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箸はすごい の商品レビュー

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2020/08/10
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箸は2本で料理を分離しつまみ上げる 食品を手荒くいたぶったりしない 野菜は優しくほぐし、魚やウナギの場合も静かに皮や骨を分離する このようにしてナイフと違った手食に近い感覚で食材のごく自然な分解方法を再発見する 箸という食事道具は切り刻んだり切断するための用具ではない 手際良く簡略化された動作を伴って食材の仕込みにも動員される 箸の前では食べ物はもはや獲物ではなく、荒々しく打ち負かした動物や魚の肉でもなく、調和の取れた食材に転化する。 難しい部分は飛ばして読んだけど、箸っていいなと思えた一冊だった

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2018/10/29
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※このレビューにはネタバレを含みます

図書館の本 読了 内容(「BOOK」データベースより) 箸族、フォーク族、手食族が繰り広げる、世界を三分する覇権争い。東洋と西洋を行き来しながら紡がれた、箸と人類7000年の物語。 東南アジア、中国はよくリサーチされていて面白かったけど、ちょいちょい日本がおかしいきがする。でも相対的には面白い本でした。 巻頭の写真、本文の近いとことに置いてほしかった。 chopsticks:A culture and Culinary History by Q. Edward Wang

Posted byブクログ

2018/06/02

中国出身のアメリカ人が箸についての考察を語った本。箸文化という事で勿論、日本の箸の諸々についての記述があるが、いかんせん、「あー、外国の人から見たらこんな風に映るんだな」という表現が沢山あり、面白い。 人は食べるものによって決まる。(ドイツのことわざ) 中国語の「吃」は食べると...

中国出身のアメリカ人が箸についての考察を語った本。箸文化という事で勿論、日本の箸の諸々についての記述があるが、いかんせん、「あー、外国の人から見たらこんな風に映るんだな」という表現が沢山あり、面白い。 人は食べるものによって決まる。(ドイツのことわざ) 中国語の「吃」は食べるという意味で「口が乞う」というのが原義。 韓国では碗を持ち上げるのは乞食が食べ物をせがむ様子を連想させるから嫌われ、碗を机に置いたまま頭を下げて距離を縮めてこぼさない様にしている。 だが中国では頭を下げて食べるのをブタの食べ方を想像させるので好まない。背筋を伸ばして碗を持ち上げて食べる。これはベトナム、日本でも同じ。 箸=チョップスティックス語源は… チョップは広東語で「早く」の意。「棒」という意味のスティックスとくっついて出来た(1600年代に発生)

Posted byブクログ

2016/12/29

 日本人なら使うことのある食事道具の箸。そんな箸だが、英文で書かれた書物がなかったそうだ。そこで著者は、箸がどうしてつかれるようになったのか、料理に対する影響、そして箸の文化的な意味はどうなのかといった観点からこの本を執筆したと述べている。  箸が使われるようになったのは5...

 日本人なら使うことのある食事道具の箸。そんな箸だが、英文で書かれた書物がなかったそうだ。そこで著者は、箸がどうしてつかれるようになったのか、料理に対する影響、そして箸の文化的な意味はどうなのかといった観点からこの本を執筆したと述べている。  箸が使われるようになったのは5000年前の古代中国だ。今のように木ではなく、動物の骨を利用していたようだ。と言っても箸が最初からメインだったわけではなかった。むしろ、匙(さじ)が最初に使われていて、小麦粉を原料にした麵などが食べられるようになってから箸が主に使われるとあり、意外な事実に驚いた。  箸を英語では「チョップスティック」と言うが、元をたどると中国の崩れたピジンイングリッシュになると著者は、語源辞典の説明を引用している。チョップスは、広東語で「早く」を意味して、「棒」という意味の英語「スティックス」の接頭辞になっていると説明されている。  箸一つとってもいろいろなドラマが詰待って今に至っている。年越しのそばや餅を食べる際にも箸を使うので、箸の歴史に思いをはせながら食べてみるのもいいかもしれない。  それにしてもタイトルのつけ方がすごいなあ。原題はChpsticks: A Cultural and Culinary History (箸 文化と料理の歴史 モクモク訳)なので、思いきったものだ。

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2022/06/01

原題からいけば「箸:文化と料理の歴史」となるところだろうが、「箸 ものと人間の文化史」が法政大学出版局から出ているし、というわけか「箸はすごい」という新書のようなタイトルになっている。それはさておき、読み応えがある。 箸というのはどのように生まれ、広まっていったのか? かつての...

原題からいけば「箸:文化と料理の歴史」となるところだろうが、「箸 ものと人間の文化史」が法政大学出版局から出ているし、というわけか「箸はすごい」という新書のようなタイトルになっている。それはさておき、読み応えがある。 箸というのはどのように生まれ、広まっていったのか? かつての雑穀は匙でいただくのが普通だったらしい。だが麺類が生まれてくると箸が広まった。いまも人類を惑わす魅惑の食べ物・小麦粉は、食事の様式さえも変えていたのだ。けれど、場所によってはそういう広まり方を必ずしもしていない。箸はすごい。 で、その箸は小野妹子が日本に伝える。日本は、いまではほとんど箸しか使わない国としてベトナムと並び評されている。 箸は主にアジア圏のものだからか、箸の歴史を古代から現代までたどった英文の書物は、これまで一冊もなかったそうだ(これ訳書だけど)。でもヨーロッパにも箸が広がりつつある。 箸にも、使い捨てのような環境負荷(ばかりではないと思うが)問題から、唾液交流、ようはみんなで同じものをつつくときのことなど、大小いろいろな問題も指摘される。 考えもしなかった箸のことがワサワサ出てくる。孔子なんかも出てくる。まったく箸のことに詳しくなった気になれる。身の回りでは、そんなことを誰も気にせず箸を使っている。俺だけが箸のことを知っているのだ、という優越感をおぼえる。もういちど、箸はすごい。

Posted byブクログ