1,800円以上の注文で送料無料

私の消滅 の商品レビュー

3.5

122件のお客様レビュー

  1. 5つ

    18

  2. 4つ

    37

  3. 3つ

    34

  4. 2つ

    9

  5. 1つ

    5

レビューを投稿

2016/10/20

うまく理解できていない。 でも人類というものが考えつく行いの恐ろしさをすごく感じた。 人体の精神って他者の干渉でそんなになっちゃうんだ。 メンタルの患者さんを日々相手にしているけど、その方々の内面はどうなっているのか。 あー、おそろしい話だった。 前に読んだ「土の中の子供」はカ...

うまく理解できていない。 でも人類というものが考えつく行いの恐ろしさをすごく感じた。 人体の精神って他者の干渉でそんなになっちゃうんだ。 メンタルの患者さんを日々相手にしているけど、その方々の内面はどうなっているのか。 あー、おそろしい話だった。 前に読んだ「土の中の子供」はカケラさえも内容を覚えていないけど、これを読んでみて、ほかの作品も読んでみようという気になっ。

Posted byブクログ

2016/10/17
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

ストーリーが入れ子のようになっていて、分かりにくいんだけど、文章は読みやすい。 小塚の人生が切なくて、やるせなくて堪らない。吉見に端を発し、精神を弄ばれた者達が連なる黒い線が見えるようで、胸が苦しかった。 これはある意味、小塚のゆかりへの純愛の物語なんだと思う。 今まで読んだ中村作品の中で一番面白かった!

Posted byブクログ

2016/10/08

新聞で最新の脳科学とミステリーの融合とある記事か書評を目にして読んでみた。 このページをめくれば、 あなたはこれまでの人生のすべてを失うかもしれない。 この一文から始まり、名の明かされない登場人物が小塚という人物に成り替わるため、その手記を読み始める。 この登場人物は誰なの...

新聞で最新の脳科学とミステリーの融合とある記事か書評を目にして読んでみた。 このページをめくれば、 あなたはこれまでの人生のすべてを失うかもしれない。 この一文から始まり、名の明かされない登場人物が小塚という人物に成り替わるため、その手記を読み始める。 この登場人物は誰なのか?、小塚とは?、手記は本当に小塚の書いたものか? この手の小説は語り手がこっそり変わってたり、読者を騙す気満々だろうし、それこそ読了後にどこで騙されたんだか判らなくなることもあるので、注意しながら読み進まる。 う~ん。なんというか拍子抜け。この手のものはドンデン返しの二つや三つはないとねえ。 脳科学の部分は、ふーん。そうなのって印象。何が最新の知識なのか門外漢には分からないしね。宮崎勤の分析は多少そういうことなのかと思えたが、作者の創作も交えているだろうから、あまり真に受けないことにする。 ノワールは普段読まないし、やっぱり肌に合わない。悪が世にあることも知っているし、この小説のような悲劇や悪もあるだろうけれど。

Posted byブクログ

2016/10/07

話が飛ぶので、誰が私なのかわからないように工夫しているのは面白いが、企画で押し切っている感じが物足りない。

Posted byブクログ

2016/09/25

表紙とタイトルで購入しました。 読み終わって表紙を見ると人を何となく不安にさせる絵、裂け目のような所から何かが迫ってきそうで、不安になる感じが本文とひったり合っていると思います。 私とは何か?記憶が消えればもう私は「私」ではないのか? 何をもってして「私」とするのか? 今の私と...

表紙とタイトルで購入しました。 読み終わって表紙を見ると人を何となく不安にさせる絵、裂け目のような所から何かが迫ってきそうで、不安になる感じが本文とひったり合っていると思います。 私とは何か?記憶が消えればもう私は「私」ではないのか? 何をもってして「私」とするのか? 今の私とは何なのかを考えずにはいられなくなります。 会社の私、ネットの私、その他いろいろ。 どれが本当の私か?それとも存在しないのか?少し不安になる本です。

Posted byブクログ

2016/09/22

危険な小説。こんなことが簡単にできてしまったら、遺族たちにとっては麻薬のようなものになるだろう。 「私」と「僕」の使い分けが分かってからもう一度読み直して全体がつかめてきたが、構成としては今ひとつかな。まだまだ挑戦を見守っていきたい。

Posted byブクログ

2016/09/18

重度の鬱病にかかった女性を愛した精神科医。彼女を死なせないために施した治療は、記憶障害を引き起こす危険を伴うものだった…。「悪意」が世の中に及ぼす影響を突き詰めた衝撃作。 純文学の書き手なのにミステリーも書く…中村文則はなかなか魅力的な作家だとは思うけど、本作は主人公がコロコロ...

重度の鬱病にかかった女性を愛した精神科医。彼女を死なせないために施した治療は、記憶障害を引き起こす危険を伴うものだった…。「悪意」が世の中に及ぼす影響を突き詰めた衝撃作。 純文学の書き手なのにミステリーも書く…中村文則はなかなか魅力的な作家だとは思うけど、本作は主人公がコロコロ変わる、精神医学に踏み込みなど私にはちょっと難解だった。 (D)

Posted byブクログ

2016/09/05

復讐のために他人の記憶を書き換えようとする精神科医が、自らも果てしない闇に落ち込んでいく。 記憶の改竄というのは、どうにも不気味で昔から恐怖を覚える。たとえば、現実かゲーム内にいるのか区別がつかなくなる『クラインの壺』を読んだときの、言い様のない不安感とか。わかりやすい肉体的苦...

復讐のために他人の記憶を書き換えようとする精神科医が、自らも果てしない闇に落ち込んでいく。 記憶の改竄というのは、どうにも不気味で昔から恐怖を覚える。たとえば、現実かゲーム内にいるのか区別がつかなくなる『クラインの壺』を読んだときの、言い様のない不安感とか。わかりやすい肉体的苦痛より、自分の存在が曖昧になることのほうが、はるかに恐ろしい。 ことに本作、悪意をもって他人の記憶を変えようとする精神科医なんて、吐き気がするほど気持ち悪かった。今までも病んでいる悪人ばかり登場していたが、それでも作品にはどこか心ひかれるものがあり、満足度も高かったのに。個人的に、これには魅力を感じられなかった。とくに、就寝前の読書には向いていない…。

Posted byブクログ

2016/09/04

とっても素敵なタイトルで、否が応にも期待は高まった。 謎の出だしにはワクワクを抑えることができなかった。 なのに、読み終わった今は失望感しかない。 仕掛けが複雑すぎないですか?もっとシンプルでいいんじゃないですか?洗脳、心理学、精神分析的な部分はすごく面白かったのに、肝心の物語部...

とっても素敵なタイトルで、否が応にも期待は高まった。 謎の出だしにはワクワクを抑えることができなかった。 なのに、読み終わった今は失望感しかない。 仕掛けが複雑すぎないですか?もっとシンプルでいいんじゃないですか?洗脳、心理学、精神分析的な部分はすごく面白かったのに、肝心の物語部分があまりにも陳腐だと感じてしまった。いつもは激しく共感できる言葉があちらこちらに散りばめられているのに、今回はそれにも出会えなかった。このタイトル、この発想、この材料なら、中村さんにはもっともっとディープな物語を書いてほしいし、書けるはずだと思うのです。下手な小細工はいりません。もっともっと深く人の心に潜行した作品を期待しています。

Posted byブクログ

2016/09/03
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

うーん、あまりにも難しくて頭の中が混沌として、登場人物もごたごたしてて、誰が誰だかわからなくなってしまった。中村さんの本は2冊目で、以前「遮光」を読んだけれど、やっぱり理解するのに一苦労だった。 それでも、何故だか引き込まれる私がいるのは何故だろう?誰でも心に闇を持っているし、それをどう表現したらいいのか分からすにいるからこういった作品に興味を持つのかもしれない。 この、小説も、精神科医と患者の女性との愛の確執的な要素を含みながら、混沌として内面の闇を表現している。特に「私の内面に入れますか?」とはどういうことだろう? 私は、ただ、単に催眠によって、患者の内面の苦悩を取り除く医学療法だと認識したが、そうではなく、マインドコントロールの一種なのかもしれない。それによって、彼女は一時的にではあるが、記憶をすり替えられるが、時間が経つにつれて昔の記憶が蘇って最後には全てを思い出し自殺するというストーリー。 とにもかくにも、本当に分かりづらい作品だと思う。私みたいに読解力のない人には少々読みづらいかもしれない。

Posted byブクログ