私の消滅 の商品レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
抱えた仕事と並列で随分時間をかけながら読むことになってしまった上に内容が内容なので誰が誰だか混乱しながらの読了となった。 ストーリーそのものに没入するというよりも催眠という技術で人格の入れ替え、書き変えをするという発想が面白く、興味をひかれた。 現実の実験や事件を挙げることでリアリティーを演出しており、本物のECTが不可能を可能にするかと思ってしまう。そしてECTの原理が解明されていないのに実臨床では効果があることから施行され続けているというのも面白い。
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ページ数は少ないのに すごーく! 頭を悩ませる作品。 もう!え?ダレ? ・・・と何回、ページを捲り直した事か。 精神科医の、この治療法って 怖すぎるんですけど~~。 脳と記憶を破滅させて 別人格になる・・・。 吉見の最期は当然です!!!
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友達が、「すっごく怖かった」と勧めており、表紙もおどろおどろしい(良く見てないのでなんのモチーフかは不明)かんじだし、またタイトルも怖そうなので期待して読んだ。作者のことはインタビューなどで読んだことはあるが、著作は今回が初めて。 始まり方はいい感じ、最初の3割を読み進めながら次...
友達が、「すっごく怖かった」と勧めており、表紙もおどろおどろしい(良く見てないのでなんのモチーフかは不明)かんじだし、またタイトルも怖そうなので期待して読んだ。作者のことはインタビューなどで読んだことはあるが、著作は今回が初めて。 始まり方はいい感じ、最初の3割を読み進めながら次にいつゾクゾクするようなのが出てくるかと思って待っていたのだが、ついぞその高揚への期待が満足させられることはなかった。 精神科医が語る、「僕」という自分は一体どうやって「僕」になるのか、というかなり深いテーマを扱っているのだが、登場人物全てにリアリティが欠けているせいか、せっかくいいテーマなのに、残念な読後感。 本の中に出てきたユングと女性患者たちの恋愛的肉体関係に関する箇所が気になり、ネットで調べてみたら、こっちの方が断然面白そうだった(例えば、「ザビーナ・シュピールラインの悲劇-ユングとフロイト、スターリンとヒトラーのはざまで」、「秘密のシンメトリー」など)。また、冒頭の方で引用されている死刑になった宮﨑勤の本の引用箇所は大変興味深かった。宮﨑勤のニュースは私も著者と同世代なのでよく覚えている。眼鏡をかけた大人しそうな青年が犯した猟奇的な幼女殺人事件は、恐ろしさとともにとても惹きつけられたことを覚えている。自分が被害者になったら怖いだろうな、とか(当時は中学生だったのだが)、暗い森にそういう人がいるのだろうか、とか、そういうモチーフとして心に残っている。何かビジュアル的に怖かったのかもしれない。 それから、本の中に出てきた洗脳テクニックの話も、興味深かった。できれば洗脳に関する本は一度読んでみたいと思う。 著者は自分が読んだ本で得た知識などを駆使して小説を作りたかったのかなと思った。でも、それは物語ではないんだね。小説ではあるけれど、物語として降臨してないので、読後に残るものは、そこで引用されたり語られた言葉と誰かの業績のみに限られるのかもしれない。文章も上手だし、せっかくのいい題材なのに、勿体ないことだ。でも一応他の著作も読んでみようと思う。
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先日著者の処女作「銃」を読んで今「私の消滅」を読み終えた。どちらもサイコサスペンスのように感じられるが本作はある程度医学的根拠はある。確かに重篤な鬱患者にECT治療を加えると何故だか分からないが効果があるとは聞いていたが、本作のように記憶操作にまで至るとは、確かにオウム真理教も使...
先日著者の処女作「銃」を読んで今「私の消滅」を読み終えた。どちらもサイコサスペンスのように感じられるが本作はある程度医学的根拠はある。確かに重篤な鬱患者にECT治療を加えると何故だか分からないが効果があるとは聞いていたが、本作のように記憶操作にまで至るとは、確かにオウム真理教も使っていたことも思い出した。宮崎勤の症例も交え本作の信憑性も高めているが彼をいじめていた者たちが事件の遠因になっているのに何の処罰も与えられていないのは問題だと思う。はたして記憶を消滅して主人公は以後幸福になれたのだろうか。
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洗脳のお話。 本当にこんなやり方の洗脳がこの世に存在するのか、とても怖くなった。 だんだん読むにつれ、誰が誰なのか、どれが本物でどれが入り込んだ記憶なのか分からなくなっていった。 犯罪者の心理はやはり理解し難いものだなと感じた。
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読んでいないと思って図書館から借りたら、読んでた。でも結末とかすっかり忘れていて、そんな自分に驚いた。ブクログに「読みたい」で登録したのが11ヶ月前らしい…。
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短いのに短くないなあ、、勿論良い意味で。 全てが分かるまでは、誰が誰なんや、、と頭の中でいくつもの考えが、ぐるぐるぐるぐるします。ただ、その混乱に嫌な感覚がない、不思議な感覚。だから混乱っていう感覚があまりしない、、混乱なのだけれど、それとはまた違う何か、、がこの本を読んでいて...
短いのに短くないなあ、、勿論良い意味で。 全てが分かるまでは、誰が誰なんや、、と頭の中でいくつもの考えが、ぐるぐるぐるぐるします。ただ、その混乱に嫌な感覚がない、不思議な感覚。だから混乱っていう感覚があまりしない、、混乱なのだけれど、それとはまた違う何か、、がこの本を読んでいての頭の中でのぐるぐるなんですよね(笑) 誰かが中村さんは「心に強く残るわけではないのに読後感が印象的で、分かりやすいのに謎だらけ」と言っていたのですが、正にそれでした。
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2018.9.17 43 久々の中村文則。 最後まで読んだ後に感じる鳥肌は、寒気を伴うものだった。 人間の内面、精神について真正面からどかっとぶつかり、文章にする作品は、重たいけれど、どこか未来への希望もあって、それでも、なんとか這ってでもいこう、というような感覚ににもなる不思議...
2018.9.17 43 久々の中村文則。 最後まで読んだ後に感じる鳥肌は、寒気を伴うものだった。 人間の内面、精神について真正面からどかっとぶつかり、文章にする作品は、重たいけれど、どこか未来への希望もあって、それでも、なんとか這ってでもいこう、というような感覚ににもなる不思議な感じである。
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今んところ2018年に読んだ本ではベストかもしれんな。 途中で誰の話かわからなくなることもあるけどそれすら心地よい混乱。 人間の記憶って白紙にして新しく作ることもできる。これまでの人生で消したい記憶を持つ人は、消したい記憶だけを消すことは、難しく、全てが白紙になってしまう。そこに...
今んところ2018年に読んだ本ではベストかもしれんな。 途中で誰の話かわからなくなることもあるけどそれすら心地よい混乱。 人間の記憶って白紙にして新しく作ることもできる。これまでの人生で消したい記憶を持つ人は、消したい記憶だけを消すことは、難しく、全てが白紙になってしまう。そこにどんな記憶を書き込むか。自分で書き込むのか、他人が作ったストーリーを書き込むのか。 連続的な記憶だと思いんで無いだろうか?そう思ってしまう。 ゆかりと和久井と小塚の、3人の幸せな暮らしを見てみたかった。
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出だしの1ページ目から引き込まれたが、途中から 誰が誰だかわからなくなって来た。 よく読まないとダメな小説。
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