい障害らしい)が残った。脳梗塞は脳内の動脈に血栓が詰まって脳組織に血液が流れなくなり、脳細胞が壊死することによって様々な脳機能障害が残る。一般的には脳卒中とか脳軟化症とも呼ばれる。脳細胞が壊死する部位によって機能障害が異なり、著者の場合は右側頭葉の一部がやられた。結果として左手の指が動かない機能障害、左側を見ることができないという「半側空間無視」、右側に注目するものがあると目を離せなくなる「メンチ病」が発症する。だが著者は、自分の症状が過去に取材してきた貧困女子の極端な認知判断力や集中力の低下や、人と話すときに目を合わせることができない注意欠陥の非行少年の姿と重ね合わせるのだ。つまり、脳梗塞であれ脳外傷であれ、はたまた先天的障害であれ、脳のある部位を壊した人の感覚やパーソナリティーの表出には共通性があるということだ。これは脳科学からは頷けるポイントであり、経験者が語るため説得力がある。 ただ、この本の魅力は脳が壊れてしまった実体験者が語る脳科学的な告白本ということではない。この本の魅力は、普通の人から見るとちょっと変人で、そして激しい注意欠陥の持ち主である著者の奥様(千夏さん)と、中学高校と進学校に通い、でも途中でドロップアウトして大学進学を断固拒否。家出のように親元を離れてライターになった、思い込みの激しい著者の凸凹夫婦の不思議な交流物語にある。奥様の千夏さんは、著者が入院しているときに毎日やってきてくれる。軽ワゴンの助手席に巨大なドラゴンクエストのスライムのぬいぐるみを同乗させ、大音量で変な音楽をかけながら楽し気に運転してやってくる。一方著者は、脳梗塞をきっかけに涙もろくなり、爆発的な大きな感情に翻弄される。ご両親との関係というか、確執というか、そういう話しも出てくる。何気ないプライドや思い込みが作ってきた距離感。今さら何を言うのかといって保つ距離。それが、脳梗塞をきっかけに考えさせられる。 巻末には奥様のあとがきもある。大いによろしい。読後感が爽快だ。

Posted byブクログ

2016/08/02

いやまったく少しも笑い事じゃないのに、面白いのはどういうわけか。著者本人をはじめ、奥さんも義理のお母さんも「普通ではない」ところにインパクトがある。

Posted byブクログ