帰郷 の商品レビュー
浅田次郎は才能がありすぎて、この程度のお話はちょっとした思いつきから一つの物語にしてしまうのだと思う。だけどその分感動もそれなりになってしまう。
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いやぁ、浅田次郎ってすごいんだな。 戦争について、知らなかったこと。 その後、回天の基地にいったことにまっすぐ繋がって。うーん。大事な本。すごい本。
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気晴らし3冊目。戦争の重い短編集だったけど一気読みできた。この時代の人達の苦しみにくらべたら私の今の悩みや苦しみなんてくだらないと思った。
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兵士を題材とした短編6話。特に気に入った作品なし。浅田さんの戦時を扱った短編集で印象に残ってる作品もあるので、やや質が落ちた感じもある。まぁ、自衛隊経験があるから描写は真に迫っているけど。そもそも戦争を扱った作品に抵抗があるけど・・そう言いながら結構読んでいるんだよなぁ・・印象と...
兵士を題材とした短編6話。特に気に入った作品なし。浅田さんの戦時を扱った短編集で印象に残ってる作品もあるので、やや質が落ちた感じもある。まぁ、自衛隊経験があるから描写は真に迫っているけど。そもそも戦争を扱った作品に抵抗があるけど・・そう言いながら結構読んでいるんだよなぁ・・印象として、鈍い。むしろ、それが狙いなのかな・・
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内容: 歸郷 鉄の沈黙 夜の遊園地 不寝番 金鵄のもとに 無言歌 「僕を、あなたの腹におさめて、国に連れ帰って下さい」(『金鵄のもとに』) 一頭の聡明な猿が獲得した言葉は、やはりその瞬間から穢れていたのだった。・・・人はただ嘆くほかはなかった。 お国のためです。生きて帰ります...
内容: 歸郷 鉄の沈黙 夜の遊園地 不寝番 金鵄のもとに 無言歌 「僕を、あなたの腹におさめて、国に連れ帰って下さい」(『金鵄のもとに』) 一頭の聡明な猿が獲得した言葉は、やはりその瞬間から穢れていたのだった。・・・人はただ嘆くほかはなかった。 お国のためです。生きて帰ります。立派に死んで見せます。どうか忘れてください。すべてが虚偽で、汚泥にまみれていた。(『無言歌』) もう二度と帰れない、遠きふるさと。戦争によって引き裂かれた男たちの運命。
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表題作は特段珍しい話ではないし、もう一捻りあっても良かった(老齢の二組の夫婦が偶然邂逅して過去を語り合うとか、逆にそこから昔の物語を話し始めるとか)。「不寝番」は、困惑する二人の葛藤や心中をもう少し深く掘り下げれば良かったかも。「金鵄のもとに」は一番秀逸。是非戦争の現実や狂気、兵...
表題作は特段珍しい話ではないし、もう一捻りあっても良かった(老齢の二組の夫婦が偶然邂逅して過去を語り合うとか、逆にそこから昔の物語を話し始めるとか)。「不寝番」は、困惑する二人の葛藤や心中をもう少し深く掘り下げれば良かったかも。「金鵄のもとに」は一番秀逸。是非戦争の現実や狂気、兵隊の命など全く考えない当時の上層部の冷酷さ(そして、そのスタンスは現在でも同じであること)を、平和ボケした私たちに知らしめるためにも映画化を切望(ただオチが早い時点で分かってしまったので、映画では一工夫必要かな)。
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浅田次郎の、戦争ものの小品集(6話)である。いずれも、一兵隊や一市民の戦時または戦後の寂しい、哀しい、切ない話ばかりである。 ユーモアチックな要素はなく、わずかにオカルトチックなところがある程度で、本当にあった実話をベースにしたのではないかと思わせるほど、その世界を知らない者...
浅田次郎の、戦争ものの小品集(6話)である。いずれも、一兵隊や一市民の戦時または戦後の寂しい、哀しい、切ない話ばかりである。 ユーモアチックな要素はなく、わずかにオカルトチックなところがある程度で、本当にあった実話をベースにしたのではないかと思わせるほど、その世界を知らない者にはどこかリアリティを感じさせてくれる。 これぞ本当の小説家そして小説ではないだろうか。
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あの戦争で、帰ることができなくなった男たちの物語、 短編 帰郷/鉄の沈黙/夜の遊園地/不寝番/金鵄のもとに/無言歌 若い頃に読んだら、ああ戦争ってほんとにありえない、こういう作品読んで戦争の怖さをみんな知るべき みたいな感想文書いたとおもう。 そこそこ歳いって ひとの親として...
あの戦争で、帰ることができなくなった男たちの物語、 短編 帰郷/鉄の沈黙/夜の遊園地/不寝番/金鵄のもとに/無言歌 若い頃に読んだら、ああ戦争ってほんとにありえない、こういう作品読んで戦争の怖さをみんな知るべき みたいな感想文書いたとおもう。 そこそこ歳いって ひとの親としての思いも知って、生まれたときより死ぬときのほうが近くなってくる年齢になったから、 わからなくなる。 まっとうなひと だからこそ 大事な存在の生活の安寧のために、じぶんを犠牲にできること 生きるためなら、禁断を潜り 腕のひとつも捨てられること 理不尽に耐えて、受け入れて 自分のいない未来だとしてもだれかの良いものになることを祈って理性を持てること、、 あの時代が狂っていたのではない、少し早く生まれていれば私もこの頁のなかに動いていたかもしれない そんなふうにとらえてしまう。 戦争は、すこし世の中の正義がねじれていくだけで ひとが皆 間違っていくわけでなく 生きる理由を変えてしまうだけなんだろうな。 すごく、やるせなくなる話ばかりだけど ぬるく生きてる頬を張られる1冊ではある。 個人的には、ファンタジックな要素の強い「不寝番」がいちばん、心に残った。
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大東亜戦争の頃の若い軍人さんたちの心持ちの伝わる小品たちです。冒頭の帰郷という作品がことに心に沁みました。 浅田さんの作品のいつものようなワタシ涙のボタンをガンガン押す力強い作品ではありませんが一つ一つが丁寧に作られた良い作品でした。
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