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希望荘 の商品レビュー

3.9

245件のお客様レビュー

  1. 5つ

    46

  2. 4つ

    106

  3. 3つ

    53

  4. 2つ

    5

  5. 1つ

    1

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2024/06/21
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

自分はやはり長編を期待しています。 短編は謎解きになりかねない。人間模様を描く長編がやはり面白い。 でもまぁ、大きな事件の後に三郎さんがどういう道を辿るのかは興味があった。それをうまく描いてくれている。

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2024/06/05

杉村さんシリーズ第4弾短編4話。「ペテロの葬列」後の肩の力が抜け生きやすそうにしている杉村三郎。周りの人にも恵まれ探偵業も順調に進んでいく。表題の「希望荘」が特に良かった。

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2024/05/26

杉村三郎シリーズ4作目。Audibleにて。 杉村三郎シリーズは3部作だと思い込んでいたので、4作目が読めるのは嬉しい。 全体的にあまり後味のいい話ではないけど、救いようがない程ではないので、まだ救われる。 続きが気になり、面白かったけど、全体的にあんまり印象に残らなかったかな…...

杉村三郎シリーズ4作目。Audibleにて。 杉村三郎シリーズは3部作だと思い込んでいたので、4作目が読めるのは嬉しい。 全体的にあまり後味のいい話ではないけど、救いようがない程ではないので、まだ救われる。 続きが気になり、面白かったけど、全体的にあんまり印象に残らなかったかな…。 「聖域」救いを求める女性たちが最後まで哀しい。誰も死ななかったから良かったけど、幸せになってほしい。 「希望荘」人生経験豊富な年の功。周りを誤解させたのは良くなかった?けど、結果的に事件解決に結びついてよかった。 「砂男」その後が気になりすぎる。身重の女性を置いて失踪するのはやや無責任だけど、男性を責める気にはなれない。一番後味が悪かった。(「火車」を少し思い出しました) 「二重身」。身勝手だなと思った。どんな道楽に見える商売でも、商売は商売だ。そんな簡単に人に任せられないと思う。一蹴されたのかもしれないが、アキミさんに非があったとはどうしても思えなかった。薄毛の調査員が気になる。 これは長くシリーズ化できそうだ、杉村さんの今後の活躍に期待!という気持ちとともに、長編も読みたい。

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2024/03/22

『希望荘』―杉村三郎、探偵としての新たな挑戦 『希望荘』では、これまでのサラリーマン生活から一転、探偵として新たな人生を歩み始めた杉村三郎の姿が描かれます。離婚し、愛娘とも離れ、仕事を失った彼が、東京都北区に私立探偵事務所を開設するところから物語は始まります。そして、彼のもとに...

『希望荘』―杉村三郎、探偵としての新たな挑戦 『希望荘』では、これまでのサラリーマン生活から一転、探偵として新たな人生を歩み始めた杉村三郎の姿が描かれます。離婚し、愛娘とも離れ、仕事を失った彼が、東京都北区に私立探偵事務所を開設するところから物語は始まります。そして、彼のもとに舞い込む最初の依頼は、「昔、人を殺したかもしれない」という亡き父の告白の真偽を確かめるという重いものでした。 アラフォーでバツイチ、無職という状況にある杉村三郎ですが、彼の姿からは悲哀を感じさせない強さと前向きさが伝わってきます。サラリーマン時代とは違う、探偵としての彼の活躍を見ることができるのは新鮮です。今多ファミリーの影が薄いこの作品ですが、それでも新しい人生を切り開いていく彼の姿には、どこか希望を感じずにはいられません。 このシリーズ最新作では、3.11前後の杉村三郎がどのようにして自身の過去と向き合い、そして前に進んでいくのかが丁寧に描かれています。「希望荘」という表題作を含む計4篇の物語は、それぞれが杉村三郎の新しい人生の節目を照らし出しています。 読み進めるうちに、杉村三郎が探偵としてどのような解決を見出していくのか、そして彼自身がどのように成長していくのか、見届けたいという強い気持ちになりました。『希望荘』は、ただのミステリー作品ではなく、人生の再出発というテーマを掘り下げた作品です。新たな道を歩み始めた杉村三郎を、これからも見守っていきたいと思います。

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2024/01/14

前作が、かなり衝撃的なラストだったのと、主人公の杉村さんの人となりがとても印象深かったっというダブルの印象で読み始めたからか、すこしパンチが弱く感じました。 そして、今回は主人公である杉村さんの魅力があまり出てなかったような気がしてます。 ストーリーは、短いお話が4作品。 そ...

前作が、かなり衝撃的なラストだったのと、主人公の杉村さんの人となりがとても印象深かったっというダブルの印象で読み始めたからか、すこしパンチが弱く感じました。 そして、今回は主人公である杉村さんの魅力があまり出てなかったような気がしてます。 ストーリーは、短いお話が4作品。 それぞれとても面白いお話でしたが、なんせ前作の衝撃が強かったせいもあり、普通。という。 本当に普通。 あ〜もっと私の中の杉村さんは、素敵だったはず〜って勝手に想像してしまいました。(笑)。

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2023/12/12
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

誰か Somebody、名もなき毒、ペテロの葬列と続いてきた杉村三郎シリーズの第四作は長編ではなく、4作をまとめた中編集となった。ペテロの葬列でこれまでの生活に終止符を打って全く新しい人生を歩まざるを得なくなったので、同じような形でストーリーを作るのは難しいと作者が思ったのかも知れない。 もっと言えば、この杉村シリーズはペテロの葬列で終わっていたとしてもちっともおかしくはなかった。シリーズの大きな特徴である「会長の娘婿として今多コンツェルンに勤める主人公が、会社と私生活それぞれで日常に埋もれた闇に触れていく」というコンセプトが、杉村の離婚と辞職によって使えなくなってしまったからだ。ペテロの葬列で踏んだり蹴ったりになった杉村がそのまま去ってしまったとしても、それは一つのシリーズの終わり方として受け取った人も多かっただろう。 一方で、全てを失ってしまったからこそ、再起する杉村を見てみたいと読者が期待するのも正当な権利だと思う。いみじく元妻が彼に対してぶつけたように、彼は自分の人生を遠くから見てるようなところがある。そうであれば普通の人間であれば再起不能になるような悲しみも心の傷の一つとして受け入れて、血を流したまま生きて行くということが杉村なら出来そうだ。 おそらく作者もそのように思ったからこそ、今多菜穂子と愛する桃子と離れた後の彼を描く気になったのだろう。 ペテロの葬列で杉村の人生が一つのクライマックスを迎えてしまった後だけに、本作で彼が取り組む事件はやや小ぶりなものとなっている。しかし一つ一つの事件をよくみていけば、彼がこれまで対峙してきたような、どこにでもいるような人間の底に沈む悪意が全ての事件に絡んでいることがよくわかる構造となっている。また事件の調査のプロセスでは、時に彼が前作で追った傷をほじくり返すような場面にも出会ってしまう。 それでも彼はこれまでになく自分の人生を歩んでいるように見えるのは、気のせいではないだろう。10年以上の長い期間を経て、杉村三郎は傷だらけになりながらも自分の人生をあらためて歩みだしたのだ。

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2023/12/10

少し忙しくて、失礼な読み方してしまったなぁ。 ドッペルゲンガー、だけはゆっくり楽しみながら読めました。バツイチの探偵になかなか思い入れできぬまま読了。

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2023/12/03

2023.10.読了 離婚した後、やっぱり探偵になった杉村さん。 ちょっと自分の傷を抉るような依頼が多くて気の毒だけど、いい感じね Amazon本の紹介 探偵・杉村三郎シリーズ、待望の第4弾! その部屋には、絶望が住んでいた――。 宮部ファン待望の14か月ぶりの現代ミステ...

2023.10.読了 離婚した後、やっぱり探偵になった杉村さん。 ちょっと自分の傷を抉るような依頼が多くて気の毒だけど、いい感じね Amazon本の紹介 探偵・杉村三郎シリーズ、待望の第4弾! その部屋には、絶望が住んでいた――。 宮部ファン待望の14か月ぶりの現代ミステリー。特に人気の「杉村三郎シリーズ」の第4弾です。 本作品は、前作『ペテロの葬列』で、妻の不倫が原因で離婚をし、義父が経営する今多コンツェルンの仕事をも失った杉村三郎の「その後」を描きます。 失意の杉村は私立探偵としていく決意をし、探偵事務所を開業。ある日、亡き父・武藤寛二が生前に残した「昔、人を殺した」という告白の真偽を調査してほしいという依頼が舞い込む。依頼人の相沢幸司によれば、父は母の不倫による離婚後、息子と再会するまで30年の空白があった。果たして、武藤は人殺しだったのか。35年前の殺人事件の関係者を調べていくと、昨年に起きた女性殺人事件を解決するカギが……!?(表題作「希望荘」) 表題作の他に、「聖域」「砂男」「二重身(ドッペルゲンガー)」の4編を収録。

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2023/11/29

杉村三郎シリーズ。落ち着いていてお人好し、つい親身に他人の人生の悩み事に首を突っ込んでしまう三郎が、前作のラストで離婚・離職という波乱を経験し、巨大な後ろ盾をなくした後、いよいよ探偵事務所を開設。その前後のエピソードの短編集。彼のもとに集まってくるのは悩み事だけでなく訳ありの人々...

杉村三郎シリーズ。落ち着いていてお人好し、つい親身に他人の人生の悩み事に首を突っ込んでしまう三郎が、前作のラストで離婚・離職という波乱を経験し、巨大な後ろ盾をなくした後、いよいよ探偵事務所を開設。その前後のエピソードの短編集。彼のもとに集まってくるのは悩み事だけでなく訳ありの人々、信頼をじわっと得ていく感じもいい。

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2023/11/27

オーディブルにて 聴かないと今は読みにくいので、配信を心待ちにしてた。大事に聞いた。 もう一回聴こうかな。 いちばん残ったのは砂男。杉村三郎がいかにして私立探偵で身をたてることになったか、を知るお話でもある。 通しでの感想は、彼が元気にしていて、よかった。という、安堵。 ...

オーディブルにて 聴かないと今は読みにくいので、配信を心待ちにしてた。大事に聞いた。 もう一回聴こうかな。 いちばん残ったのは砂男。杉村三郎がいかにして私立探偵で身をたてることになったか、を知るお話でもある。 通しでの感想は、彼が元気にしていて、よかった。という、安堵。 --------------- 2018年の著者のインタビューをネットで読んだら、彼の物語はむしろこれから、ここかららしい、と知り、じんわりとうれしかった。まだまだ読めるのかという点でうれしかったが、杉村三郎目線ではなんと酷なことをとちょっとは思う。死んでみるまで何が良かったかなんてわからないのが人生だけど、人生経験を積ませるためのいままでだったのなら、余計なお世話じゃ!て一旦はおもう。三郎さん目線にどうしてもなってしまうのだ。 聴き返して、市井の人々の小さな事件を扱うという点ではちょっとミスマープルとも似てるな、と思った。 普通の人々の暮らしの様子、反応、ふと抱える悪意、持ち続けられない悪意、(言語化って難しい そういうのを読むのが好きなんだなって思う

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