M&Aシナジーを実現するPMI の商品レビュー
M&Aを成功に導くには、その後のPMIが必要不可欠である。そしてPMIは往々にして組織改変や人事異動、必要な人材の引き留めが重要であり、本書は人材マネジメントに焦点が当たっている。 ただ、金額やタイトルの割に内容が薄く、また説明領域が狭いため、はっきり言って駄本。PMI...
M&Aを成功に導くには、その後のPMIが必要不可欠である。そしてPMIは往々にして組織改変や人事異動、必要な人材の引き留めが重要であり、本書は人材マネジメントに焦点が当たっている。 ただ、金額やタイトルの割に内容が薄く、また説明領域が狭いため、はっきり言って駄本。PMIについて学びたい人にとっては極めて期待はずれと言わざるを得ない。
Posted by
PMIと言いつつ、記載内容はかなり人事面の統合に偏っていた。 出版元企業の自社宣伝の面も強い。 あまり自分が求めていた内容にはそぐわなかったため、星2つ。
Posted by
M&Aに関して必要な基礎知識と概要を知りたいので購入 PMIと呼ばれるデューデリジェンス直後からの買収交渉から締結までに 留意するべき事が詳細に書かれてある 所々日本企業の特異性にも触れている点もある事と 5章はケーススタディにもなっているため、学習になる
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
PMI関連本2冊目。ウイリス・タワーズワトソンの方々による本。副題「事業統合を成功へ導く人材マネジメントの実践」。 感想。 副題通り、相当人材マネジメント中心の本。書いてあるイシューは、確かにその通り。しっかりやろうとすると相当大変だな。 人材マネジメント以外のPMIの論点はほとんど触れていない。 備忘録 ・日本企業では、時に相手に対する配慮や気遣いが、PMIより優先されることが見受けられる。過剰な配慮はボトルネックとなる。はっきりと主従関係を示し、強力なリーダーシップで統合を進めていく必要あり。 ・リテイン(離職を防ぎ、雇用を維持すべき人)に対する問題。 ・米国では「案件の成功に必要な能力のある人」をリテイン対象者とするが、日本は「役職」で判断する傾向があり、しかもその情報源は相手先の人事部の情報だったりして、形式的。 ・キー人材をリテインする為の報酬パッケージというものがある。パフォーマンスを条件とする(Pay to Perform)と、会社に残ることだけを条件とする(Pay to Stay)があるが、海外企業ではPay to Stayの方が一般的で、日本企業はPay to Performが多いらしい。意外だ。著者によれば、日本企業の場合、旧経営陣に従来通りの経営を許す傾向があり、残る経営員はPay to Performを受け入れやすいが、海外はガンガンPMIなので怖くてPay to Performまでは受け入れられない、とのこと。 ・リテンションボーナスは、固定型・変動型あるが、固定型の方が良いか(海外は多い)。 ・米国の1000億円企業の経営者報酬は、基本給で8000万くらい?、長短インセンティブを合わせて3億円くらい。日本企業は、基本給は6000万くらいで然程さはなくとも、インセンティブ足しても8000万くらい。。 ・合併ストラクチャー毎の労務問題。 ・合併→旧企業の労働条件が、そのまま引き継がれる。 ・株式譲渡→会社の中身は変わらない。 ・事業譲渡→個別合意がいるので、各種対応が要る。 ・人材からみたガバナンス。誰を登用し、どんな権限を与え、同の様に評価し報酬を与えるか、でコントロールされる。 ・セベランス・ペイ(解雇手当、割増退職金)。COCに派生する人員整理は、会社都合となり、割増退職金が必要とみられがち(先ずは雇用契約確認)。 ・PMIが上手く行かない理由によく挙がる「企業文化の違い」。そもそも企業文化とは「その企業の社員が、他社の社員とは異なって独自に有している考え方や行動様式」と著者は定義。 ・ただ、行動様式は無理やり買収側に合わせたりするのは良くない。曖昧も良くない。大事なのは、M&Aした目的と戦略に合わせて、あるべき企業文化を新たに策定することだ、と著者は言う。 ・DDの時に、相手企業の企業文化を仮説立てておこう。 ・被買収企業側の従業員のエンゲージ面とは低下する。それに対し、買収会社側で働くことが良い事であるとしっかり伝えたい。その時に「何が変わり、何が変わらないか」「新たに実現できることが何か」を伝えたい。 ・変革を進めるにあたっては、「変革は避けられない」と感じてもらうこと、その為に「包み隠さず、現状と、戦略を、トップが示すこと」が有効。(コカ・コーライーストジャパンの事例)。 ・その他事例は、臨場感も伝わり面白かった。
Posted by
- 1