虫たちの家 の商品レビュー
ネットによる性犯罪被害にあい外に出られなくなった女達が、小さな島に家を借りて偽名を使ってひっそりと集団で暮らす「虫たちの家」。そこへ不思議な雰囲気を持つ母娘が移住してきて、暮らしが壊れ始めるお話。 テーマはかなり惹きこまれるし面白い!みんなが虫の名前で暮らしているのも、なんだか...
ネットによる性犯罪被害にあい外に出られなくなった女達が、小さな島に家を借りて偽名を使ってひっそりと集団で暮らす「虫たちの家」。そこへ不思議な雰囲気を持つ母娘が移住してきて、暮らしが壊れ始めるお話。 テーマはかなり惹きこまれるし面白い!みんなが虫の名前で暮らしているのも、なんだか不気味で良い。前半は一気読み、ただ後半からちょっと「?」と思うような進み方に。 決して展開がおかしいわけではなく「なるほど、そういうことか」という仕掛けもあるんだけど、細部がちょっと気になるというか詰めがいまいちなのか… せっかく面白いテーマだっただけに残念。
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文章が好き ◯ 作品全体の雰囲気が好き ◯ 内容結末に納得がいった ◯ また読みたい その他 ◯ なんらかの事情を抱えて島にやってきた女性たちが暮らす「虫たちの家」。 実の名前を告げ合うことなく、お互いが虫からとった偽名で呼び合うのがルール。 偽名と本名とが良い具合に入り...
文章が好き ◯ 作品全体の雰囲気が好き ◯ 内容結末に納得がいった ◯ また読みたい その他 ◯ なんらかの事情を抱えて島にやってきた女性たちが暮らす「虫たちの家」。 実の名前を告げ合うことなく、お互いが虫からとった偽名で呼び合うのがルール。 偽名と本名とが良い具合に入り組んできて、自分なりに整えながら読み進めなくてはならなくて、ラストに全てが繋がった時の読者としての爽快感たるや! とはいえ女性たちの過去が重すぎて、暗くなります。 ネット社会って怖い…。
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傷ついた女達でひっそり暮らす島の家に新しい親子が来た。ひっそり暮らすこの家を守りたいテントウムシは絶対破ってはいけない約束を破りインターネットで新しい親子について調べ始める。同時に海外の日本人の町で暮らす家族のストーリーが進んでいく。どうしてこんなにも生きづらいのか。インターネットの普及で簡単に情報がばら撒かれ、追い詰められた人達はこんな風に暮らしているのかもしれない。
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表紙の立葵があまりに美しいので〜 訳分からん。老化現象から読解力も落ちてる「あっ元々ないか。」 登場人物がみんな虫の名前だし 前半、導入のところでこの話は てんとう虫さんのことだとばかり思ってるので「思い込み」騙された。 登場人物 マリア、てんとう虫、ミミズ、オオムラサキ そ...
表紙の立葵があまりに美しいので〜 訳分からん。老化現象から読解力も落ちてる「あっ元々ないか。」 登場人物がみんな虫の名前だし 前半、導入のところでこの話は てんとう虫さんのことだとばかり思ってるので「思い込み」騙された。 登場人物 マリア、てんとう虫、ミミズ、オオムラサキ そこにミツバチ、アゲハの親子連れが入ってくる みんななにがしらの辛いこと、誹謗中傷、事件に関わって やっとマリア、テントウムシらの家にたどり着く もちろんマリアもテントウムシも同じ。 自分も同じ環境で逃げ出して、ここで暮らしているような錯覚を覚え苦しく、怯えた。 アゲハのことを冷静に判断できずに、 アゲハのことが〜だろうという概念が定着して、 脅迫観念みたいな 追われるような切迫した気持ちで読み進め 辛かった。 どうしたらいいのか? 救いはあるの?一気読み。 結局、テントウムシだと思ってたことが 〜だったりして 騙され続けた。 本文より 「いちばん大切なのは自分の目。 他の人は騙せても自分の心っての目は騙せないよ。 恥ずかしくない仕事をしな」 そうだよね。 原田ひ香ー難しい。
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九州の離島ってどこかな〜 と九州住みの私は気になった(笑) 壱岐対馬とかかな〜と勝手に思い浮かべて読んだ なにかから逃げてきた女性たちの暮らす 虫たちの家 リベンジポルノだったり レイプだったり 読んでいて辛かった ネット社会こわい いつ餌食になるかわからないこわさ 直接暴力を振るう人だけでなく ネットを通じて加担する不特定多数 ここ最近のtwitterでの誹謗中傷が問題になってるけど もうネットの功罪だよね 今始まったことじゃない 人が死んでから騒いでもさ それにしても ちょっとオチが… アゲハちゃんいくらなんでも そこまでするかな〜?
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+++ 九州の孤島にあるグループホーム「虫たちの家」は、インターネットで傷ついた女性たちがひっそりと社会から逃げるように共同生活をしている。新しくトラブルを抱える母娘を受け容れ、ミツバチとアゲハと名付けられる。古参のテントウムシは、奔放なアゲハが村の青年たちに近づいていることを知...
+++ 九州の孤島にあるグループホーム「虫たちの家」は、インターネットで傷ついた女性たちがひっそりと社会から逃げるように共同生活をしている。新しくトラブルを抱える母娘を受け容れ、ミツバチとアゲハと名付けられる。古参のテントウムシは、奔放なアゲハが村の青年たちに近づいていることを知り、自分の居場所を守らなければと、「家」の禁忌を犯してしまう。『母親ウエスタン』『彼女の家計簿』で注目の作家が描く、女たちの希望の物語。 +++ 紹介文には、希望の物語、とあるが、傷ついた女性たちが希望を持ててよかったと、無条件には喜べない。偏見はいつまでたってもどこにいてもつきまとい、そこから完全に逃れることは一生ありそうにない。それをわかったうえでの制限付きの希望が見えるだけのような気もする。もっと言えば、本作の主題は、傷ついた女性の希望の復活、というよりも、氷室美鈴個人の真実探求の物語だったような印象である。折々に挿みこまれる抑圧された異国の暮らしと、現在の彼女たちの置かれた状況が一本につながるとき、視点が一変してさまざまなことが腑に落ちるが、それで何かが解決されるわけではないので、思ったほどのカタルシスは得られない。しかも、わき役的な登場人物の扱いが、いささか軽く、ラストを急いだ感じがしてしまう。とはいえ、読書中は次に何が明らかにされるのかというスリルを楽しめる一冊だった。
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傷ついた女性たちが集まって暮らす虫の家。 自分たちの本名も過去も捨てて、お互いを虫の名前で呼び合い、できるだけ人との接触を避けての静かな暮らし。 そこにやってきたミツバチとアゲハチョウ親子。 娘のアゲハの島民にたいする奔放な態度を危惧したテントウムシが、自分たちの暮らしを守るためと 禁止されていたネットを使い、アゲハの巻き込まれた事件を知っていくまで。 ネタバレ。 テントウムシが子供だった頃、父親の海外赴任についていき、母親に言われるままにミツバチ親子に冷たくしていたこと。 テントウムシ一家によって自分の家族はバラバラになったと恨み続けていたミツバチが 大人になって娘のアゲハの巻き込んで、テントウムシに仕返しするまで。 憎しみ続けるってつらいね。 母と娘の複雑な関係。リベンジポルノ。執念。
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九州の孤島にある「虫たちの家」、そこでは傷ついた女性たちが、互いに本名も過去も明かさず、虫の名前を名付けられ、ひっそりと共同生活を送っている。 そんな中やってきた新たな入居者である母(ミツバチ)と高校生の娘(アゲハ)、古参のテントウムシは美しく奔放なアゲハに自分たちの生活が脅かさ...
九州の孤島にある「虫たちの家」、そこでは傷ついた女性たちが、互いに本名も過去も明かさず、虫の名前を名付けられ、ひっそりと共同生活を送っている。 そんな中やってきた新たな入居者である母(ミツバチ)と高校生の娘(アゲハ)、古参のテントウムシは美しく奔放なアゲハに自分たちの生活が脅かされるのではと危険を感じ始める。 面白かった! なかなかシビアな解決、種明かしはやや弱い気もするが。 (図書館)
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106いろんな被害者が居て、色んな生き方がある。そしてどこにでも悪意の人間はいる。関係性がちょっと分かりづらいかな。
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タイトルを見て、中を見て、 虫の名前が書いてあってしかも喋ってるので 苦手なファンタジーというか擬人化小説かと思ってた。 でもやっぱり原田さんの小説だしと思ってようやく どうやら違うと気付いて手を出しました。 なんてシビアなお話。 この原田さんの問題提起の仕方がわたしは好きだ...
タイトルを見て、中を見て、 虫の名前が書いてあってしかも喋ってるので 苦手なファンタジーというか擬人化小説かと思ってた。 でもやっぱり原田さんの小説だしと思ってようやく どうやら違うと気付いて手を出しました。 なんてシビアなお話。 この原田さんの問題提起の仕方がわたしは好きだ。
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