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恐竜はホタルを見たか の商品レビュー

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6件のお客様レビュー

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2024/01/13

タイトルは「恐竜はホタルを見たか」ということですが、内容は発光生物の光る仕組みやその進化についてです。でも途中ちゃんと恐竜についても触れられています。 光を発する生物はなぜ陸に少なく海に多いのかとか、どういう仕組みで発光しているのか。何の得があって発光しているのか。また、その仕組...

タイトルは「恐竜はホタルを見たか」ということですが、内容は発光生物の光る仕組みやその進化についてです。でも途中ちゃんと恐竜についても触れられています。 光を発する生物はなぜ陸に少なく海に多いのかとか、どういう仕組みで発光しているのか。何の得があって発光しているのか。また、その仕組みをどのように獲得してきたか、などが語られます。その筋の素人には分からない話ばかりで面白いです。しかもとてもわかりやすい。 特に、発光する種はたくさんあれど、その元になっている生物がいる、とか興味深いです。

Posted byブクログ

2022/10/30
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

名文が過ぎる。 ●書き出し はるか昔のこと。太陽ができて、地球ができた。地表は、海と陸地に分けられた。太陽からは熱と光が降り注ぎ、海に生命が誕生した。光を受容する「眼」という器官が進化した。あるものは陸に上がった。 ■本題は生物の「発光」の話 すべての生命体は眼に見えないほど弱い光を常に放出しているが、これはバイオフォトンと呼ばれていて、生体内の代謝反応の副産物である。 4 ホタルのような生物発光では、生体内で起こる化学反応により光が作られる。一方の生物蛍光では、生物に当たった短波長のエネルギーが波長のより長い光に変換されて放出される。 15

Posted byブクログ

2017/02/08

妙な能力を持つ生き物がいる。 光る虫。 発電する魚。虫を捕まえて食べる植物。なぜそうなったのだろう? どうやって(how)を説明する本はいくつもあるが、なぜ(Why)を説明する本はあまりない。 なぜ、も知りたい。特に発光生物については。目立つだけならもっと簡単なほかの方法もありそ...

妙な能力を持つ生き物がいる。 光る虫。 発電する魚。虫を捕まえて食べる植物。なぜそうなったのだろう? どうやって(how)を説明する本はいくつもあるが、なぜ(Why)を説明する本はあまりない。 なぜ、も知りたい。特に発光生物については。目立つだけならもっと簡単なほかの方法もありそうだし、なぜ光るという選択肢を選んだんだろう? 進化を調べることでWhyに回答が出るかを期待したのだが、例えば海の発光生物の多くが、光ることで身を隠そうとしている、という話はさらっと出てきて拍子抜け。でもウミホタルやコペポーダは? なんか結局Howのほうに話が寄っていって、いまいち期待はずれだった。

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2016/09/18

研究者本。タイトルは煽り。筆者は発光生物の専門。発光する生物は多種多様で、発光原理も発光物質もそれぞれ異なっている。このことは、生物は進化の段階で、何度も、独自に発光能力を獲得してきた、ということ。発光の仕組みを調べることで進化の道筋をたどる。

Posted byブクログ

2016/12/04

発光する生物をテーマとした大場裕一氏の著書。 発光生物を研究する研究者はとても少ないらしい、しかも研究者の多くは発光の動機やメカニズムを研究していて、発光生物の進化を調べる人は極稀だそうだ。大場氏はレアな生き物をレアな観点から調べる、レアな研究者と言ったところだろうか。 レアと...

発光する生物をテーマとした大場裕一氏の著書。 発光生物を研究する研究者はとても少ないらしい、しかも研究者の多くは発光の動機やメカニズムを研究していて、発光生物の進化を調べる人は極稀だそうだ。大場氏はレアな生き物をレアな観点から調べる、レアな研究者と言ったところだろうか。 レアと書いてしまったが実は発光する生物は意外と多く、ミミズやムカデの仲間にも光る種類がいるそうだ。発光生物はどこに多く棲んでいるのか、何の目的で光るのか、光る仕組みはどうなっているのか、そして恐竜はホタルを見たのか?そんな疑問に迫っている。 まだまだ謎が多い分野だが、もしかすると光る生命体の存在が、人類をエネルギー問題から解放する日が来るのかもしれない。

Posted byブクログ

2022/06/01

陸上生物に発光生物は少ない。植物はすべて光らない(ヒカリゴケも、反射しているだけ)。 四足の動物もすべて光らない。淡水魚も光らない。 では、海が発光生物であふれているのはなぜか? 海には身を隠すところが少ない。だから光る。 ??? 身を隠すところが少ないから、下から見上...

陸上生物に発光生物は少ない。植物はすべて光らない(ヒカリゴケも、反射しているだけ)。 四足の動物もすべて光らない。淡水魚も光らない。 では、海が発光生物であふれているのはなぜか? 海には身を隠すところが少ない。だから光る。 ??? 身を隠すところが少ないから、下から見上げた時に自分が影になって居場所がわかりやすくなってしまう。光っておけば、背景に溶け込むことが出来る。なるほど。 ただ、そうやって身を隠すカウンターイルミネーションばかりではない。チョウチンアンコウは餌の誘引のために光るし、ホタルイカだって、体はカウンターイルミネーションだけど、腕の光は威嚇のためにあるらしい。自身の発光を照明として使っているであろうヤツらもいる。発光も、ひといろでないんだなあ。 さて、恐竜はホタルを見たか、というタイトルの答えは、見ただろう、とすんなり。 むしろ、進化をやり直したら、やっぱり光る生物は出てくるのか? そっちのほうがエキサイティング。発光生物はほぼノーマークでいたが、かなり気になる。陸上にはほとんどいないとはいうが、光るカタツムリとかミミズもいるというので、お目にかかってみたい。それから、人間は、今後も光ることはなさそうだ。

Posted byブクログ