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鶴見俊輔 の商品レビュー

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2016/11/23

鶴見の言論活動、あるいは大衆文化への向き合いは彼の「貴種」の相対化であったという論旨。鶴見自身の伝記の語りを別の資料から付き合わせて分析しているところは勉強になった。鶴見の大衆文化への関わりは、彼が大衆ではなかったというのはその通りだと思う。逆説的であるが、鶴見は大衆ではないが故...

鶴見の言論活動、あるいは大衆文化への向き合いは彼の「貴種」の相対化であったという論旨。鶴見自身の伝記の語りを別の資料から付き合わせて分析しているところは勉強になった。鶴見の大衆文化への関わりは、彼が大衆ではなかったというのはその通りだと思う。逆説的であるが、鶴見は大衆ではないが故に対象にうまく接近出来たのではないか。もちろん鶴見は「貴種」の相対化のためだけで大衆文化に向き合っていたのではなく、むしろそれを楽しんでいたようである。これは私が聞いた関西フォーク運動関係者の話や鶴見の残したテクストからもわかる。

Posted byブクログ